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34.細野の戦い(7)
元阿弥の軍勢は衰えることを知らず村上軍に対して猛攻を続けている。
細野城に設置されていた砲台はほとんど破壊されており、残り僅かになっていた。
元阿弥
「この勢いで残る砲台を全て破壊してしまうのじゃ。」
元阿弥の号令により、さらに軍の勢いは増した。
同時に村上軍は突然の元阿弥の寝返りに依然として混乱している状態であった。
忠益
「いっ、いかん。城の砲台がことごとく破壊されておる。砲台が無くなると敵に攻められてしまうぞ。お前たち、早く何とかするのじゃ。」
忠益は悲鳴の声をあげていた。
そんな忠益の悲痛な叫びも虚しくやがて設置されていた全ての砲台が破壊された。
すると元阿弥は空へ向けて狼煙を上げた。
どうやら宗重に対しての進軍の合図のようである。
その狼煙を確認した宗重は、志太軍に対して言った。
宗重
「どうやら元阿弥様の軍勢が細野城の砲台を全て破壊したようです。祐藤殿、細野城を攻め落とすのは今が好機にございます。兵をお進めください。」
それを聞いた祐藤はすぐさまに立ち上がり、家臣たちに向かって言った。
祐藤
「よし、これより我が軍勢も細野城に参ろうぞ。忠益殿よ、首を洗って待つが良い。」
志太軍は細野城を目指して進軍を始めた。





