古代人の謀
君と同じがよかった。
たとえ‘僕’を含む体が、君と恋人同士だったとしても、それは‘僕’ではなく、あくまで‘僕’とそれ以外の不純物との集合体が、君を含んだ体と恋人同士という設定なだけだ。
こんな風に別々の体に入れられて、離れ離れになるくらいなら、‘僕’は、この役割も名前も捨てて、自由になりたいんだ。
「あ! 見て、お父さん! 流れ星!」
「本当だな。
そういえば、今日はわし座流星群が見えるんだ」
だから僕は、天の川を横切って、君の星に会いに行く。
読んでいただき、ありがとうございます。
高校時代に読んでもらったら、わけがわからないという意見が多かった作品です。
解説をしますと、
僕→彦星(わし座のアルタイル)
君→織姫星(こと座のベガ)
で、昔の人が2つの星を別々の星座の一部にしてしまったせいで、1年に一回しか会えないから、流れ星になって飛んでくよ、みたいな話です。
やっぱり、読みにくいですね。すみません。
これも趣味作でした。
最後に、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。