夢の話1
見た夢の話です。有りのまま書いたので、突拍子が全然ないですが、是非読んでください。
「うーす。」
俺は地元の偏差値40の高校に通う、バカで少しお腹周りが気になり始めた普通の男子生徒だ。
新刊で発売されたラノベ談義に花を咲かしていた、音君と、正君 (仮名)に挨拶をした。
朝の5時だというのに太陽は昇りきり、教室の窓からはカーテンを突き抜けて真夏の太陽が照りつける。
「音君ー。今日の一限って家庭科だよな。移動って前と後どっちだっけ?」
「前。ってか、やべーわエプロン洗ってない。先週、鍋で煮込んで使っちゃったのに。」
先週の家庭科の授業は、調理授業でラーメンを作った。授業と部活が終わってから夜の11時まで豚骨スープを骨から4時間煮込んで本格のラーメンをこしらえていた。
それの出汁取りに音君はエプロンを使ったそうだ。野郎の汗を皆でおいしいおいしいといって食ってたのか・・・。
他の家庭科の授業の時に裁縫を習ったので、今から一限までの間にエプロンを縫おうということになった。
なので裁縫室のある別棟に移動する。
この校舎は四つの建物が北と南にある一本の渡り廊下で繋がっている。
そこの渡り廊下を通っている途中に奴が出た。
なんの前触れもなく校庭に現れたそいつ。
太陽は高く、地球を殆ど真上から照らしているというのにやけに大きな影を校舎の方へ伸ばしている。
茶色に染まったその大きな怪物は、二足の足で立っており、顔にはとても大きな出っ歯があった。その時こいつはリスにしか見えなくなった。
リスは近くにあったサッカーゴールを持ち上げ両の手で、真ん中から引きちぎった。
両手には捻じ切られた所が熱で赤く染まり鋭利に尖っっている元サッカーゴール。
キョロキョロとあたりを見回して、そのまま俺達に 駆け(飛び跳ね)てきた。
リスは一回の跳躍で校庭の三分の一を移動した。バランスと取るためか両手のサッカーゴールを地面に突き刺し、着地。そして放置。今度は人間みたいにランニングだ。
やばい。やばい。絶対やばい!
その時の俺はエプロンが作れなくなったらやばいという思い出いっぱいだった。
「どうすれば裁縫室に着くんだ!?」
「とりあえず二棟だ!」
裁縫室は三棟だが、リスから逃げるために二人で二棟に転がり込んだ。
そのまま一番近い部屋の引き戸を開けて入って直ぐ閉める。音君は外に締め出したままで大丈夫だろう。とりあえず俺が生き残ってエプロンを作らないとやばい。
そこは職員達が休憩室として利用する喫煙所がある所だった。
これだ!動物は火に弱い。手短にあった木刀を灰皿の中に突っ込んで火をつけようと、試みる。
しかし、全くあたりまえに火は点かない。外を見ると、一棟がリスの通った道だけ崩れていた。
僕を見つけたかと思うと今度は一棟だったものを手に取り投げてきた。生き残るため窓を開け放ち僕は戦った。これでも剣道部だぞ!
投げられた元一棟を木刀で弾き二つに割る。
そのまま僕は外に出て全力で三棟に走り出した。
ここでベットの上で思いっきり足を動かしたことにより、壁にぶつけ痛みで目が覚める。
が、そのまま眠る。
次の記憶はリスと戦うために先生を頼ってるところから始まった。
「先生やばいです!本当にやばいです。」
「どうしたの?まさかエプロン忘れた?」
「違っ!僕じゃないです音君です。あいつがエプロン持ってきてないって。」(持ってきてはいる。豚骨スープでべっちょべちょなだけ)
「じゃ、はやく作らないとね。裁縫室にいきなさい。私がここを抑えとくから。」(サッカーゴールを引きちぎるリスを)
「そんな!キヨ婆 (仮名)じゃ危ないよ!」(ちなみにキヨ婆は60近い元気なお婆さん先生)
「私も加勢するわ。」
ドアを開けて入ってきたのは他のクラスの宮ちゃん。 (仮名)
ちなみに、かわいくてタイプ。
なので、
「なら僕も戦う!宮ちゃんと一緒に戦うよ!」(下心満載である)
「いや、弱いじゃん!僕くんじゃだめだよ!ねえキヨ婆?」
「そうよ。僕くんはエプロンを作りなさい。」
「でっでも・・・。」
「過去問をあげるから。」(試験間近の僕の脳内は、全く出回らないという家庭科の過去問を欲していたんだと思う)
「分かりました。エプロンは任せてください。過去問はロッカーに入れといてください。これ鍵です。」
なぜか南京錠の本体をキヨ婆に渡す僕。
「宮ちゃん。僕絶対生き残るから!」(僕君はエプロンを作りに)
「うん!僕君!絶対死なないでね!」(宮ちゃんはコンクリート校舎をポテトチップの様に割っていくリスと戦いに行きました。)
そしてなぜか三棟にあった裁縫室は二棟に移動していたので、そのまま隣の教室に入る。
そこには二人の人間がいた。
音君と・・・正君だった。
「くるなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
音君はミシンを動かしながらエプロンを作っている。そして近づこうとする僕に警告を発した。
そして今までの全部が正君のせいだということを教えてくれた。
「どういうことだよ正!」
一緒にミシンを動かしている正君に聞く。
「教えないね。教えて欲しければ過去問をくれ。家庭科だけじゃなく現国もだ。」
「それは・・・出来ない。○○じゃだめか!?」(オンラインの無料アクションゲーム)
「まぁいいだろう。そのかわり音君は俺がもらうぞ?」(いきなりのホモ発言)
「分かった。だからはやくリスをなんとかするんだ。」(音君は二度見捨てられる)
「OK。俺が戦う。お前は早くエプロンを作るんだ」(校舎破壊リス召還士、20秒で仲間になる)
「分かった早くしろ!」
そういって俺と音君はエプロンを作り始めた。
このエプロン作り結構長いことやった記憶なんだけど、本当にエプロン作ってただけだから。カット。
「出来た!」
音君と僕の自慢のエプロンは夢じゃない方の世界で僕が使ってるエプロンと同じだった。
母のお下がりのクリーム色のフリルがついたエプロン。
ここにきて急に一時限に間に合うか心配になった。
時刻は8時。ギリギリ間に合う!(ホームルームは参加出来なかったので欠席扱いな模様)
なぜか一棟に移動した調理室に全力で走り出す。(一棟は復元されてます)
途中、正君と宮ちゃんが一緒に歩いてきて、リスはキヨ婆が抑えてると話してくれた。(そのまま彼女達は下校しました)
時刻は8時9分。予鈴のチャイムが鳴り出し、あれが終わるまでに教室に入らなければ遅刻扱いとなる。
教室まであと一歩。の所で、チャイムは加速して、音君と僕君の遅刻を確定させにきた。
諦めてゆっくり歩いていると、校庭にまだリスがいるのが見えた。サッカーゴールをまた千切って両手に持って、振り回している。
その周りをキヨ婆が飛び回り (主に足から出てるジェットモータによって)、戦っていた。リスは体勢を何度も崩しながら、キヨ婆を落とそうと元サッカーゴールを振り回す。
その時、俺は思ったんだ。
キヨ婆調理の先生であそこにいるってことは出席とってない。イコール遅刻じゃないって。
ホッと肩の重みが取れた僕はのんびりと、全損されたと思った校舎で生徒により召還された巨大リスに単身で挑む60歳のお婆ちゃんが空を飛ぶのを見ながら調理室にいくのでした。
横にいる音君と、お揃いのフリルがついたエプロンを着て。
おはよう。変な夢だったわ。
こんばんわ、ぽっけんです。ここまで読んでくださり有難うございます。
最初の正君のところだけちょっと改ざんさしてもらいました。
朝いたのはのは音くんだけですが、正君の出番が少なすぎたので出演してもらいました。普段はまじめな短編も書いてるんですが、詰ったので書きたいことを書きたいようにやらしてもらいました。感想お待ちしております。(こんなんに、くるかよ!)