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決意

 長く話したために、近衛は疲れきっていたようだった。しばらく沈黙が続き、今度は拓馬が口を開いた。

「でも、もう戦争の時代は終わりました。少なくとも、日本では。なのに何で、ズボン胸高法はなくならずに、軍隊がいるんですか?」

「そこなんじゃ…。もう腹を守る時代は終わった。皆が、自分らしい格好をしていい時代になったのじゃ。しかし、人々はズボン胸高法に支配され、上げパンに理由を求めなくなった…。人々はいま、一種の催眠状態なんじゃ。わしは、そんな法律を作ってしまったことを悔やみ、こうしてズボンを下げているのじゃ…。」

「そんな事情があったなんて…。」

和寿は立ち上がり、両手を握りしめて言った。

「こんな世界、俺たちが変えてやる…。近衛さん、待っててください。僕らが必ずその催眠状態を解いて見せます!だからそれまでは、ズボンは上げててくださいね。命は大事ですから。」

 近衛の目から涙がこぼれ落ちる前に、二人は部屋を飛び出していった…。


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