おじいちゃんの残したもの
あの出来事から一年くらいが過ぎた秋のこと…
いまだに長男の博打などはやまずそれどころか日に日にエスカレートしているように見えた。
そのときくらいから一人の男が会社を出入りするようになった。
ただの長男の友達と思っていたら…
見た目でいうとちょっと怖いおじさんというか癖のありそうなおじさんだった。
まさかその男が…
その男が毎日出入りするようになった少ししたとき、長男が従業員の前でその男を紹介したのだ。
なんて紹介したかというと…
今度新しい社長になるXさんと…
社員の人も動揺していたようだがなにも言えないままその日が終わった。
私の父がそのことを聞いたのは次の日に従業員から聞いたものだった。
その事実を知った父は長男に問いただしたようですが、おまえには関係ないの一点張り…
それでも問いただすと借金のかたに会社を乗っ取られたと…
また借金を払い終われば会社は返してくれるからと…
世の中そんな甘い話がどこにある?
もちろんその男は会社を乗っ取る気で長男に近づき金を貸していたのだった。
それからしばらくの間、父には会社にこなくていいといったようです。
そんなことがあって寒い寒い年末になった…
だれが予想しただろうか…
醜い争いがこれから始まろうとは…




