表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オタク合体ロボ発進…きっとできる…かな…たぶん…  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/15

第6話 モータが焼ける

旧準備室。

机の上には台車型の足ユニット、配線、モータードライバ、そして理人のノートが広がっている。


「よし、今日はついに“動かす”日だね!」


理人

「いや、まだ動くとは言ってない。

 “動くかもしれない日”だよ」


「……動く。たぶん」


「毒島くんの“たぶん”は信用できる」


理人

「いや、毒島の“たぶん”は逆に危険なんだよ……」


蒼は配線を見て首をかしげる。


「これ、赤がプラスで黒がマイナスだよね?」


理人

「そう。逆につないだら即死する」


「即死って言い方やめて」


「……即死はやだ」


「毒島くんの“やだ”かわいいな」


理人

「いや、かわいいとか言うなよ」


「だって毒島くん、昨日の美術の時間もずっとプラモの話してたし」


「……先生が“またか”って言ってた」


理人

「美術の先生、毒島のこと絶対覚えてるよな」


「てかさ、あの先生、アイドル好きなんだよね。

 黒板の端に推しの名前書いてあったし」


理人

「授業中に推し語りする先生は珍しいよ」


「……俺も推し語りしたい」


「毒島くんの推しって誰?」


「……ガンダム」


理人

「人じゃないんかい!」


「いや、毒島くんらしくて好きだけどね」


理人はモータードライバを確認しながら言う。


理人

「じゃあ、電源入れるよ。

 久保田、スイッチ押して」


「任せろ!」


カチッ。


次の瞬間――


ブシュッ……!


白い煙がふわっと上がる。


「えっ、煙出た!」


理人

「うわっ、やばいやばいやばい!」


「……焼けたね」


「毒島くん、実況しないで!」


理人は慌てて電源を切る。


理人

「モータ……焼けた……完全に焼けた……」


「なんで!? 俺、スイッチ押しただけだよ!?」


理人

「いや、原因はスイッチじゃない!

 たぶん負荷がデカすぎた……

 モーメントが……いや、トルクが……」


「落ち着け理人! 物理の授業みたいになってる!」


真は焼けたモータを手に取り、

じっと観察する。


「……焼けた匂い、嫌いじゃない」


「毒島くん!?」


理人

「いや、毒島の感性どうなってんだよ!」


「でもさ、これ……

 なんか“青春の失敗”って感じしない?」


理人

「いや、青春にモータ焼損は含まれないだろ」


「……含まれる」


「毒島くんの世界観、好きだわ」


理人は深呼吸して、焼けたモータを机に置く。


理人

「……まあ、失敗はデータだし。

 原因わかったし。

 次はもっと強いモータ使えばいい」


「お、前向き!」


「……強いの、買う?」


「買うって言っても金ないよね。

 俺、今月アイドルのCD買っちゃったし」


理人

「俺も漫画の新刊買った」


「……俺、プラモ買った」


「全員金ないじゃん!」


理人

「でもまあ、なんとかなるだろ。

 バイトするか、先生に相談するか……」


「美術の先生に“推しのCD買ってあげるからモータ買って”って言ったらいけるかな?」


理人

「絶対無理だろ!」


「……でも、言うだけ言ってみてほしい」


「毒島くん、意外と攻めるね」


理人は笑いながら言う。


理人

「まあ、モータ焼けたくらいで止まる俺らじゃないしな」


「そうだね。

 ロボ研は……まだまだこれからだよ!」


「……次は、焼かない」


「うん、焼かない!」


理人

「焼かない……はず!」


三人の声が、

少し焦げ臭い旧準備室に響いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ