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オタク合体ロボ発進…きっとできる…かな…たぶん…  作者: 双鶴


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第12話 改良テスト

旧準備室。

机の上には、昨日改良した“足幅が広くなったロボット”が置かれている。


「よし! 今日は“倒れないロボット”のテストだね!」


理人

「いや、倒れないとは言ってない。

 “倒れにくいかもしれないロボット”だよ」


「……倒れない。たぶん」


「毒島くんの“たぶん”は希望」


理人

「いや、希望じゃなくてフラグだろ」


蒼はロボットの足を触りながら言う。


「でもさ、昨日より安定してる気がするんだよね。

 なんか“どっしり感”あるし」


理人

「まあ、足幅広げたし、重心も下げたし。

 理論上は安定してるはず」


「……理論、好き」


「毒島くん、理論好きなの意外」


理人

「いや、毒島は“好き”が多すぎるだけだよ」


「そういえば今日の数学の先生さ、

 “人生は関数だ”って言ってたよね」


理人

「言ってたな。

 “上がる時もあれば下がる時もある”って」


「……俺の人生、直線」


「毒島くん、それはそれで心配」


理人

「いや、毒島は直線でいいんだよ。

 ブレないってことだから」


「……ブレない、好き」


「毒島くんの“好き”は今日も安定してる」


理人は配線を確認しながら言う。


理人

「じゃあ、いよいよテストするぞ。

 久保田、スイッチ頼む」


「任せろ!」


カチッ。


ウィィィィィン……!


ロボットの車輪がゆっくり回り、

前へ――


「おおおおお! まっすぐ進んでる!」


理人

「進んでる……!

 昨日は右に曲がってたのに!」


「……かわいい」


「毒島くん!?」


理人

「いや、でも気持ちはわかる。

 なんかペットみたいだよな」


「ロボットの赤ちゃんだよ!」


「……赤ちゃん、成長した」


「うん、成長したね!」


ロボットはまっすぐ進み――

そのまま机の脚にぶつかりそうになる。


「やばい! 止まれ止まれ止まれ!」


理人

「止まれって言って止まるわけないだろ!」


「……止まらないね」


ガンッ!


ロボットは机の脚にぶつかり、

そのまま横に倒れた。


「倒れたぁぁぁぁ!!」


理人

「いや、でも……

 “まっすぐ進んだ”んだよ。

 これは大進歩だろ」


「……進んだ。すごい」


「毒島くんの“すごい”は本当にすごい」


理人は倒れたロボットを起こしながら言う。


理人

「でも、次は“止まる”をやらないとダメだな。

 制御に“停止”を入れないと」


「停止ってどうやるの?」


理人

「プログラムで“速度ゼロ”にするだけ。

 でもタイミングが難しい」


「……タイミング、大事」


「毒島くん、今日の家庭科の授業でも“タイミング大事”って言ってたよね」


理人

「何の話?」


「卵焼きの返すタイミング」


「……俺、失敗した」


「毒島くん、卵焼き焦がしたの?」


「……黒かった」


理人

「毒島の料理スキルはロボット寄りだからな」


「ロボット寄りって何」


理人

「正確だけど、融通が効かないってこと」


「……否定できない」


「じゃあ次は“止まるロボット”を作ろう!」


理人

「そうだな。

 “進む”ができたんだから、

 次は“止まる”だ」


「……止める」


「止めよう!」


理人

「止めるか……!」


三人の声が、

倒れたロボットの横で響いた。


その音は、

“次の課題”へ向かう音だった。


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