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7話 調整

 銃ギルドでルフラさんと話をする。あの子なら大丈夫だと保証してくれた。後ろからにぎやかな話し声が聞こえてきた。シアは銃ギルドの人たちと楽しそうに会話している。問題なさそうだな。


「キランを頼むね~」

「はい!」


 道具屋に向かう。PTを組むためにシアがPT石を購入。緑色のきれいな石で、この石を持っているだけでPTを組むことができる。最大5人。リーダー用と他4つ。6人以上もPT石セット2つと、接合石というアイテムを買えば組むことができる。無限に組む事ができるが、経験値の分前も減るので大人数のPTにすることは滅多にない。強力な魔物や多数の魔物を相手にする時くらい。全体回復などのスキル効果は1PT分の5人まで。


 シアがリーダー石を持ち、俺が通常PT石を貰う。晴れてエルフの魔法剣士、シアが仲間になった。そのまま街の外へ。移動しながら彼女がエルフの魔法剣士について教えてくれた。実はシアも10日前に来たばかり。現在レベル2、スキルを1つ覚えたところ。1人で戦っていた。戦闘経験が豊富というわけではないようだ。


 エルフは種族特性に魔法力アップがついている。故に人間の魔法剣士よりも強力。エルフにとって魔法剣士は天性のクラスの1つ。習得するスキルに関しては人間とほぼ同じ。


 話しているうちに狩り場に到着。戦闘の準備をする。威力が強い順に試していこう。まずは魔法薬半分の弾丸を使うことにする。準備が整い、平原を歩いているとレッドアイがシアの前に飛び出してきた。


「ふふ、私の力を見せてあげる、フレイムブレイク!」


 剣に炎をまとわせ振りかぶり、魔物の飛び噛みつき攻撃をかわしながら斬りつけた。見事に一刀両断、首と胴体は切り離された。切り口は黒く焦げている。レッドアイはそのまま絶命、一撃とは強いな。


「あれ、反応薄くない? そりゃ四銃琅と比べたら弱いけどさ」


 まともに戦闘を見たことなかったから反応しようがないのもあるが、俺の攻撃力がちょっとおかしいからな。昨日の狩りは参考にならない。


 解体用ナイフを取り出し、シアはレッドアイの耳を切り取った。肉と皮も取っておくとお金になるということで解体することに。手慣れた様子で解体をする彼女。聞くとエルフは意外と野性的で狩りをよく行っていたようだ。父親が狩ってきた魔物や獣をシアがさばいていたとの話だった。


 無事倒せそうなら倒した魔物を解体場へ持っていこうと思っていたがこれなら行く必要がなさそうだな。解体費も節約できる。


 続けて魔物が現れる。今度は俺の番。魔物の前に立つと、格好つけてる場合じゃと言われたが、いいからと半ば強引にシアを後ろに下がらせ、外さないようしっかりと狙いをつけ引き金を引く。昨日よりは弱い爆発音が発生、弾丸が発射、命中、魔物が爆発四散。昨日とほぼ同じか。もっと魔法薬の量が少ない弾丸を使おう。


「うそ、これって」


 驚いているシア。冒険者ギルドでのやりとりを見ているからどんなにうまく説明しても信じてもらえないだろうと、俺に関してのことはほぼ話していなかった。現場で見てもらった方が早い。ここで彼女に説明。実際に起きたことだ、わかってくれた。


 よーし、他の弾を試すぞ! この後数回の戦闘して、魔物を貫通して即死させる程度の威力の弾丸に突き当たった。やった! これなら証拠品の耳はもちろん肉も皮も手に入る。とはいえようやくスタートラインに立ったくらいだが。はぁ、前途多難だな。


 レッドアイの解体法をシアに教わる。次から俺1人でもやれそうだ。目標を達成したので街へ帰ることにした。ギルドに戻ってきた。受付に行く前に掲示板を見ようとシアが言う。「レッドアイの肉3匹分」「レッドアイの皮3枚」丁度いい依頼があった。この依頼と一緒に肉と皮と耳、2人の冒険者カードを受付に出す。ついに依頼達成! 


 この3つで1人分の宿代くらい。食事代や弾丸費用などを考えるともっと依頼をやらないといけないな。幸い討伐依頼はたくさんあった。次回からは一気にこなしていくことにしよう。


 稼いだ半分をシアが渡してきた。手伝ってもらったし宿代はかからないからと受取拒否をしたが、いいからと手のひらに金を乗せ持っていってと握らせられる。


「それじゃあ御飯に行きましょ。あ、それから明日の朝冒険者ギルド集合で、朝食は食べないように、合流してから一緒にね」


 ここが美味しかったとシアおすすめの店に入る。テーブルに付き2人で食事を。店でお酒と料理を注文した。運ばれてきた酒を飲む、くー、うまい。依頼の達成感と、今後の見通しがついて気が楽になったこともあり気持ちよくお酒を楽しめた。


 それにしてもシア、結構お酒を飲んでるな。お酒に強いのかも。地域によっては早い段階から飲んでいる可能性はあるか。顔が真っ赤になってきた。耳まで赤い。顔が赤くなっても強い人はいる、そのタイプかな。

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