ワクワクドキドキ、勧誘会!(2)
垂れ目!巨胸!優しそうな瞳!長いまつ毛に泣きぼくろ!そこはかとなく漂う──人妻の雰囲気!
燦々と照りつける日差しの下、屋上で出会った女性はそんな人だった。……本当に生徒か?これは顧問では??
「初めましてぇ、新入生の方々〜。私は畠山千春と申しますぅ。2年生、園芸部の部長をやらせてもらってます〜。」
生徒でした。しかも2年生。……2年生!?
「えっ、この色気で2年!?やべえな……」
「そうなんですよぉ、同級生からもよく年上に間違えられちゃって〜」
そう言って千春先輩は胸の下で腕を組み、片手で頬をついてため息を吐いた。いや、その動きはもう人妻なのよ。
「清花もこんくらい色気があったらなぁ……」
「カナタ。な ん か 言 っ た か ?」
「ナンデモアリマセン。サヤカサンイロケムンムン。」
「よし。」
「そんなことより!なあなあ千春さん!ここでは何作ってるんだべ!?」
「お、やる気のあるいい新入生さんですねぇ〜。そうですねぇ、色々育ててますが収穫時期でいえば、今はゼンマイやワラビなんかが取れるところですかねぇ。取れた野菜は部員が持ち帰るか、料理部に渡して料理を作ってもらうか選べます〜」
千春先輩はプランターを指さすとそう言った。何でも今日は勧誘会で場所が無かったので屋上にきているそうだが、本来は学校から近い場所に畑を借りており、そこで様々な野菜や果物、人によっては花なんかも育てているんだそう。本格的だ……。
「……と、こんな感じですねぇ。私の区画では他にも、ヨモギ作ってたりしてます〜。」
「美味しいもんなぁヨモギ〜」
「ですですぅ〜」
「ヨモギ餅とお茶で一服したくなってきたべぇ〜」
「いいですねぇ〜。縁側でほっこりしたいですぅ〜」
「だべぇ〜」
「鏑木鏑木、喋り方がうつっちゃってるぞ。てかお前、こういうの好きだったんだな」
「おう!ウチの実家農家だからな!こっち出てきてから土いじりができなくて、寂しく思ってたんだべ!」
「あらぁ、それなら園芸部おすすめですよぉ。そういえばお名前聞いてませんでしたね〜?」
「オラは鏑木!鏑木俊太って言うんだべ!よろしくな千春さん!」
「あらあら、元気でいいですね〜。そうだ、見学者用にお菓子お配りしてるんです〜。よかったらどうぞ〜」
「ありがとうだべ!」
「あ、あざっす。ん……ようかん?」
「ようかんですぅ。お嫌でしたか?他にもル○ンドとかぽた○た焼きとかありますのでお好きなのを……」
「あ、いやいや!ようかん好きだし大丈夫!」
「ならよかったですぅ」
「じゃ、千春さんたぶんオラ入部するから、よろしく頼むべ!」
「はい〜お待ちしております〜」
こうして、俺たちは屋上を後にした。
「なあカナタ。アタシさ、最初千春先輩は人妻っぽいな〜って思ったんだけど」
「俺も思った。けど、見てると違かったよな」
「やっぱそうだよな。人妻じゃないよなアレ」
「うん、人妻じゃなくて──」
「「お婆ちゃんだった……」」




