ワクワクドキドキ、勧誘会!(1)
──初授業から、数日後。
(キーンコーンカーンコーン、今日〜かん〜ゆ〜か〜い♪)
「はい、今日もみんなお疲れさま!さて今日は、放課後に委員会&部活動勧誘会があります。校内のあらゆる場所で勧誘されると思うよ。背後に気をつけてね!」
「背後!?刺されるんだべ!?」
「半分冗談だよ!」
「半分は本気なのか……」
「まあとにかく!これが全部活および委員会の使用教室のしおり!ぜひ自分に合った部活動や委員会を見つけてね!」
「「「はーい」」」
「ところで先生も部活作ろうかと思ってるんだけど、よかったら誰か入らない?『豚骨大好きクラブ』って言ってね、名前の通り豚骨を──」
「入らないです」
「やめときます」
「遠慮しとくべ」
「くっっっさ♡」
「興味ないです」
「なんでぇ!!!今日一日授業の時も勧誘してたのにぃ!!誰か入ってよぉ!!!」
と、悲痛な叫びをあげる天谷先生をほっといて、各生徒は各々、教室から出て校内へと散らばっていく。
「金村〜、清香〜、どこ見るべ?」
「んー、アタシは正直、どこもそんなに興味ねえからなぁ……」
「とりあえず、近いとこ行ってみようか」
「了解だべ!で、1番近いのは?」
「んーと、同じ階で三つ先の教室の……『昆部』だな。……こんぶ?」
「こんぶ?なんだそりゃ、海藻のか?」
「入ってみりゃわかるべ!すみませーん!」
(ガラッ)
「おお!見学かーい?」
「うおっ磯臭っ!失礼しました!」
「えっ」
(ピシャッ)
「どうだった鏑木?」
「ダメだべ……あそこ磯臭すぎて……オラの鼻が曲がっちまうべ」
「あー、『海藻について研究してます!教室内では昆布を干してます!』って書いてあったしな。そりゃ磯臭いわ」
「書いてあったんだべ!?早く言ってくれよな!?」
「にしてもチラッと見ただけで部活も委員会もいっぱいあんなー。なんか時折さっきのコンブみてえなヤバそうなのもあるけど」
「最上階から降りてって、興味のあるとこだけ見てくかー」
「そうするべ〜」
「どうやら、屋上は園芸部が使ってるらしいぞ」
「ふーん?」
「園芸部ってなんだ?」
「花とか野菜とか……土いじり系をする部活だよ」
「野菜!俺ちょっと見たいべ!」
「んじゃ、まずは屋上だな!」
「よし、いくぞー!」
「「おー!」」
屋上まで行く間、軽く辺りを見回したけれど、学校の中は軽いお祭りムード。たくさんの上級生がプラカードを持ちビラを配って、我先にと新入生を勧誘している。着ぐるみきてるやつにコスプレしてるやつもいて、なんだかカオス……。
そんな人ごみを抜けて、屋上に到着。本日は快晴で、気持ちの良い日差しが降り注いでいく。
「あらぁ、もしかして見学の人ぉ?」
間伸びした声が、こちらに投げかけられ、鏑木が勢いよく返事をする。
「そうだべ!」
「来てくれてありがとうねぇ」
おばあちゃんとの会話みたいだと思ったが、そんなことはどうでも良かった。俺には、それよりも重要なことがあったのだ。
おそらく園芸部の部長と思われるこの女子生徒、彼女の着る農作業用オーバーオール。その上からも分かるほど──バストが、巨大だったのだから……。




