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ルーキスinオルトゥス ~奇術師の隠居生活~  作者: ブロンズ
第七章:セーブ編

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エピローグ:深煎りの道化




「こっちこっち! B棟二階のお化け屋敷、すっごい本格的なんだって!」

「イヤぁ……! 怖いのイヤぁぁ……」

「year。それより、この本格ピザってやつが食べたいなぁ」



 ………。

 ……………。



「―――喫茶店系列多くね? チェーン? フランチャイズ?」

「ドミナント戦略なんでしょ。知らんけど」

「いくら定番って言ってもねぇ」

「でも、期待できるくない? 制服着てる子達、皆垢抜けてるっぽいし……ふはっ。進学校って顔面の偏差値迄高いんだなぁ……」

「―――合格すれば俺もイケメンになれる……ってコト!?」

「それはない」



 ……上は三、四十代から、下は中学生、或いはそれ以下の子供たちまで。

 凄い賑わいを見せるね、文化祭。

 自由参加―――入学を夢見る子達に学内の様子を見学させたり、設備の充実ぶりを喧伝するという意味合いで外部の人でも出入り自由というのが大きいのかな。


 でも、初めての方は気を付けて。

 中央には主な校舎であるA棟とB棟が渡り廊下で繋がっていて、これ単体でも充分大きいけど。

 更に別館のC棟と、部活棟として使われている小規模なD棟。

 あとは中庭とかスポーツのグラウンドやコート……一々挙げていたらキリがないくらい広く、言い方を変えればのびのびとしているのが此処【柴ヶ咲高校】なんだ。


 嘘か真か、創設者が「物語に出てくるような出会いのありそうな学校を」という我が儘で創ったって逸話まであるくらいだし。


 そういうわけだから、出来れば学内の地理に詳しい人間を同伴させておくのが望ましい。

 そう、私とか。



「―――まだ来ないかな」



 きょろ、きょろ……と。

 迷ってるわけじゃないよ?


 人を待ってるんだ。

 今更だけど……ここ、正門の前って待ち合わせとしては正解じゃなかったかな。

 分かり易いと思ったんだけど、同じことを考えている人も沢山いたみたいだし。



「―――ここはどう? 懐かし味のパーラー。ナタデココ、白いたい焼き、タピオカ……凄い昔に流行ったスイーツのお店だって……!」

「良いね。……揚げアイス、アボカドバーガー、本格ピザ、……ふふ。迷っちゃう」



 さて、どうしたものか。

 如何に人探しにかけては天災的、発見誘拐率100パーセントと言われた私でも、この人ごみ。

 もしかしたら、もしかするかも……。

 


「高校―――久しぶりですわ……じゃなくて、久しぶりですね……って、広すぎません?」

「あ、居た」



 私じゃなくても分かるね。

 溢れ出る育ちの良さは隠しきれてないよ、ミス悪役令嬢さま。



「―――その声……留美さん!」



 流石名探偵。

 私の正体を見破っただけある。


 向こうもたった一言ぼそっと呟いただけの私にすぐ気づいたようで。

 首がグリンってなったよ?

 凄いね人体。

 これだけ賑やかな中で声を聞き分けられる聴覚も賞賛ものだけど。



「久方ぶりだね、麻里さん。元気だった?」

「全然久しぶり感がないですけれど、ね。ショッピングの時の私服も良かったですけど、スーツも良いですね。オフィスカジュアルっていうんです? 落ち着いた大人の雰囲気! ……でも、何故被り物?」



 あ、これ? 

 気に入るだろう? ピエロさん。



「お面だよ。そこの屋台で買ったんだ」

「……変装のつもりです?」



 そうそう。

 文化祭の出し物はお客さんの数や売り上げ、レビュー紙の満足度などを集計して表彰とかがあるから。

 出来る限り先生とかが関わっちゃいけないってね。


 

「自分で言うのもなんなんだけどね。私、目立つし」

「それはそれで目立ちますけどね」



 君もね。

 マリさん、美人だから。

 高校生にはないオトナの魅力もあるし、年下高校生の視線を独り占めさ。

 

 

「ふふ。ブルーニットのセットアップ。上品で良いね。着こなしもバッチリだ。似合ってるよ、マリさん。カワイイ」

「―――やぁぁぁ……、侍従喫茶のお誘いの筈なのにぃ……」



 いけないね、耳元でささやくのは。

 これじゃ夜のお店の店員みたいじゃないか。


 

「じゃあ、行こうか。色々案内するよ。お昼とか食べてきた?」



 生徒だけじゃなく業者さんとかの、屋外での屋台形式の出店も多いから。

 そういう美味しそうな匂いでお腹が減っちゃってね。


 或いは、お茶の前にある程度食べていくのも良いかと思ったんだけど。

 それにも、今からお腹一杯だと困るし。 



「―――逆に、どうして食べてくると思うんです?」

「ほら。よくあるじゃないか。お寿司食べに行くぞ、だからまずこのおにぎり食べろって」

「セコ過ぎです、ご両親」



 でも、本当にお店が沢山あるから。

 敷地内、屋外のスペースだけで数十の屋台がのきを連ねて……うーーむ。



「台湾カステラ。メープルたっぷりでどう?」

「しっとり濃厚。おいしいですね」


「お隣はピロシキ。具材がボリューミーだ」

「お腹に溜まります」


「更に隣のホットドッグ。野菜をたっぷり入れるのがシカゴ風さ」

「これまたボリューミー……」



「じゃあ、更に隣の四軒目―――」

「まだ会ってから30メートルも移動してませんけど!? いい加減行きません? 屋内!」



 ………。

 ……………。



 ………。

 ……………。



「お腹重い?」

「ちょっと。……けど、皆さん同じクラスなんて驚きです。ルミさんが副担任なのも」

「そこが私も解せなくてね。昔からの友人の三人が同じクラスなうえ、私が副担任。更にはゲーム友達がクラスメイト」



 作為的なものを感じるよね。

 実際、何かはあるんだろうけど。



「さぁ、着いた。ここが皆のクラス。説明した通り、侍従さんをメインにしたお店さ」

「込んでますわね。……時間がかかりそうです」

「ふふ。そう思うだろう?」

「あ! もしかして、教師の特権でファストパス―――」

「なに、すぐさ。並んで話しながら時間潰そうね」

「ですよね」



 ズルは出来ないけど。

 でも、大丈夫。


 このお店の回転率の良さは無類だからね。

 こうしてお話している間にも、マリさんに食べすぎ用の胃薬を処方している間にも、みるみる列は進んで行って。


 

「えーーっと。名前をここに……あ、性別もかく必要があるんですね?」



 フリーな時代だから。

 昨日まで男だったけど今日は女ですって人に、旦那様っていうのも違うだろう?

 


「お帰りなさいませ、お嬢様」

「「お帰りなさいませ!」」



 さて、お手並み拝見だ。

 私もお客として入るのは初めてだから、楽しみだね。


 お客さんが入店する度に、入り口開閉担当の執事(ボーイ)さんが腰を曲げ。

 ソレから、忙しなく移動する侍従さん達がやまびこのように出迎えてくれる。


 怒鳴り声じゃないのに、ハッキリとお腹から響く声。

 良い訓練を受けたと見る。



「……………」

「―――マリさん、どう?」

「私、こういうのに憧れてたんです……」

「ギルドでやらなかったの?」

「恥ずかしすぎますわ」



 麻里さん、マリアさん出てる。



「お座席、お引きいたします」

「うん」

「あ、有り難うございます」



 席まで案内されるまま、慣れた手つきで引いてくれた椅子に腰を落ち着け。

 すぐさま、手渡されるメニュー。


 これもまた、高級感を出すっていう戦略の一つ。

 お客さんが帰った後、一端テーブルの片づけをする際にメニューとかも全部持って行って、新しいお客さんが席に就いてから改めて手渡すんだね。

 


「うーん……。サービス二重丸ですわ」

「マリアさん出てるよ」



 メニューは予定通り、お茶とコーヒーメインで、後は焼き菓子など。

 品数も絞られていて。

 一見シンプルなようで、実際お店側も楽だけど。

 その実、中々見かけない名前の物が多くて驚き、楽しみもある。


 目の保養も。



「あの、店員さん? この、ギムネマ・シルベスタっていうのは?」

「はい。こちらは、東南アジアの砂糖壊しと呼ばれるお茶でして。名の通り、砂糖の甘みを打ち消す成分が含まれます。甘さを捨てたい気分の御嬢様にピッタリかと。……効果は暫し続きますので、甘味巡りをされるというのであればお薦めは致しませんが」

「へぇぇ……。この、バター茶っていうのは?」

「はい。こちらは―――」



 そして、味が分からない飲み物なんかは丁寧に解説してもらえる、と。

 良いね、こういう雰囲気。


 日常にはない特別感があるよ。



「気に入りそうなの、あった?」

「……珍しいモノ、沢山有りますね。ローズヒップは昔ハマったことが……あ、この前飲んだマロウブルーも―――え゛!? ブルーマウンテンありますの!? しかもストレートで!」



「……やっぱり、お金持ち? この学校、敷地も広いし凄いんですね……」

「お店は赤字経営さ。それにするの?」

「……一度はブレンドなしで飲んでみたいと思ってました」

「じゃあ、私も同じのを」

「はい、お待たせいたしました」



 ―――んう?



「出来る侍従は、主の気分に合わせ、飲みたいものを即座に提供するモノです……ってな」

「あぁ、ユウト」

「―――え、優斗さん? あの?」

「その、ユウトです。一応は初めましてって事になるんですかね、マリアさん。―――ルミねぇ、その仮面似合ってないぞ」

「道化師さんだよ?」



 不評だね、このお面。


 オーソドックスといえる黒地の執事服を纏って現れた彼は、紙製の取っ手付きカップを私達の前へ。

 掌で別方向を指し示す。


 ……向かった私達の視線の先には、こちらへ手を振るメイドさんが二人。

 頭飾り……ホワイトプリムでかわいらしさ満点かつ元気5割増しの少女と、丈の長いヴィクトリアメイド風の落ち着いた雰囲気で微笑む少女。


 二人共、頑張ってるみたいだ。



「あっちのメイドが七海で、アレが恵那。残りのメンバーは出払ってますけど。大体キャラネームそのままですね」

「ナナミンさんにエナリアさん……ふふ。まぁ、私も人の事言えませんし。皆本当に似合ってますね、優斗さん」

「……はは。有り難うございます」



 本人的には裏方志望な所を前面に出されてるから、あんまり気乗りしないんだろう。

 それでも真面目にやるところがらしいんだけどね。



「さ。冷めないうちに」

「あ」

「来るのが早過ぎて完全に忘れてましたわ」



 そうだコーヒー。

 折角の注文を完全に忘れていた私達。

 気を取り直してカップを手に取ったマリさんは、まず一口何も入れずに。



「ん……!」



「コレが……ブルーマウンテン……ですか」



「……―――えーーっと。……飲みやすいです?」

「そんなものだよね」



 結局、高い安いなんていうのは一つの指標。

 高ければ確かに高級感もあるし、ソレが一つのおいしさの形にもなり得るけど。


 高いものこそが美味しいでは決してない。

 ブルマン、今でも輸出が殆ど日本行きだから海外での知名度はそんなにないし。

 逆を返せば癖がなく飲みやすい、日本人好みの味という事なんだ。


 ……美味しい。

 淹れ方も良いね。



「あと―――こちらは、サービスのスコーンです。ホワイトチョコチップのアクセント。ブラックコーヒーとの相性もよろしいかと」

「サービス二重丸!」

「では、私はこれで。そろそろ入れ替わりの時間で、一度整理券配って店閉めるんで。お二人はゆっくりどうぞ」



 良いのかね、こんなにもてなして貰っちゃって。

 後で私に請求が来たり?


 訝しみながらも、折角の機会だからと長話モードに移行。

 話題はほぼゲームだけど。



「ハクロちゃんともオフ会しようねって約束してるんだ。今回は予定合わなかったけど」

「……残念過ぎますね」


 

 オフ会。

 出来れば、もっと沢山の人とやりたいけど。

 情報保護とか、色々な面での心配もあるし。



「ハクロさん……やっぱり学生なんでしょうか? ……うーーん」

「どうかした?」

「―――いえ。少なくとも、銀髪紅眼のままじゃないのは確かかな、と」

「ははは。当然だろう? 現実に居るわけないよ、そんなの。ゲームのし過ぎかな」

「……………そうですね、金髪ピエロさん。……あの、もしかして。愉快な皆さん以外にもオルトゥスの知り合いとかいるんです? この学校」



 いるよ。

 向こうではかなりのネームバリューを誇る子たちが。



「でも、そういう身体的特徴以外では全然向こうと変わらないかな、皆」

「そうなんです?」

「私からの視点だけど。結局、その人って事に違いはないからね」

「成程。私の大学なんかは、全然―――」

「午前の部終わりだ!」

「おひる♪ おひる♪ わっはーー! 興奮してきたね! ―――恵那、準備は!?」

「出来てますよ。目指せ、スウィーツ百選の旅―――です」

「あぁ……。気合い入れて行くか」



「……確かに。皆さん、全然向こうと変わりませんね」

「でしょ?」



 話している間に、私達の席へ歩いてくる侍従さん達。

 どうやらナナミとエナもマリさんに挨拶しに来たみたいで。



「折角ですから、マリさんも一緒に行きませんか?」

「甘いモノ!」

「な。俺たち、初めて会った気がしないんです」

「……ふふ。私もです。不思議ですよね―――けど、ルミさんは?」

「「仕事」」



 なんだよね、残念な事に。



「そういう事。行ってくると良いよ。食べる以外にも楽しい所、沢山有るかも」



 これで、勤務中だからね。

 私とかは文化祭でもやるべき仕事があるんだ。


 一緒に立ち上がるところまでは同じ。

 けど、私だけは手を引かれて攫われていくマリさんを見送り。



 ………。

 ……………。 



「相変わらず―――いや。本当に、仲が良いな」

「友達だからね。ちょっと相席、良いかな」

「……………」



 皆、友達。

 年齢は関係ないと。


 間を置かず、ゆっくりと彼が頷いたのを確認して向かいに座る。

 一回閉めているとはいえ、まだまばらに残ったお客さんがいる室内。

 ユウトもゆっくりしてって良いって言ったし、私一人が副担任特権で教室の一席を独占していても問題はないよね。


 或いは、生徒会長特権なんていうのも。



「皆、私の大切な友達さ。君だって。そう思ってたんだけど?」

「……………」


「友達、というのは少し寂しいな」

「そう?」

「―――君が最初の弟子だ……。そう言ってくれたのは、貴女だった筈だが」


 

 あぁ、そうだったね。

 私とした事が。



「じゃあ、兼任でどう?」

「悪くない」



 彼の前には、まだ来て幾分も経っていないコーヒーがあって。

 湯気を立てるソレを、彼は一口飲んで……む。むむむ?



「―――美味い」

「甘そうだ」

「素晴らしくな。……皇女の復活。二度に渡る号外……。写真が出回った時から分かってはいたが、やはり戦慄奏者の解散も貴女の描いた絵だったというわけだ」

「面白い言い回しだね。でも、何で今その話を?」

「……うん? 何故って―――彼女、団長だろう? 歌姫の」

「あ、やっぱり分かる?」

「何度か顔も合わせた事がある。それに、ソレを仕込んだのは貴女だろう」



 それは、もうずっと前の話。

 私がユウトに会うより前の話なのに……。


 話し方まで私に寄ってないかな。



「いずれ話そう、次話そう。そう思って、あれよあれよと冬も近い。ここまで顔を合わせないのもおかしな話だ」

「何でだろうね。棟が渡り廊下を挟んでっていうのと、帰宅時間の違い……とか?」

「成程、確かに」



 私も残業とかするけど、そっちも色々あるのかな。

 生徒会って忙しいんだ。

 


「だが、そちらだけというわけにもいかない。向こうも忙しくなりそうだ。差し当たっては、O&Tの主催する闘技大会。とりあえず優勝しておかねば」

「あ、出た」



 最近よく聞くアレだ。

 けど、円卓さん達って攻略至上主義じゃなかったっけ。



「そういうの、興味あるんだ。君も出場を?」

「……あぁ」

「あの子たちも出場するって言ってたよ。もしかしたら戦うかもね」

「―――願ってもないな。クロニクルの礼もある上、もうじき、私自身が最前線を征くことは出来なくなる。やるなら、早い方がいい」



 ……引退でもするのかな。

 常に多くの情報を入手できるであろう彼と、そうでもない私……ここで聞いちゃうっていうのもなんかスパイ行為みたいだし、ちょっとズルいし。

 

 やめておこうか、あまり踏み込むのは。


 深煎り? 私はエスプレッソも好みだ。



「さて、そろそろか」

「お仕事?」

「流石のここも、一生徒にそこまでは求めないさ」

「そっか……、それもそうだね。楽しんでね? 高校最後の文化祭」

「そうさせてもらおう」



 対面でゆっくりと立ち上がり。

 歩き始めたと思ったら、立ち止まる彼は。

 


「円卓の空の席―――シージ・ペリロスは空けてある。いつでも、貴女を待っている」



 真っ直ぐにピエロさんの目を覗き込んで、呟き去っていく。


 驚いたね。

 まさか、業界一位の企業からスカウトが来るなんて。

 やっててよかったピエロさん。

 かのアーサー王伝説には道化の騎士も居たって話、やっぱり彼も知ってるのかな。


 ……にしても。

 空になった紙製のカップ。

 その隣に置かれた、開封済みのシュガースティックが五つに、コーヒーミルクが三カップ。



「……ふむ」



 ―――ここにも甘党さんが。




ここまでのお付き合い、有り難うございます。

新たな甘党が判明し、激化する戦い。

辛党派にとっては肩身の狭い冬の時代が訪れつつある所で、今章はこれにて閉幕となります。


……まぁ、何と言いますか。

ジャンルSFとか付けておいて、今更ながらに、この物語の位置づけってやっぱり日常ものなんだなァ、と。

ゲームらしさ、フルダイブのMMOらしさも薄く……当初からファンタジー要素のが濃いし。

果たして何のタグが正解だったのか。

改めて思うこととしては、やっぱりステータスシステムとか能力値とか、そういうのをバンバン考えて出せる人って凄いなと。


……話を戻しまして、今後の事を。

現状固まっている構想に依れば、この物語は全11章の構成で完結となりそうな感じです。

つまりはあと四章、という事になりますね。

一応はオルトゥス世界の起源を……というお話の筈なのですが、やる気あるのかな。

何なら、よく分からない所でタイトル回収してるし……。


ルーキスはラテン語で光。

オルトゥスは起源。

二つで、夜明け。

物語の果てに、主人公と愉快な仲間たちはどのような夜明けを見るのか。

私もとっても気になるところです。


―――では、次回予告を。

次回、第八章は【フォール編】……落ちる編?

帝国と皇国を行ったり来たりする元無職現無色のお話になりそうな予感で……忘れ去られた伏線が復活して猛威を振るいそうな予感。

今話でも触れた、未だかつてない規模の武闘大会が、強大な敵が……。

の筈なのですが、改めて。


この物語、戦闘はあくまでサブ要素なのです……。

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