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ルーキスinオルトゥス ~奇術師の隠居生活~  作者: ブロンズ
第七章:セーブ編

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プロローグ:無職透明




 プレイヤー人口に対して、知名度の方が圧倒的。

 名前だけは聞いたことがある、プレイしたことはないが攻略サイトや掲示板、解説動画などは見た事がある……などなど。


 フルダイブ技術黎明期のMMOゲーム、今やその金字塔となったオルトゥス。

 当然、そのゲーム自体の操作へ興味を持つ者は数多く。

 


「きたッ―――来たぞ! スロウ・ウルフ!」

「う、うん。スライム枠……だよね? 大丈夫、だよね?」



 ここ一、二ヵ月。

 新たに大量生産されたVRMMOハード【ON】をようやく手にする事が出来た者たちが、新規PLとして多くこの世界に流入し始めている。


 ゲーム自体は初プレイでも、事前の下調べなどを何か月も行ってきた彼等。

 開始時点で、多くの知識を保有し。

 まるで、二週目としてこの世界に足を踏み入れているかのような感覚―――俗に言う、強くてニューゲーム。


 一刻も早く、最前線の異訪者へと追い付きたいと。

 まるで、リアルタイムアタック(RTA)の如き感覚。


 旅の駆け出しは順調そのもので。

 彼ら二人が、通商都市で合流して魔物狩りに行くのに半刻と掛かる事はなかったが。



 ……しかし、現状はどうだろう。

 


 襲い掛かる、小型の狼を前に。

 大型犬と同等の体躯、鋭い牙……現実と何ら遜色ない精巧な存在を前に、二人組の少年は動揺を隠せずにいた。

 一撃を全力で回避したすぐ後に、すぐさま放たれる二撃目。

 相手に「待つ」という概念はなく。

 今に、身を翻した狼は再び俊足で肉薄。


 鋭い攻撃は、一撃一撃が確実に身体を削る。

 


「うわぁぁぁ!?」

「だから避ける! 避けるんだよ! んで、攻撃だ! ズバッと、バサッと!」

「そんなこと言われてもぉ……!」



 知識としてソレを知っている事と、実際にソレが出来るという事はまるで別。

 

 避け、隙を狙い攻撃……倒す。

 脳ではどうすればよいかを理解していても、身体がそのイメージに追い付かない。


 増して彼等は、オルトゥスの対象年齢ギリギリのラインに位置していた。


 やや気の弱そうな少年は、【戦士】

 気の強そうな少年は【盗賊】

 戦士の少年が敵を留め、その隙に盗賊の少年が手数で押し切るというのが、本来彼等の思い描いていた戦闘スタイルで……事実、それは攻略サイトなどでも有力な序盤戦術とされていた。

 それを鵜呑(うの)みにしたわけではないが。


 ―――機敏に迫る敵……オルトゥス最序盤の敵である地狼種スロウ・ウルフ。

 一撃自体の攻撃力はそう高い物でもなく。

 体力が完全ならば、一撃は耐えきれただろう。

 しかし、度重なる攻撃によって敵の注意(ヘイト)を一身に引き受けていた少年の体力ゲージは、限界に近付いており。



「グラアァァァァァ!!」

「―――――ぁ」



 武器を振ろうにも、既に接近され過ぎている。

 ここからなにが出来る? いや、終わった……、と。

 まるで、走馬灯のように脳裏を駆け巡る情報。


 こうしていれば、ああしていれば。

 勇気を出して、当たらないまでもまず剣を振り下ろしてみるべきだったのかと、思考を重ねながら彼は意識を……。



「ァブッ……!? 痛、くない……あれ?」



 狼の体当たりは、違わず少年の身体を吹き飛ばした。

 地面を転がる衝撃……やや車に酔ったかのような感覚……しかし、痛みは全くないというゲームの仕様。


 全て、知っている情報。

 そして、彼は意識を手放せていない。

 解せないのは、何故―――自分はまだキルされていないのか、という点で。



「―――生きてる……?」

「おいッ、大丈夫か!」

「大丈夫かな。派手に転がったけど」



 では、まだ生きているならばと。

 素早く思考を標的へ向けようとした少年戦士の視界に映る、友達と見知らぬ人物。



「初期装備、お揃いだね。見た所、戦闘は初めてなのかな」

「ぇ……あ」

「大丈夫、出来るよ。何度でも試せば良いんだ。避ける時も、相手の動きを見て、当たらないギリギリを攻めて……」



 いつの間にか、敵のヘイトはその見知らぬ女性へ行っており。

 避ける、避ける……。

 己らと同様の、このゲームにおける初期装備たる地味な簡易旅装を身に着けた女性は、狼の攻撃を最小限の動きでひらりひらりと避け続ける。

 

 知識だけではない。

 経験として、何十と積み重ね修得した動き。

 一際強力な突進をひらりと躱した女性は軽やかにステップを踏み、立ち上がった少年の傍へ来ると、その背中を押す。



「―――さぁ、やってみよーー。“光華耿々(こうかこうこう)・初灯り”」

「これ……!」


 

 その時だ。

 彼は、先の攻撃で大きく削れていた己の体力が、完全に回復していることに気付く。

 つまり、女性の一次職は……僧侶派生。


 味方の回復や補助に重点を置いた、近接戦闘など出来ようはずもない職業。

 

 ―――そうだ。

 このゲームに、「自動回避」や「回避補正」……増してや「自動操作」などといった機能など存在してはいないのだ。

 やるもやらないも、全ては。



「……出来る」

「そう、出来る。避けるも、武器を振るも。全部、君次第なんだから」


 

 自分なら、出来ると。

 戦士は全快した体力を武器に、真正面から狼へと向かう。


 今までの競り合いで確認は出来た。

 攻略サイトの記述通り、敵には一撃でこちらを葬る攻撃力はない。

 ならば、迎え撃てばいいのだ。



「ッ!」

「―――キャン!?」



 一撃目の衝突……、互いに攻撃を受けるも、よりダメージが大きいのは敵。

 怯んだ隙に、二撃目―――そして三撃。

 戦士の持つ一撃の威力は高く……確かに存在していた魔物は、やがて硝子のように砕けて消える。


 それは、拍子抜けするほどにあっけないもので。



「やった!! さっすが親友!」

「ね。きっかけさえ、経験さえ掴めば何も怖い事なんかない。君なら、出来ただろう?」



 そして。

 自分の事のように喜ぶ友達と並び。

 混乱する脳が見せた都合の良い幻覚なのではと思い始めたその人物は、やはりそこに居て。



「有り難うございます!」

「―――ぁ。俺からも、有り難う、ございます……!」



 幻覚でないなら、何よりもまずはお礼と。



「良いよ、良いよ。じゃあ、その調子で頑張ってね」

「「え」」



 頭を下げる二人へ手をヒラヒラと振った女性は、いともあっさりと背を向ける。


 漫画でも、アニメでも。

 序盤で偶々出会ったプレイヤーとゲーム友達になる流れは多いが。

 今はその時ではないのか? と。

 じゃあ、名前だけでも……と。

 漫画的出会いに心を躍らせた少年戦士が、その言葉を言うか言うまいか迷う。



「えっと。その、名前だけでも……」

「ジンくん?」

「……良いだろ、そんくらい」


 

 と、思っていたのは、彼だけでは無かったらしく。



「私? 私は……うーん」



「チュートリアル不審者お姉さん」

((ダサい……!!))



 嵐のように現れ、嵐のように去っていく。

 何処か浮世を離れたような、或いは電波でも飛ばしているような……不思議で、しかし圧倒的に意識に刻み込まれる容姿。


 偶々、オルトゥス初プレイとなる今日出会っただけの人物。

 未だ、何十万人へと増え続けているであろう、ゲーム内プレイヤーの仮想アバターに憧れを抱く不毛さ。


 それは、彼等が穴も空く程目を通した攻略サイト内の注意には載っていなかった、初めてだった。




   ◇




「―――という訳で、聖女になっちゃったんだ」

「「どういうワケッ!?」」



 いつもの商店二階、いつもの仲間たち。

 当たり前のように感じるけど、大人になっても一緒にゲームをして笑い合える友達が居るっていうのは、とても喜ばしい事だと私は思うよ。


 大人、私だけだけど。

 子供たちに混ぜてもらっているだけの立場なんだけど。


 ともかく。

 それぞれ別々に世界を冒険して、ふとした瞬間に集い、活動報告をする。

 それは、とても楽しい事で。


 とは言え、つい先日のクロニクルは皆で冒険をしたばかりだし。

 こんなに早くまた集まったところで、話す話題も少ない筈だったんだけど……今回は特別。


 私にとっての転換期。 

 何となんとの、就職報告だからね。


 

「ルミ、お揃いだ」

「お揃いだね、ハクロちゃん。職業としては、多分三百六十度程違うけど」

「同じだぞ? それ」



 あ、そうだね。百八十にしておけばよかった……と。

 いつも通り、人畜無害で他愛ない会話。



「……ねぇ。コレ―――ヤバない?」

「かなり、ヤバいよな」

「何であの空白期間でそこに内定できちゃうのかなぁ……」



 傍らでは、さっきからヤバいヤバいと。

 そんなに私が就職するのが意外だったのかな、槍が降ると思われているのかな。

 確かに、今日はまだ外に出てないけど。


 私が出た瞬間、土砂降りなのかな。



「そうだ、後で挨拶周りに行かないと、傘持って。折角就職したんだから、もう無職じゃないんだよって……えぇ、と。商店街の皆と、レイド君達と……あとあと―――」

「「ダ・メ・で・す!!」」

「んう?」



 ……何だろう。

 さっきから思ってはいたんだけど……もしかして皆、私が就職したことをあまり喜んではくれてない?



「挨拶周り、ダメなのかな」

「却下だ」



 取り付く島もないよ、ユウト。

 なら、ここは篭絡しやすい所から仲間を増やして……。



「……ダメ?」

「……うぅ、そんな顔されると……。いや……ダメじゃないけど……いや、ダメ!」

「ダメです。確実に」

「一応言っておくが。ルミねぇがユニークだって公開されたら、絶対ギルド勧誘がヤバくなるって話だからな?」



 あ、そういう事。

 言われてみれば、そうなのかな。

 ユニークって、役に立つか立たないかはともかく、ギルドに一人いるだけでステータスって聞くし。


 勧誘、されちゃうのかな。

 私、元無職の穀潰しなのに。

 で……前々から、ランキング一位になったら仲間になるねって約束している彼等としては、ちょっと気が気でないと。

 


「私、勧誘されてもギルドに入るつもりはないよ?」

「……でもさ」

「ね? ハクロちゃん」

「ルミが行くなら付いてく」

「「……………」」

「ヤベぇよ、ユニークセットだ」

「剣聖と聖女の凄くお得なセットメニュー……値段付かないよ、コレ」



 これは今が買い得だね。



「ルミさん! ステータス見たい!」

「良いとも」



 よくぞ言ってくれたね、ショウタ君。

 実は私も見せたかった所なんだ。

 何処か微妙な空気を払拭したかったのか、それとも興味が勝ったのかはさておき。

 折角の機会だし、私も便乗するとして。

 


「ちょっと待ってね。まず、コレを解除して……制限なし。可視化、可視化……」




―――――――――――――――

【Name】    ルミエール

【種族】   人間種

【一次職】  聖女(Lv.23)

【二次職】  道化師(Lv.13)


【職業履歴】 

一次:、無職(1st)聖女(――)

二次:道化師(Lv.13)


【基礎能力(経験値0P)】            

体力:16 筋力:10  魔力:30(+20) 

防御:10 魔防:0(+6) 俊敏:39(+12)  


【能力適正】

白兵:E 射撃:E 器用:B 

攻魔:E 支魔:A 特魔:EX

―――――――――――――――




「うわ……戦闘能力皆無。……あと、聖女の下に道化って入ってるのなんかイヤっすね」

「……うん、確かに」

「特殊魔法―――高い人初めて見たかも」

「妙だな。聖女っていうからには僧侶派生の延長にあるみたいなものだと思ったんだが……回復系の支援魔法に特化している訳じゃないのか? Aも高いには高いが……特殊魔法がEX。特殊魔法が高いと言えば、唯一の前例は……マリアさんか」

「「あ」」



「そういえば、あの人の特殊魔法ってAランクだったっけ」

「完全に忘れてましたけど、特異な力ではありますからね、マイソロギア」



 オルトゥスにおける魔法は、攻撃、支援、特殊の三種。

 だけど、攻撃魔法以外の魔法は、大抵支援魔法に位置付けられているというから、特殊魔法というものは話題に出る事すら少なくて。

 


「聖女って言えば、回復役っしょ? 回復って言えば支援魔法じゃん。じゃあ、特殊って……何?」

「うーーん」

「ユニークの特殊能力とか、そういう枠のなのかな」

「なのかもなぁ―――あ? そういえば、無からの転職っすよね。何で能力値リセットの影響受けてないんだ? コレ」

「あ! そうじゃん!」



 それ、最初私も思ったんだけどね。



「多分、例外中の例外なんだろうなァ、これ」

「……職業斡旋所を通さず、直接乗り換えたから。だから、無職のデメリット効果を受けずに転職できたって事?」



 多分、そう。

 他に思い浮かばないし。

 私としても、道化師のレベルが変わらなかったのは嬉しい誤算だったよ。



「裏技なのかバグ技なのか……ユニーク自体が少ない上に、無職がなり上がる事は更に論外だから、検証も出来んな。……一次職のスキル、もう習得してあるんだろ? 気分は?」

「素晴らしく良いさ、やっぱり。一度修得したスキルは、クラスアップしても覚えたままって言われた通り……自堕落促進も、まだ機能しているみたいだし……あ、今覚えてる聖女のスキルは二つだよ」

「そこに特殊なやつがあるんですかね」

「―――内訳は?」

「一つは、ご存じ回復スキル。味方の体力を回復させられる、ポーションの購入費が抑えられる私のイチオシ」

「そんな心配する人ルミ姉さんだけですね」

「このレベル帯でポーション買うか悩む奴居ないしな」



 私からすれば死活問題なんだよ?

 一時、団員君達のご飯が無料で貰えるパン耳だけになりかけて……。

 


「これ、対象指定も出来る範囲回復なんだ。単体から全体迄、幅広く対応。魔力消費に依るけど、中々じゃない?」

「「おぉ!」」

「すごっ! 薬師(エナ)用済みじゃん!」

「……七海?」

「―――何笑ってんだ、将太」

「ふふふッ。あいや、他人の事だと面白いなって、戦力外通告」

「言われるの、大体将太ばっかりだからね」



 あったね、そんな事。

 でも、凄く自然に私をパーティーの内訳に組み込んでいるのはどうなのかな。


 将来設計? 

 もし皆がギルドランク一位になったら、それこそ私用済みも用済みだよね?

 レベルが違い過ぎるよ。



「ルミ、続き」

「あぁ、スマン。続けてくれ」

「―――あ、うん。何の話だっけ……あぁ、そうそう。で、もう一つが死者蘇生スキル」

「「……………」」



 ……………。



 ……………。



 んう?

 この、一気に押し黙るような反応は―――



「確保ぉ!! 逃がすな! ついでにハクロも!」

「「うおぉぉぉぉぉぉ」」

「あーれーー」

「あーれーー?」



 一瞬で取り囲まれたし、グルグル巻きにされちゃった。

 皆、どうして意味がないと分かっていながらこんな……。



「ころころ……こーろーー」

「「―――――」」


 縛られて転がる私を他所に。

 突発的に始まる会議は、ご丁寧にも背を向けて読唇すらさせてくれない徹底ぶりで。

 退屈だから、私同様、簀巻きにされた状態で転がって遊び始めたハクロちゃんを眺めている事暫く。

 

 ようやく、皆が私に向き直る。



「―――ルミねぇ」

「何かな」

「無職続行してていいから、もうこの都市から出ないでくれないか。ヤバいやつだ、ソレ」

「特殊魔法の原因、それなのでは?」

「名推理だね、エナリアさん。……いや、絶対そうでしょ、コレ」

「ヤバ過ぎんだよ、マジで。遊び人が賢者になったレベル」

「ある意味では、それより上かもな。オルトゥス現時点の環境では、蘇生を行える職業は存在しないし、出来るアイテムも掲示板の話題に偶にできる位、審議も定かじゃない眉唾報告ばかりだ。仮に持ってるやつが居たとして、勿体なさ過ぎて使わないだろうからな」

「もし、使えるって分かったら……」


「―――成程、なるほど。私、街中でいきなり馬車に閉じ込められたりしちゃうのかな。そのまま連れ去られて……ご機嫌な旅を」

「「楽しまない!」」

暢気(のんき)すぎだろ。てか馬車好きすぎだろ」



 まぁ、冗談はさて置き。

 


「これ、実はまだ怖くて使ってないんだけどね」

「ん。と言うと……やっぱりあるのか? デメリット」

「うん、レベル。経験値を消費して発動する技らしいんだ。私のレベル、未だに23だし……上がるのもゆっくりだから。多用は出来ないかなって。どれだけ経験値を使うのかも書いてないし」



 そこ、不親切だよね。

 


「ほら。このゲームってさ? 説明文とか、言い回しとか。そういう部分偶に難解だし……」

「自己紹介かな?」

「ルミ姉さんの言い回しの方が難解なのでまるで問題ないです」

「だよな。―――さて……と。遠距離範囲回復に、蘇生スキル持ち……ま、ツーアウトって所か?」

「ゲームセットだよ、優斗」

「……ルミ姉さん、これからどうするんですか? 無職で無くなった以上、もうその役を演じるつもりもないですよね?」

「パーティー入る?」

「ううん、まだ」



 約束が違うからね、それじゃあ。

 

 確かに、今の私がアイデンティティの一つたる無職を失ってしまったのは事実。

 エナの言う通り、今まで通り……家中でぐうたらしているというのも、「役に入り込む」のをモットーにしている私からすれば違うというのもまた事実。


 だから、考えたんだよ。



「実は、何をするかはもう決めてあるんだ」

「聖女らしいロールプレイ……あるのか?」

「そういうのが出来るかはまだ分からないけどね。気になる事があって。実行してみたい計画がある。ちょっとした考えがあるんだ、私にも」

「ルミさんの計画ですか」

「そりゃあ、凄くヤバそうな響きで」

「ころころ、ころーー」



 よし来た。

 構想が産声を上げる瞬間を、ここで派手に宣言させてもらおう。

 今現在、私が胸に抱いている計画、それは……。



「私、皇都でお店を開こうと思ってね」

「「へ?」」

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