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【24】polcadot611-1



◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️



8月28日



 僕は朝、目を覚ますと隣にピアスだらけ。タトゥーだらけ。スプリットタンの金髪ショートカットの少女が寝ている。僕はベッドから起き上がるとマリアも起きてきた。あの時に約束したので有るがマリアはいつも下着姿で寝ている。あれから1週間が経って、マリアが服を着る事よりも僕が下着姿に馴れてしまう方が早かった。


 朝は二人で並んで歯を磨く事も。二人で順番に顔を洗う事も。僕はパソコンデスクでポルカドット611を調べているとマリアが朝食を作って運んでくれる事も気付けば馴れてきていた。


 僕は先日のTube Lineの流れから考察系Linerと言う存在を知り。もしかしたらポルカドット611に触れている者が居るのではないか?とTube Lineで『ポルカドット611』を検索してみた。すると僕の中で思いもよらない結果が僕の前に現れた。


 それはTube Line上で既にポルカドット611は現れたのである。それはVLinerと呼ばれる物でVはvirtualを意味しており。コンピューターグラフィックスのキャラクターを使いTube Line投稿を行うLinerの事であった。僕は固唾を飲みながらポルカドット611の動画を再生すると。赤地に黄色の水玉模様の丸みを帯びた猫のキャラクターが宇宙船の中の様な背景の真ん中に立っており。何も喋らず。何も動かず立っていた。


「ホント。タケってパソコン好きだね。」


と言いながらマリアは僕の前にアイスコーヒーを持ってきた。そのマリアの右腕のタトゥーにふと目をやるとそこには『polcadot611』と書かれて居た。僕は一瞬固まり、慌ててマリアの右腕を掴んで周囲のタトゥーも見回した。


「ちょっとタケ。やっとその気になってくれたのね。アッシは準備出来てるからイイヨ...」


「マリア!お前ポルカドット611を知ってるのか!?」


僕は血相を変えてマリアにそう訪ねると。マリアは呆れて


「知らんし。」


「いや。ここにポルカドット611って書いてんじゃん。」


「これは彫り師がお金くれるから彫らせてくれ。って頼んできたから勝手に彫られたヤツだし。もっとアッシの体に興味持てよ。朝食もう少しで出来るから。」


そう言ながらキッチンへと下がっていった。僕はマリアにもっと訊ねたかったが目の前のモニターのポルカドット611も気になるので、マリアの淹れたアイスコーヒーを飲みながら動画を見ていると徐々に背景が水玉模様に変化していた。そして中央の猫のキャラクターは


「ぼくの名前はフリー。一緒に世界をカラフルな水玉に変えようよ。世界は君次第だよ。」


そう言いながらピョンピョコ飛び回ると画面は徐々に暗く成り。真っ黒な画面の中央に『polcadot611』と書かれ。


「Mine noteフォローも宜しくね!」


とフリーの声がして動画は終わった。僕はもう一度確認してみたが特に新しい情報はこの動画には無かった。しかし世界をカラフルな水玉に変えよう。と言う言葉も特に悪い物とは思えないがポルカドット611がどういった影響を与えるものかは想像出来なかった。


 僕がパソコンデスクで考え込んでいると。マリアは朝食を持ってきた。今日の朝食はホットドッグであり焼いたコッペパンにカレー風味で炒めたみじん切り野菜の上にソーセージを乗せて大量のチーズが掛けられており。どれもセンス良く美味しかった。ベッドに座りマリアもホットドッグを食べながら


「タケ。調べものも良いけどアッシの動画再生数も確認してよ。そう言えばチーズハットグってチーズホットドッグが訛っただけだよね?」


僕はチーズハットグの件はどうでも良かったが。動画再生数が気になるのは僕も同じでマリアのTube Lineチャンネルを確認すると登録者数0で再生回数5であった。僕は気の毒に思い


「昨日の投稿したばかりだし。」


と言いながら画面を別の物に切り換えた。そして


「マリアのホットドッグ美味しいよ。」


と言うと。マリアは嬉しそうに


「ホットドッグはアッシの好物だから。気合い入れて作ったんだ。」


そう言ってニコニコしながら食べていた。



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