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【17】S Ending-7




 食事を終えると。千香子は和恵に五千円を渡して。


「ごめんなさい和恵さん。私達はまだこの町で用事が有るから準備して20時にT駅に来てくれるかな?」


そう伝えると和恵は少し涙ぐんで頷いた。そして和恵は一度電車に乗り僕達と別れた。その後僕達はこのO駅を歩いていると、壁の所でもたれ掛かり座り込んで赤いジャージを袖捲りした少女に出くわした。その少女は何とも激しいスタイルで。袖捲りした細い腕はタトゥーだらけで。顔には耳は勿論、瞼や唇にも無数のピアスを着けており。金髪の短い髪の上にちょこんとキャップを後ろ向きに被り。世の中を蔑んだ様な目で通り行く人々を虚ろに見ていた。


 千香子は何を思ったかその少女に駆け寄り。後少しで辿り着く所で思いっきりコケた。


 千香子の突飛な動きに呆気に取られた少女がどうやら『S Ending』の参加者の様であった。千香子は笑顔で


「あ痛たたたたっ。めっちゃ恥ずかしいとこ見られたわね。ちょっと貴女とお話ししたくて近付いたのに恥ずかしい。」


「大丈夫?おばさん。アッシ人待ってるから。ウザいのパス。」


「そうだよね。でも少しだけお願い出来ないかな?貴女って凄くセンスが良さそうだから。」


その少女は千香子と小声で話をして僕は少し立ち止まっていた。すると少し経って千香子と少女は立ち上り僕の方へと近付いてきた。そして僕が口を開く前に


「岳大くん良かったわね。この子が貴方とデートしてくれるって。ありがとうね聖母(マリア)ちゃん。ほんと岳大くんって女の子と付き合った事が無かったのにロリコンで私もどうして良いか解らなかったの。」


その突然の提案に僕は物凄く戸惑い焦っていたら。千香子は僕の体にトンっと触れて


「貴方の思った通りに素直に話してデートしてきて。」


そう小声で僕の耳元で囁いて僕に三万円握らせた。そう言われても僕は釈然としなかったが、千香子の事だから何か考えての事だろうと思ったがロリコン扱いは些か不満であった。するとマリアは僕の所へ来て


「お兄さんロリコンなの?アッシこれでも18歳だけど良いの?リアロリじゃないよ。」


と冷たい目で僕に言った。僕は引釣ながらも


「いやぁ~。マリアちゃんの様な可愛い子とデート出来るなんて嬉しいなぁ。」


と答えると。千香子は


「じゃあ、後は二人に任せて私は消えるね。」


とそそくさと去っていき。僕はピアスだらけでタトゥーだらけのマリアの隣で不安な気持ちしか無かった。マリアはそんな不安な僕に


「何?お兄さん緊張してんの?デート初めてってホントなんだウケるー。とりあえずホテル行く?」


と言うので。僕は慌てて


「い、いやホテルなんて滅相も無い。ふ、普通のデートが良いです。」


と断ると。マリアは僕の目の前で2つに分かれた舌先をチロチロさせながら


「お兄さんウケるアッシおじさん相手するより楽だから全然良かったのにー。緊張し過ぎー。じゃあ何処行く?ゲーセン?」


と引くぐらいあっけらかんとした事を言ってきた。僕は戸惑いながらも


「ちょっと一緒に歩いてください。」


と手を出すと。マリアは僕の手を握り


「手握りたいとか。歩きたいとかウケるし。」


と咄嗟に出した手を握られて僕は焦ったが。そのまま二人で歩く事にした。しかしこんなファンキーな子と手を握り歩いていると、周囲の人達がジロジロと見てきて更に恥ずかしさを増した。兎に角に目立つのである。僕はどうにか人目を避けたいと周りを見渡した。


 すると僕の目に『カラオケ』の文字が目に入り。僕はマリアにカラオケに行く事を提案した。するとマリアはそれを了解して二人でカラオケボックスに行く事になった。


 そしてカラオケボックスの部屋に入ったのであるが。マリアは対面でなく僕の隣に座り。その後に店員がファーストドリンクを持ってきて説明をするとそのま去っていき。僕とマリアは部屋で二人きりとなった。そんな中で僕がマリアを見るとマリアはいきなり服を脱ぎ出して下着姿となっている。








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