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絶対にのぼせてはいけない初めてのデートその2
がくがく震えながらもうだめだと思っていたその時、女湯の方から、体に白いタオルを巻いた芽衣子が飛び込んできて、一瞬でヤクザたちを成敗した。
「さ、さすが柔道部」
「じゃあ、また二時間三十分後にね」
と言って、芽衣子は女湯の方に飛んで戻っていった。
やっぱりまだ結構入るのか。
起き上がったヤクザたちは頭が冷えたのか、機嫌よく
「まきこまれたのか。悪かったな、にいちゃん」
とか言ってくる。
大人しくなったとはいえ、僕は生きた心地がしなかった。