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融通のきかないリリィーナ。姉の夏恋と、お姉さん属性(見た目はロリの)煉夏。

いつもありがとうございます!



話が進まないのはご愛嬌です←

「お兄ちゃんに誘われるなんて光栄な事ですよ! 一緒に暮らしてみてはどうでしょうかっ?」

「す、少なくとも詩葉さんがいるのなら私は嫌ですわっ」

「てことはぁ、潤一君と二人きりならいいってことだよね?」


 ニヤニヤしながら麻衣がそんなことを言うと、殊更ことさら真っ赤な顔で暴れ始めたリリィーナ。

 それ以上油を注ぐのは止めよう。でないと、この暴走機関車は誰も止められなくなるから。

「どうしてそうなりますのっ!?」と憤慨ふんがいしているリリィーナを椎菜がなだめ始める。

 やはり保母力が椎菜にはあるのか、ただ単純にアイツが椎菜のことが好きなだけの場合もあるが、怒りはどこかに吹っ飛んだようだ。

 常にからかう側の麻衣と亜夢は少し危険かもしれない。常識のある椎菜とリリィーナというコンビは、この中に存在していないと駄目だ。


「潤一はお姉ちゃんの私じゃなくてリリィーナちゃんを選ぶんだね」

「別にそういう意味では言ってないぞ。何なら姉貴が来てくれてもいいんだぜ? まぁ、その場合は椎菜さんかリリィーナもセットになるわけだが」

「賛成賛成っ! リリィーナちゃんもそれでいいよね! 何なら苹果ちゃんでも可!」

「私はまだ住むと言ったわけでは……」


 いや冗談のつもりだったのに本気で悩まれても困る。何か言われたことに対して真剣に考えることも必要だが――――以下省略。別に「住むわけないですわ」と言ってくれればいいだけなんだけど……。

 でもリリィーナはずっと考え込んだままだ。もしかしてマリアノに対してどう説明しようとか考えているのだろうか。あの母親だったら「寧ろ」とか言い出しそうだなとか思い、苦笑した。

 ただいつまでもそのままにはしておけない。俺はリリィーナの思考を止めさせるべく、わざと挑発するようなことを言う。


「やーい、貧乳か普通くらいの胸の金髪娘よ」

「…………」


 おかしい。こんな挑発にも彼女はのらなかった。普段の彼女なら「むきー!」となってくれるはずだったのにもだ。

 どうしたものかと考えていると、偶然にも夏恋と目が合う。夏恋は何かを察したのかグッと頷いてくれた。……嫌な予感しかしないのは気のせいだろうか。

 案の定夏恋はやらかした。何をしたかと言うと、リリィーナが着ている制服をまたもやはいだのだ。


「きゃっ!?」

「ばんざーい!」


 服の裾は留まることを知らずに顔周辺まで持ち上がる。……今回は下着の上にシャツを着ていたのが幸いし、悲惨なことになるのは免れたものの、今度は違うベクトルで彼女は赤い顔になった。


「み、見ないでくださいませっ!」

「お、おう……」


 その場合に気になるのはやはり異性の目、つまり俺の目であろう。

 一応、咄嗟とっさに視線を逸らしておいたが、その視界を更に誰かの手によって塞がれた。


「女性の柔肌をガン見するなど、いけませんよ」


 それは常識人の椎菜の手であることが声から分かる。

 だが、椎菜は知らない。俺は既に彼女の下着姿を見てしまっているのだ。


「苹果さん、もう大丈夫ですわ……」


 そのリリィーナの声に合わせてふっと視界が回復する。

 目の前には真っ赤な顔の彼女と、その後ろで「やりすぎた?」と呟いている夏恋。

 俺は眼力だけで「やりすぎだ」と注意し、リリィーナに話しかけた。


「いつもいつも俺の姉貴が悪いな」

「……夏恋さんよりも今はあなたが憎いですわ……」

「何故っ!? 視線はちゃんと逸らしておいたぞっ?」

「私の下着姿も見たくせに……」

「……潤一くん。今の話、少し詳しく聞かせていただいても、よろしいですか?」


 ああ! 何でそんなこと椎菜の前で言っちゃうんだコイツは!

 リリィーナ好き好き大好きの椎菜だったら絶対に拾う話題だった。

 実際恥ずかしさなんかよりも俺に何かしら罰を下したかったのだろう。その適任役として、椎菜を利用したわけだ。……効果覿面こうかてきめんです。


「毎度毎度怪しいなぁとは思っていましたが、まさかそこまでいっていたなんて……おまけに、詩葉さんという良き同棲どうせいパートナーも得られたようでいい生活を送っていますね」

「確かに煉夏とは同棲どうせいしてるけど、それ以上は何も無いぜよ?」

「何かがあるとか無いとか関係ありません。同棲してるというのが問題なんですよ。話をすり替えないでください」

「は、はい……」


 俺はそうやって頷き返すしかできない。理不尽に屈しないと言ったあの時の俺は既にいなかった。


「むむっ、いくら椎菜さんと言えども、煉夏のお兄ちゃんをいじめるのは許せませんよっ!」

「詩葉さんは黙っていてください。大体、あなたも当事者なのですよ?」

「……了解しました……」


 おい! 押しに弱いな煉夏さんよ! 残る人物で、この雰囲気を壊せる人物は一人しかいない。

 いつもみたいに空気の読めなさを遺憾いかんなく発揮してくれ! そうやって夏恋を見つめていると、またもやグッと頷いてくれた。今度こそ頼むっ。


「つまり、煉夏ちゃんじゃなくて姉である私なら問題ないというわけだ! てわけで、煉夏ちゃんと私をスワップしよ~」

「嫌ですっ! 煉夏はお兄ちゃんのお父さんから――――夏恋さんのお父さんでもありますが……ごほん! そのお父さんから煉夏は聞かされました! 妻は面倒くさいタイプなんだぞ、と! ということはですよっ? もし煉夏が夏恋さんとスワップしたら、その面倒くさい方と暮らさなければならないじゃないですか! 嫌です! 断固拒否しますっ!」


 母は嫌われてるなぁ……。そんなに悪い人ではないんだけどな。

 あれでも一応子供のために離婚しないようにしてくれてたらしいし? あの時は多少ぶつかったけど、悪と言えるほどのことじゃない。

「お母さんは時々面倒くさいけど、悪い人じゃないよぅ!」と夏恋も言っていた。

 ただ、悪い人とは言えないものの、いい人とも言いづらい人物なのは確かだ。小学生の時はまだガキだったし、結構多感になる中学生の時は既に母はいなかったし。


「別に交換じゃなくてもいいんじゃないか? 姉貴がこっちに来るだけで解決するだろ」


 どうせ学院で会っても家で会っても性格が変わるわけではない。どちらにしても振り回されるのは同じことだ。そう思って言ってみると、夏恋は少しだけ難しそうな表情を浮かべた。

 何となく理由は分かる。きっと母のことだから、許可をくれるかどうか分からないのだろう。折角せっかく隔離かくりするために別居しているのに、娘の夏恋が元の家に戻ったら意味がない。


「何となく盛り上がってたけど、やっぱり無理かなぁ~たはは……」

「じゃあ煉夏とお兄ちゃんの空間は守られるのですねっ? 煉夏は凄くハッピーです!」

「な、何だとぉ~? 大体ね、私は昔から潤一と仲がいいんだよ? もう一緒にお風呂入っちゃう仲なんだから!」

「煉夏も入りましたよ? 少しだけ強制的な感じはありましたがっ」

「……なっ、う、浮気だよぉ!!」


 や、俺と夏恋は付き合ってないから浮気ではない。

 とりあえず、冗談か本気か分からないまでも、夏恋が俺を好きということは分かっている。そのため、こういう展開になるのは分かりきっていることでもあるわけだ。

 だが、椎菜やリリィーナが何故か怒ってくるのは、やはり俺のことが好きだからだろうか。普通に会話しているその内側にあふれる感情は、ジェラシーなのかもしれない。

 というか、やはり夏恋の空気の読めなささは効果があった。あれだけ悪魔みたいな笑みで迫ってきていた椎菜も今では黙ってしまっているし、夏恋様様である。

 

「今更だけど」


 ……この時間をこんな会話に使っていいのかという疑問が、遅まきながら俺の中に溢れた。

文字数だけはいっちょまえに積み重なっていく感じですね。

昔から内容はともかく、文字数を増やすことが得意でした。

でも話的にはまだ全然中期?(始まりも終わりも決めてないので、曖昧だから何とも言えない)ですよね。

エロゲーギャルゲーでいうところの、共通パートみたいなものでしょうか。

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