表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある星物語  作者: 黒星
22/60

第22歯 金で買えないものにこそ、何物にも代え難い価値がある

古いマンションの3階にある3DLKの角部屋が姫魅(きみ)の住まう部屋だ。

「た…ただいま」

玄関を開けると暖色の光が広がって、蛍の心を明るく照らす。出迎えたのは王宮にいた頃のようなずらりと並ぶ使用人たちではなく、たったひとりの青年だ。

カーネル・サンダース。魔法基礎学を担当する教師であり、親切丁寧な応対で生徒からの人気は高い…姫魅曰く、家では小姑さながらに口うるさいらしい。

20代半ばだろうか…まだ若いが、天涯孤独になった姫魅の後見人だ。

「姫魅、おかえり」

ネルは木漏れ日のような金の目を細めて、温かく笑った。帰りを誰かに迎えてもらうのはいつ以来だろうか…いや、こんなにも心のこもった出迎えは生まれて初めてかもしれない。

蛍は感極まって涙が溢れそうになるのをぐっと堪えた。

「どうした?遅かったじゃないか」

「え?ええっと…」

ネルはサッとメガネを外して、姫魅に扮した蛍をじっと見つめた。裸眼の彼は案外きつい目つきをしていて、きっと何気なくこちらを見ているのだろうが、蛍は今にもバレてしまうのではないかと気が気でなかった。

(落ちつきを失えば、できることすらできなくなるわ…大丈夫。私なら、やれるわよ)

蛍は姫魅がいつもするようにヘヘッと控えめな微笑みを作ると、ネルの前を平然と横切り、食欲を誘う香りが漂うダイニングへと向かった。

「何でもないよ」

さて、姫魅ならなんて言うだろう。

脳裏に思い浮かべた姫魅は照れくさそうに笑っている。蛍の知っている姫魅は内気で、気弱で、優しくて…とにかく魔法が大好きだ。

「姫魅。待ちなさい」

ネルは蛍の肩をガシッと掴んで振り向かせると、彼女の前髪をかきあげて露わになったおでこと自分のおでこをピタッとくっつけた。

「ななななな…なに?!」

「いや、いつもと違う気がして…熱でもあるか?」

「な、ないってば!」

ネルの手をパッと振り解き、蛍は彼の鋭い目から逃げるように踵を返した。

耳まで真っ赤になっているであろう顔を髪で隠すように伏せる。胸がドキドキして、とても役作りどころではない。

蛍はオーバーヒートして煙立つ頭からどうにか言葉を絞り出すと、努めてゆっくりゆっくりと声にした。

「も、もう…ネルは心配性ダナア。ほ…蛍に魔法を教えてたんだよ」

「そうか。遅くまでご苦労さん。蛍ちゃんはどんな様子だった?」

「うーん…」

見るに耐えない自分を思い出して、蛍は引き攣った笑いを浮かべた。

「魔法使いの見込みなし…かな」

言ったのは自分自身だが、一瞬にして心がタコ殴りにされる。

(胸が…痛い…)

乾いた笑いといっしょに口から抜け出そうになった魂をゴクリと呑んで、蛍は肉類多めの夕食が並んだダイニングテーブルに目を向けた。

(うわあ…おいしそう!)

刹那、打ちひしがれていた心の蛍に、腹ペコの蛍が止めのアッパーを食らわせて、あっという間にどこぞへと吹き飛ばしてしまった。

食の力は侮れぬ。いや、ずっと飢えを忍んできた蛍の食い意地がおかしいのかもしれない。

落ち込んだ矢先に目を輝かせて感情の起伏が激しいように見えるが、そこは気持ちの切り替えがうまいと言って欲しい。

それはそれ、これはこれである。おいしいごはんも暗い顔で食べていては味が落ちるではないか。

目をきらきらと輝かせる蛍に、ネルはふふっと笑いをこぼして椅子に腰掛けた。

「どうした?魔力と頭を使って、腹が減ったか?」

「う…うん…」

「なら、よかった。今夜はお前の大好物だよ」

「嬉しい。ありがとう」

蛍が椅子に座るのを待ってから、ネルはパチンと両手をあわせた。蛍はすぐさま食器に伸ばした手を慌てて引っ込め、彼に倣ってパチンと両手を合わせた。

その様子にネルは穏やかな目をしてフッと微笑んでいる。

「いただきます」

「い、いただきます!」

言うが早いか蛍は凄まじい吸引力でパクパクと夕食を胃袋に収めていき、「おいしい!」と頬に手を当ててうっとりした。

呆気に取られているネルとふいに目があって、蛍はハッとすると手に持っていたパンをポロッと落とした。

(ばれた…?)

一瞬だ。食欲をそそるスパイスと満たされていく空腹に、さっきまで姫魅だった蛍は自分自身を引き戻されてしまった。スープで潤ったばかりの喉がカラカラに干からびていく。

蛍は胸から噴き上がる焦りをゴクッとお茶で流し込んで、姫魅がいつもするように弱気な笑顔を作ってみせた。

「ネル、どうかした…?」

「少し思い出してな」

ネルは気にする様子もなくテーブルに転がったパンを拾い上げて、開けっぱなしになった蛍の口に咥えさせるとにっこり目を細めた。

(ばれてない…意外と姫魅もがっつくのかしら?)

姫魅がガツガツと食事をむさぼる姿を想像しようとしたが、彼はいつだっておっとりしていて、そんな様子はこれっぽっちも浮かばない。

その穏やかで丁寧な佇まいに、「姫」という称号は自分なんかより彼にこそ相応しいのではないか、とすら蛍は思えた。

何にせよ、ネルには気づかれていないようなのでよしとしよう。蛍はパンを頬張りながら「ありがとう」と呟くように言って、何食わぬ顔で食事に戻った。

「出会ったばかりの頃はお前…食事が喉を通らなかったろ?こうしていっしょに食べられることが嬉しくてな」

(食事が?あいつ、そんなこと…)

蛍は気弱で優しい姫魅の、控えめな笑顔を思い浮かべた。彼はいつもこの木漏れ日のような笑顔を湛えていて、暗い過去など微塵も感じさせない。

「…蛍は強いな」と姫魅の弱々しい言葉が思い出される。

(なによ。強いのはあんたのほうじゃない)

悶々とする気持ちをぶつけるように蛍がパンを噛みちぎると、ネルは眉を下げて情けなく笑った。

「何気ないことが…それがいちばん幸せだ」

「うん。そうだね」

蛍はパンを両手でしっかり持ち直して、気恥ずかしそうにしているネルに無垢な笑顔を返した。

途端にネルが訝しげな表情を浮かべて、雲行きが怪しくなる。姫魅なら肯定すると思ったが…なにかおかしかっただろうか。

「姫魅。今日のお前…やっぱりおかしいぞ?いつもならロマンチストだの何だの、からかってくるじゃないか。さっきも…蛍ちゃんには魔法使いの見込みがない、だなんて」

「え?」

「彼女が使う魔法はきっと綺麗だって…心がまっすぐだって…目を輝かせていたじゃないか。蛍ちゃんには、自分にはない力強さがあるって…蛍ちゃんの魔法が見てみたいんだろ?」

「えっ…と…」

「蛍ちゃんはがんばっているのに、自分のせいで魔法が嫌いになったらどうしようってな。こっちも隊長試験で忙しいってのに、魔法の教え方を教えろだなんて…まったく」

悪態を吐くネルはしかしどこか嬉しそうだ。蛍はひとまず「ごめん」と謝ったが、思ってもみなかった言葉の数々に口元が緩むのを抑えられなかった。

(あいつ…そんなこと、思ってたんだ)

散々指摘ばかりされたものだから、蛍は全然気がつかなかった。よくよく考えてみれば、これほど粘り強く教えてくれること自体が蛍に対する期待の表れなのかもしれない。

(私、姫魅を誤解していたわ)

姫魅と過ごす心地よさに、蛍はすっかり彼を知った気でいたが…本当はなにひとつわかっていなかった。

(姫魅…ごめんね)

それだけの期待を背負いながら、目的達成を最優先にして替え玉受験という卑劣な策を選んだことが悔やまれる。

胸がキュッと締めつけられたが、自分で選んだことなのだからやり通すしかない。

(私が背負っているものは、姫魅の期待だけじゃないの)

非力な少女だとしても、蛍はまごうことなき一国の姫だ。この世に生を受けた瞬間から、ガルディに生きる者の命を背負っている。

(私は迷ってはいけない…どのような選択を迫られようとも、どんな結果になろうとも責任を果たすまで突き進むのみ!)

自分は背負うもののために、時に善すら切り捨てる覚悟を持って、揺るぎない決断力で進まねばならない。

(優先度を考慮した選択をしたまで。姫魅を失望させる気はないわ。前後するけど、魔法だって使えるようになってみせる)

蛍が意を決してスープを飲み干すと、先に食事を終えたネルが空いた皿を片付けながらなんとも無しに言った。

「姫魅。今日の風呂、いっしょに入らないか?」

「うん、お風呂ね…お風呂…おふ…オフッ?!はいいいいい?!」

「わっ!?ど、どうした?」

ガタガタッと騒がしい音を立てて立ち上がり、蛍が素っ頓狂な声をあげてズザザッと後退りしたので、ネルまでビクッと飛び上がり心臓をバクバクさせて振り向いた。

「えっ…僕、いつもネルとお風呂入って…たっけ?」

「おかしなこと言うな。いっしょに風呂なんて久々だろ。嫌か?」

「ぜっ?!全然!!」

千切れんばかりに首をブンブンと横に振りながら、蛍はぐらぐらする頭で必死に考えた。

蛍と同世代の男子は親といっしょに風呂に入るのが一般的なのだろうか。

ふたりの絆がそれだけ深いのだろうか、それとも男同士なら裸の付き合いなど気にならないのだろうか。

血の繋がりがあっても、愛華と涼風が風呂を共にする姿なんぞ聞いたことも見たこともない。

「ネルみたいなイケメンとお風呂だなんてそんな…う、嬉し…だ、ダメだって!ダメ、物事には順序ってものが…」

「なに言ってんだ、おまえ」

聞こえるか聞こえまいかという声で濁流のごとき早口の独り言を呟く蛍に、ネルは眉根を寄せて首を傾げた。

「やっぱりお前、ちょっとおかし…」

「全然!ハハッ…ぜっんぜん!お、おかしくなんか!」

予期せぬ事態に自分を押さえ込むだけで精一杯の蛍は、壊れたメトロノームのように手首から先を目視できないほどに振り、走馬灯のように駆け抜けるネルの胸筋、背筋、うなじ…を必死にかき消した。

「と、とにかく!きょっ…今日はダメ!」

「今日はってなんだ」

「体調が悪い」

「それだけ食っといてか?」

「せ…生理だから!」

「あり得ないだろ?!おまえ、やっぱりおかしいぞ?」

「そんなことないよ!ネ…ネルこそ、おかしいんじゃない?!」

いつものネルなんぞ、これっぽっちも知らぬのだが…窮地に立たされた蛍は思わず、売り言葉に買い言葉を投げつけてしまった。

流石にバレたかと思ったが、ネルはうっと押し黙ると照れ臭そうにポリポリと頭を掻いる。

その鋭くも優しい目に次兄の面影が重なって、蛍はハッと息を呑んだ。

「明日は隊長試験だろ?もし受かったら、こうしてお前とゆっくり話す時間もなくなるだろうから…つい…な?」

ネルはこめかみをポリポリと掻くと、逸らした目線の先にラジオを見つけて、気をまぎらわすようにスイッチを入れた。

「ほな、お待ちかね。エルモになろう!Be Elmoのコーナー!」

軽快な関西弁が高らかにタイトルコールして、作られた歓声とひとり分の盛大な拍手が場を盛り上げる。

「最初のお便りは…両手に甘味さん。こんばんは…こんばんは!最近、大切なひとが忙しそうで、いっしょの時間がとれませ…」

間がよいのか悪いのか、ラジオの向こうに同じ悩みを抱える人物を見つけて、ネルはますます気まずくしている。

ネルの意外な一面を垣間見て、蛍は思わずクスッと笑いをこぼした。

ネルが眉をひそめて苦虫を噛み潰したので、蛍は慌てて首を横に振りラジオをサッと指差した。

「ラ、ラジオだよ」

納得いかないネルがムッとした顔で頬を赤らめると、蛍はおかしくなってついに堰を切ったようにアハハと笑い出してしまった。

「ネルったら寂しがり屋なんだね」

「うるさいっ」

ネルが憎たらしげに吐き捨てると、蛍はますます声を大にして笑った。

空になった食器をさげながら、ネルはふうっと諦めたようなため息を吐いている。やれやれといった横顔は、しかしどこか嬉しそうだった。

「皿は洗っておくから。風呂、先に入れ」

「いいよ。お皿は僕が洗っておくから。ネル、入ってきて」

「そうか。悪いな」

ネルは苦笑いを浮かべると後頭の高い位置に、ひとつに結っていた髪をサッと解き、シャツのボタンを開けながら廊下の向こうに消えていった。

(姫魅…まさかお風呂なんて、入ってないわよね)

よくよく考えれば、姫魅も年頃の男子である。変身に必要と言われ、易々と髪の毛を渡してしまったが…安易であった。

蛍の思考回路は「考えてから行動」ではなく、「行動してから考える」であるから、このような取り返しのつかない過ちが頻発する。

今さら不安が押し寄せてきて、蛍は自分に暗示をかけるように、無垢を割り増しにした姫魅の微笑みを頭に強く思い描いた。

きっと大丈夫、と根拠もなしに唱えてみる。否、根拠ならある。経験上、心配事の99%は取り越し苦労に終わっていた。

「はああ〜…」

蛍は突っ伏した腕からそろそろと顔をあげて、意識を別に向けようと部屋をぐるりと見回した。

(他人の家だけど、不思議とほっとするわ)

中途半端に片付いた生活感のある部屋は、塵ひとつ許さない王宮と違って気持ちが落ちつく。

王宮の徹底された完璧さは、自分までもが非のない部屋の飾りを演じなければいけないようなプレッシャーを与えたが、ここはどんな自分も受け入れてくれる気がして開放的になれた。

風もないのに、窓際のパセリが嬉しそうに揺れて見えるのは気のせいか。

王宮では部屋を出れば誰かしらがいて、常に話し相手には困らなかった。それなのに満たされなかった何かが、この部屋ではひとりでいる今も満たされ続けている。

「私はずっと、これが欲しかった…」

蛍はぐっと込み上げてくるものを抑えつけようと、テーブルを両手で叩きつけるようにして勢いよく席を立った。

「さあっ!お皿洗いよ」

その後、皿が3枚砕け散り、なにか爆発したかのように泡が飛散し、全ての食器をネルが渋々洗い直したことは想像に難くないだろう。


その夜。すぐ隣ですやすやと寝息を立てるネルにバクバクと心臓を高鳴らせて、蛍は自身が培ってきた価値観に思いを巡らせた。

(私、ずっとみんなの幸せを願ってきたのに…なにが幸せなのか、わかっていなかった)

母国に誇りを持ち、使命感に突き動かされてきた蛍は、王族に生まれたことを悔やんだことなど一度たりともなかった。

恵まれた環境、生まれながらに付与された存在意義、蛍が話せばいつだって誰かが笑顔を返してくれる。蛍のもたらすあらゆる結果に不服を投じる者など無く、父の意向に背かなければ大抵のことは誰かが拍手喝采で認めてくれることが約束されていた。

人にも環境にも恵まれている…これを幸せと言わずになんと言おうか。

それなのに自分は姫魅が羨ましくて妬ましくて仕方がない。

ひとつ、またひとつと幸せだと思っていたものが消えてゆき、ドミノがバランスを失うように蛍の強固な価値観がぐらぐらと揺らぎ始める。

「姫魅…」

ネルがもぞもぞと寝返りを打ち、ボソッと寝言を呟く。呼ばれたのは自分の名ではないのに、蛍は胸がいっぱいになってふかふかの布団をぎゅっと抱きしめた。

(いつだって誰かがいたわ。だけど、本当にいて欲しいひとは誰ひとりいてくれなかった…私、不幸だったのかしら?)

布団に顔を埋めると、涙を堪える呼吸が熱くなるのを感じた。

「ん…へっくし!」

「あ…」

ネルのくしゃみに驚いて蛍がパッと顔をあげると、彼にかかっていた布団はすべて自分が巻き取っているではないか。

蛍はハハッと小さく自嘲するとネルに布団をかけてやり、躊躇いがちに彼の胸にぴたりとくっついた。

「人ってこんなに温かいんだ…」

絶対的な安心感に包み込まれて、蛍はネルの寝息を子守唄に、溶けるように眠りについた。

ご無沙汰しております、黒星です。

無事、生きております笑 投げ出してもおりません苦笑


ひどいスランプに陥りまして…ほんと、1週間考えても5文字すら書けない状態。

能天気な僕でも流石にきつかった。2、3歯先まで流れを考えていたし、ネルの人気上昇回なので書くのをずっと楽しみにしていたんです。

しかし、いざ筆を握ったらまったく書けない。

この2ヶ月間、僕の家族歴が原因かなと悩んだり、きのすさんにご相談してみたり…どうやら心が疲弊していたみたいです。


相変わらず、疲れを認識できないようで…とほほ。


こんなに長い期間、更新がなかったのに、誰かしらが毎日顔を出してくださって…中には1話から読んでくだった方々もいらっしゃいましたね。


本当にありがとうございます。とても励まされておりました!


次回は姫魅×サラです…作者もハラハラの組み合わせですが、楽しんで書いて参ります!


引き続き、このバットフィッシュのように腑抜けた作者とマグロのように突き進むキャラ達を何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ