第4話.初めての戦闘
第4話です。
木でできた家を出ると、あたりは森になっていた。小川が流れ、日がさしている。
幻想的だなぁ。こんな大自然なのに生き物の気配がしない。地図を創れないか聞いてみると、
《物質からこの辺の地図を紙媒体で創るか、地図という概念を創るかどちらかでできます。》
とのこと。それなら、
「概念創造」
ゲームでよくある敵を赤い丸で表すあのおなじみのマップをイメージすると、
おっ。視界の右端に出てきた。赤い点がチラホラ写ってる。
《なんの武器を使うのですか?基本的な身体能力は上がっていますがいきなり新しいものを使いこなすのは厳しいです。》
武器かー。一番使っていたのはアサルトライフルとか小銃、SMGだけど、せっかく異世界に来たんだから最初は剣が使いたいな。大学のとき二刀流がかっこいいし名前に剣が入ってるからという不純な動機で練習したから多少は使えると思うんだけど。日本一にもなったし。こう考えたら俺すごいな。なんでモテなかったんだろう。
「物質創造」
2本の刀をイメージする。体から何かがごっそり何かが抜ける感じがした。すると、濃いオレンジの刀と漆黒の刀が出てきた。なんで色がついているんだ?
《能力『解析鑑定』が個人名:ソウに贈呈されました。これは能力『叡智』による処置です。》
先生とは少し違う声が響いてきた。アナウンサーみたいな声だ。
《今のは世界の告知です。能力を得たときやステータスが上がったときなどに流れます。》
世界の告知?なんか聞いたことあるような。『解析鑑定』使ってみるか。
オレンジ色の剣は、
太陽剣 天炎
日本風な名前がついたな。太陽剣って、クリ◯ンかよ…。黒い方は、
深淵剣 業闇
ツクヨミって月だか夜だかの神だよな?業って罪だっけ?なんかイメージ違うなぁ。
《ご主人さまの心の陽と陰が刀に具現化したようですね。ちなみに武器や防具にはランクがあります。下から順に、塵芥、凡庸、希少、特級、伝説、神級、そして創世級です。ご主人さまの刀はどちらも伝説ですね。天炎の方が強いのはご主人さまは陽の部分が多いからですね。》
陽の部分が多い?なぜかは分からんがすごく嬉しかった。ありがとう。陽と陰って属性的なもの?
《属性は火、水、風、地が基本です。たまに闇と聖を使う者もいます。闇は無、聖は光を司ります。そして神の使徒が使える神属性はすべての属性に付きます。神炎属性や、神水属性などですね。ソウさんは神の使徒なので、すべての魔法や攻撃には神属性が付きます。また、天炎が神聖属性と神炎属性、業闇は神闇属性と、神地属性ですね。固有魔法を使うものもいますね。植物とか、空間とか。こういうのは魔法に能力を上乗せして使ってますね。こういう固有能力を奪えるのも『暴食』のいいところですよ。》
へー。神属性かー。かっこいいなあ。神聖属性ってなんか元々ありそうだなあ。それじゃ、戦ってみようか。
簡単に鞘を創り、歩くこと5分。赤い点まで30mのところまできた。
「スライムとかゴブリンとかだと思ってたのに何でこんな強そうなのいるんだよ」
緑色なのはゴブリンに似ているが身長がソウより高い。腕が丸太のように太く、上質なバトルアックスを持っている。『解析鑑定』したら希少だった。
おかしいだろ!なんであんなの持ってるんだよ。モンスターって鍛冶出来ねえよな?
《あれはゴブリンソルジャー、ゴブリンの上位種です。モンスターにはSSからEまで脅威度がありますがあれはランクCです。あと、あのバトルアックスは冒険者からとったのでしょう。ここら辺に冒険者は来ませんから、相当遠くにいた個体なはずです。よって、ほかのモンスターや冒険者に狩られず長く生きているいわゆる猛者なのでしょう。》
いきなりそんなバケモンかよ。ランクCって、普通ランクEとかDとかからやるんじゃないの?
《ご主人様なら問題ありません。》
すげえ自信だな。じゃあどうすればいいの?教えて、先生?!
《魔法で先制攻撃するのが最適解ですが、それではせっかく剣を創ったのに練習できないなんてもったいないです。よって、剣を使うことを推奨します。なお、倒した後の血の匂いで近くの敵がこぞって来るので訓練には最適ですよ。いざとなったら助けるので大丈夫です。》
お、おう。先生が結構人間ぽくて驚いた。もったいないなんて言うなんて。なんかどんどん話し方が流暢になってきた気がする。
《気のせいです。》
そうか?その反応が流暢な気がするが?
《……。》
…触れないでおこう。
それじゃ行きますか。気配を消しつつ背後にせまる。剣を抜こうとすると
「カランッ」
くそ!鞘が切れた。鞘の意味がねーよばか!
「グガァァァァァーーーー」
大きな雄たけびが響き渡る。
気づかれた!仲間が来る前に一気に片付ける!
高速で横に振られたバトルアックスを左手に持った業闇で受け、右手に持った天炎を頭めがけて一気に振るう。
ズバッ!
「ガアアァァーーーーーー」
さっきとは違い悲鳴を上げ、ゴブリンソルジャーは真っ二つになった。
ふっ。つまらぬものを切ってしまった。
《能力『暴食』により、体力、筋力が300、魔力、MPが50、防御が200、敏捷と知力が30プラスされました。また、能力『剛力lv.1』を奪いました。》
『剛力』は多分力を上げる能力だよな?ステータスは上がるものと上がらないものの差が多いんだな。
《敵のステータスをそのまま奪うので仕方ないですね。それと南から2体、南西から3体、東から1体モンスターが来ます。》
流石先生。油断しているところに報告ありがとう。
数秒後、さっきと同じゴブリンソルジャーが4体、2m近い身長を持つ緑色のモンスターが2体来た。
あのでかいほうヒャッハーしてんじゃん!
地元の茨城でたまに見るヤンキーのごとく、見事なモヒカンだ。片方は何とリーゼント。
こいつらの知能高くねーか?美容師がしっぽ巻いて逃げ出しそうな髪型のセッティングだ。
《このモンスターはヒャッハースタイル。ヘアスタイルにすごいこだわりを持つモンスターで、汚されたり崩されたりすると、ステータスが通常の三倍になります。》
通常の三倍って、赤い彗星かよ。そして、俺のほかにも異世界人がいると見た。ヒャッハーて思いつくところから怪しい。しかもヒャッハースタイルって。ヘアスタイルのヘアとヒャッハーをかけてるとか、完全に異世界人だろ。
ま、任せたぞ。頼りにしてるぜ、先生。
《頑張ります。ご主人様。》
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