すぐ傍にヤンデレがいる

　普通の高校生に見える北崎雄介には、他人に言えない秘密があった。それは【どんな傷も瞬く間に治る驚異的な再生能力】を持っている事。ある種の怪物的な力が他人に知られる事を恐れ、雄介は他人と深く関わらないように日々の日常を送っていた。

　ある日の夜、雄介の家に黒いレインコートを着た女性、宮代葉月が訪れた。強引に押し入ってきた葉月は雄介に覆い被さり、自身の重すぎる想いを打ち明けた。それから行く先々で葉月と出会ってしまう雄介。
　
　積極的に近付く葉月を初めは邪険に扱っていた雄介であったが、毎日一緒に過ごす内に葉月との距離が縮まっていく。隣にいるのが当たり前の関係へと変化し、葉月との日常に確かな幸せと安心感を覚えた雄介。

　しかし、雄介のもとには次から次へと重い想いを持った人物が現れ、徐々に平穏な日常が崩れていく事になる。