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死神の奇想曲(カプリス)  作者: 奇想曲
12/24

第12話「新敵再来」

また新たな敵が!


そして後先考えずにポンポンと書いていく作者!


もう、ポンポンに駄目ですね。


ポンポンに・・・


零と勇美達は屋上で話すより生徒会室で話し合った方が良いと判断し、今は生徒会室に到着して会長・斑備白虚(まだらびびゃっこ)と副会長・大月詠が勇美達を迎えていた。


「ヤーヤー、君が妖刀師(ブレイドマスター)の紺藤勇美ちゃんかい?、話は聞いたよぉ♪、友達に愛されているんだねェ〜」


「あっ、いえ、そんな事は・・・」


斑備はアハハー、といつもの満面な笑顔をさらけ出している。土方と冲多は生徒会室にある大きなソファーに静かに座っていると、



「どうぞ、紅茶ですよ」


「えっ、あっ、ありがとうございます。大月副会長」


詠が紅茶を淹れたティーカップを二人に渡す、土方はいきなり渡されたティーカップを慎重に持ちテーブルに置く、冲多もティーカップを詠から貰うが目線はジッと会長の斑備を睨んでいた。紺藤を困らせているのでは無いかと刀を抜いて襲いかかりそうな雰囲気を出している冲多だが、土方によってちゃんと止められている状態だった。


「レイくんから色々と聞いたんだけどね、どうやら君の友達がレイくんに斬りかかったって話なんだ・・・・・・」


「す、すみませんでしたぁぁぁぁ!!」


斑備がまだ言い終わらない内に紺藤は長いピンク色の髪を揺らしながら頭を下げて謝る。


「本当にすみません、総沙ちゃんはその、少しスイッチが入ると手に負えないと言いますか・・・暴走しちゃうと言いますか」


紺藤はアハハー、と苦笑いをしながら冲多の事を話すが斑備は何故か首を傾げている。


「いやぁ〜別にレイくんに斬りかかるのは良いんだけどねぇ」


(えっ!?、斬りかかって良いの!!)


「ちょっと待てクソ会長、誰が斬りかかって良いだ。危うく俺は死にかけたんだぞ・・・」


「チッチッチ、これから僕の事は斑備“局長”と呼びたまえ、“黒生組”の“局長”なのだからね、僕は!!」


零が斑備に殴り掛かろうとするが芦田と尾井群に抑え込まれ身動きが出来なくなっていた。


「斑備会長、話が(こじ)れていっていますよ」


「ふぅ、皆が僕の話を最後まで聞かないからだよ。あとエイちゃん。僕の事は“斑備局長”とよん・・・・・・」


「はぁ・・・分かりましたから早くしてくださいね」


詠が溜め息を吐きながら言うと斑備も仕方ないように喋る。


「ふぅ〜まぁ聞きたい事はと言うとね、レイくんの話だと君・・・・勇美ちゃんは誰かに『仲間にならないか?』と誘われたんだね?」


斑備はさっきまでのふざけた態度は微塵も無くして真剣な顔つきで紺藤を見る、紺藤はそんな急に真剣になった斑備に驚きながらも緊張しながら答える。


「は・・・はい、白くて長い髪をした女性の人に、言われました」


紺藤はオドオドしながらもきちんと答える、斑備は紺藤の答えを聞くとゆっくりと瞳を閉じて額に親指を当てて溜め息を吐く。詠も何故か驚いた顔をしたがすぐにいつも表情に戻す。明らかに何かある二人を見ていた零は斑備に聞こうとすると、




ガラガラー




まるでタイミングを測っていたかのように生徒会室のドアが開いた。


「斑備会長、少しお話があって来ました」


入って来たのは生徒会役員の一人である南郷雹華(なんごうひょうか)だった。


「ダァメだよ雹ちゃん、僕の事は“局長”って呼ばなくちゃあ」



「・・・そう言えば『黒生組』とか言う新しい自発的な組織を結成したと聞きましたが、まさか本当にやっていたとは・・・・・・呆れるを通り越して尊敬しますね」


雹華も溜め息を吐いて文句を垂れるが斑備にとってそんな事は意味なんて無い。


「それで、話って何なんだよ、雹華」


「おぉ、零か。話と言っても五条先生から頼まれた事があってな。何でも町中で異形者(イレギラ)同士の戦いがあってその跡を見てきて報告して欲しい、との事だ」


「もしもし雹ちゃん、その話の内容ってまず一番に僕に言うんじゃないのかな?」


「やっぱ昨日の火事は異形者(イレギラ)の仕業だったんだって、こりゃ行くっきゃねぇだろ♪♪」


「・・・場所は分かるのか芦田よ?」


「当たり前だ、俺を誰だと思ってやがる!!」


「ちょ・・・あれッ!?、シカト!?、無視ぃ!?」


何やら行く気満々の芦田は尾井群と一緒に生徒会室を出て行った。そして無視された斑備は執務机の上に俯せになって落ち込んでいる。


「おーい、アイツら何行く気満々になって行ってんだよ。良いのかの会長」


「・・・・・・うん、何かもうどうでも良いよ・・・」


「どうしたら良いスかね、大月先輩」


役立たず化した斑備に聞いては意味が無いと判断した零は隣に居た詠にどう行動したら良いか指示を待つ。


「そうね、銀雲先生が言ったのなら多分学園絡みだと思うから言われて通りに戦ったと思われている現場に向かって下さい。あぁ・・・新しく入った生徒会員も連れて行ってあげてね、これからやって貰う仕事とかを教えて上げて」


詠は的確に指示を出すと零は軽く頷き雹華と一緒に生徒会室を出ようとしたら、


「あぁ、ちょっと待ってよレイくん」


いきなり斑備に呼び止められた。


「行くならちゃんと『妖刀』も連れて行きなよ?、家にずっと置いてると腐っちゃうから」


「・・・キリも連れてですか?」


「勇美ちゃん達は学園から出さないから安心出来るけどね、学園外は襲われてもおかしく無いからね。あとツッコんでもらいたかった」


零は少し考えてから斑備の方を向いて頷くと生徒会室を出て行った、雹華も頭を下げ礼をして出て行った。








「ここが、昨日火事になった場所か・・・」


零達はすぐに火事になった場所を行き着いていたが、まだ数人しか居なかった。


「・・・集まりが悪いな」


「すみません尾井群先輩、白宇(しろう)兄さんと鋪崎(しきざき)くんには連絡を入れておいたのですが・・・」


「まぁ鋪崎の方は納得出来ていなかったみたいだからな、ほっといて良いだろ」


尾井群がそう言うと白亜(はくあ)が申し訳なさそうに謝って来たが零が素っ気なく返す。

今居る生徒会員は零、芦田、尾井群、雹華の二年生と水波、火波、白亜、柱木(はしらぎ)の八人は火事現場に居た。


「火事と言っても終わった後だしなぁ、残ってるのは焼けた跡しか無ぇな」


零はそう言いながら黒く焼き焦げた道路や建物をマジマジと見て回る。他の生徒会のメンバーも焼けた辺りを見て歩いていたりしていた。



すると、



「のわぁー凄いなここ!」


芦田はある建物の前で驚きの声を出していた。


「何だ、どうした芦田?」


「おぉ見ろよ零、何かここすげぇ事になってっぞ」


芦田が建物に指を指していたので零も芦田の指を指している方を見ると、そこにはまるで漫画とかによくある人間の形がそのまま壁にめり込んでいる凹み部分だった。


「・・・確かに凄いなこりゃ、誰かの手の込んだ悪戯か?」


「バーカ、こんな手の込む悪戯をする奴がこんな町に居るかよ。つーかできねぇ、こりゃ間違いなく異形者の仕業だって」


零はふ〜む、と考える。芦田は携帯を操りカメラモードにして人型の凹部分を撮るとすぐに斑備にへとメールをした。本当は零や雹華がやらなくていけないのだが面倒なので芦田が全部やっていた。




「あのぅ〜?」



「「・・・うん?」」


零と芦田は背後から声を掛けられ、二人はすぐに振り向くとそこにはどこかの高校の制服を着ている黒い眼鏡を掛けた少年が立っていた。


「こ・・・ここで何してんスか?」


「え?、何って・・・ここを少し調べてて・・・・・・」


「いやぁ、ただの野次馬さ。まだ火事後があるなら見に行こうぜって話になってね〜、でもあんまり凄そうな感じじゃないから帰るとするよ」


芦田の言ってる途中で零が割って入ると芦田の寝首を掴んで黒い眼鏡を掛けた少年から離れて行った。


「痛てて、痛いっつうの!、なに、何なの?」


少年から離れた所で芦田は零から離れて寝首を摩りながら零に聞く、零は携帯を操り生徒会のメンバーを集めるように尾井群に伝える。


「バカヤロ、生徒が火事の後を調べるとか普通に変だろうが、あの場合の対応はアレでOKなんだよ」


零は携帯を降り立たんでポケットに入れながら芦田に答える、芦田は不服そうな顔をして零を睨む。

そんな二人の所に雹華と尾井群が走って近寄って来た、何故かとても焦っている様子だった。


「大変だ、一年生が何者かに拐われた!!」



「「はぁぁぁ!?」」



零と芦田はハモりながら雹華の言葉に驚く、今なんて言ったと。


「な・・・冗談じゃねぇのか!?、本当に拐われたのかよ!?」


「あぁ、蒼道と二人でやけに酷く黒焦げになっている場所を調べていたら白亜や柱木達を連れて行っている所を見た、車で逃走したので追い掛けようとしたが邪魔が入ってな・・・」


雹華は申し訳ない、と頭を下げながら言う、尾井群も静かに頭を下げていたが零はスサァー、と顔色が青くなっていった。


「(ヤバい、これは非常にマズイ事になった、副会長である俺が付いていながら一年生を危険な目に合わせた事を会長や大月先輩にバレたとしたら・・・・・・・・・・・・殺される!!)いぃぃや!!、まだ危険な目に合っていないハズだ!、だって拐って行った人はもしかすると一年生の関係者かもしれない、てかそうで合って欲しい」


「願望かよ!!、良いから早く警察に通報を・・・!」


芦田が携帯で警察に通報しようとした瞬間、



バッ!!

↑零が芦田の携帯を奪った音。



バキィッッ!!

↑零が芦田の携帯を道路に叩き付けて壊した音。



パンッッッ!!

↑零が芦田の頬を平手打ちした音。



「何で最後に俺をぶった!?、つか何オレの携帯破壊しとんじゃボケェェェェェェェェェェェェ!!」


「あぁバカッ!、警察に通報さたら学園に伝わるだろ、それつまり会長に伝わって俺が殺されるという恐ろしい答えを割り出されんだろがぁぁぁぁ!!」


芦田と零が二人でギャーギャー騒いでいると、雹華が二人を静止させ、尾井群は零に大事な事を言う。


「・・・黒神よ、因みにお前の妹達も拐われたんだぞ?」



「・・・!?・・・・」


「いや、何いまさら気付いてだよ?」


零は尾井群の一言で血相をさらに悪くする。本当にもう倒れてしまうんじゃないのかと言う程の顔で。


「バカ零が。こんな所で気絶すんなよ、面倒臭くなるから」


「と・・・・・とにかくすぐに何か手を打たなくては危険なんじゃないか?」


芦田は顔を青白くなっている零の顔に手をヒラヒラさせながら零に聞いているが反応が無い、そんな二人を置いといて雹華が誘拐された一年生を心配しながら何か手は無いかと考えていると、


『あら〜?、まだ動いてねぇのかよアンタら』


零たちの近くにあったポストの上に携帯が置いてあり、そこにはテレビ電話モードになっている携帯から強盗に入る時に使いそうな口と目に穴が空いてあるマスクをしている男性が映っていた。


『ヒヒヒ、アンタら黒須学園生徒会の奴らだろ?、まぁ・・・色々と混乱しているようだな』


零たちはポストの上に置いてある携帯に近付き、テレビ電話をしている相手に怒鳴りつける。


「こらこらぁぁ!!、今時誘拐とかアンタ何考えてんだ!!」


「・・・そうだ、そうだ。芦田(コイツ)はロリコンだが小学生を拐うような行為はしなかったぞ・・・・・・ジッと小学生の女の子を見つめながらニヤけていたが・・・」


「何ィ!!、おい峰春!、お前は何を考えてニヤけていた!!」


「おおおおい!!、雹華が勘違いしそうな事をサラッと口走るな尾井群ぁ!」


「・・・済まん、ニヤけてはいなかったな」


「あぁそうだ、俺がそんなロリコンみたいな真似をするなんて事はありえな・・・・・・」


「・・・見つめなからヨダレを垂れてニヤけていたな」




ヒュンッ




「危なっ!、ちょ雹華さん!?、普通に何処からその刀出したの!?、つか尾井群死ね!」


『ちょ・・・・・・お前ら何気に余裕なのか!?』



そんなテレビ電話をしているマスクの男は目の前の三人がどう見てもふざけているようにしか見えなかった

だが一人だけは違っていた、黒い髪が特徴的な少年はズカズカと携帯の方へと近づいていくとズシリッと携帯をわしづかみし、


「おんどりゃぁー!!、てめぇなに俺の妹拐ってんじゃボケェェェェェェェェ!」


『うわっ!、急に何だアンタ!?、ずっと青白い顔してたからちょっと心配してたのにっ』


「うるせぇ、テメェの用件は何だ!」


零は携帯に怒鳴り散らしながらテレビ電話の相手に用件は何かと聞く、恐らく相手もその為にわざわざポストの上に携帯を置いてあったのだろう。


『ふん、やっとまともな奴が出て来て一安心だぜ。名門黒須学園の生徒会はこんな馬鹿ばっかなのか?』


「・・・・うるせぇんだよ、妹と一年生も返しやがれ」


『ハッ、アンタはちと態度がデケェな。そんな奴に俺がちゃんとした返答できるか心配だわ』


「・・・・・・・・・・・・」


『あんだよ、次は(だんま)りかよ。まぁ良い、此方もちゃんとアンタら来てくれないと困るんだ、正直・・・』


マスクの男は今まで浮かばせていた笑みを無くして零に聞いてきた。


『・・・最近、この帝黒町(まち)は何か起きてるのは分かるよな?、詳しくは聞いてないから分からんがどうやら何かの実験をやっているせいで騒がしくなってるみたいだな』


零はマスクの男が言った言葉に僅かに反応するだけで返事は返さない、今の零に相手に配慮しながら答えられる自信が無かった為に返事は返さないで居たのだが向こうもその方が話が進むと判断し話を続けていた。


『でよ、その実験に手を貸している奴ら居るって聞いてな?、何でも・・・・・・』


零は微かに反応する、マスクの男はそんな僅かな動きを見過ごさず、笑みが浮かべながら続きを話す。


『何でも・・・・・・《黒須学園》の名前が出てきてな、それで拉致る結果になった訳よ』


「いや、訳よって意味が分かんねぇよ?、どこに黒須学園(ウチ)が関わってるって証拠があんだよ、拉致る意味も分からねぇ・・・・・・そして、その情報は誰から仕入れたモンだ?」


零はさっきより落ち着きを取り戻し、相手の話を聞くが相手の言い様がおかしく聞き返す、怒りを込めた言い方で。


「ふぅ、そんな怒った感じにならないで下さいよ」


携帯にばかり気が向いていた零は背後から聞こえた声に驚き急いで振り向く。


「どうも、わたくし『リン』と申します」


四人の前に突然と現れたのは茜色をした長髪の少女、少女は『リン』と名乗りそこに居た。


「気配を感じさせなかった!?」


雹華は隠し刀を出して戦闘体制に入る。だがリンは両手を上げて戦意が無い事を示し四人に伝える。


「私はアナタ方と戦う為に来た訳ではありませんよ?」


両手を上げながらリンは四人の反応を待つ、すると零が握っていた携帯から笑い声が聞こえた。


『ワハハハハハ!!、何だよお前ら、何驚いてんだよ素でッハッハッハ!!』


マスクの男は腹を押さえながら笑う、零は握り潰すのでは無いかと思う程強く握っていた。


『ハァハァ、あぁ〜笑えた、黒髪の兄ちゃんの質問した答えを聞きたいか?、それに一年生っ娘達が心配だろう?。なら来い、道案内はそこに居るリンに任せる』


マスクの男はふざけた笑みを浮かべながら携帯から姿を消すと何やら向こう側の携帯を移動させているのか、向こうの画面が揺れながら移動した。

そして向こうに映った映像には、




一年生女子メンバーが手首に縄で縛られている姿があった。







『・・・・・・早く来ないとこの娘らに酷い事、し・ちゃ・う・ぜ☆』




マスクの男はそう言って携帯の電源を切った。

ま〜た中途半端に終わりましたね今回も(涙)



すみませんo(ToT)o




てか生徒会には書記長とかあったんですね。



アハハー




駄目だ、作者



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