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異世界転移の魔王生活  作者: 心は10代だと思ってるおっさんかも?
3/8

3話

空は青く、太陽が爛々と輝き、この地上を照らしている


辺り一面は森に包まれていて、偶に見る鳥が陽気に鳴く


そして、そこには1人の青年が歩いていた


名前は九重 凪月(ここのえ なつき)


今年で18になる青年だ


髪は黒く目に少し掛かるくらいの長さ、そして瞳も黒い。顔立ちは線が細くて少し童顔だが、それなりに整っている


筋肉は全くなく、細身だ。黒いズボンを履き、黒のインナー。そして黒のローブを着ている


全身真っ黒で見るからに怪しい人物だ



「あ゛ぁぁぁぁぁ、腹減ったー」


ぐぅぅぅぅっと盛大にお腹を鳴らせ、気の抜けた声を出す


「暑いし、腹はすくし、もう家で引きこもりたい」


はあっとため息を吐き、お腹の音がウザったらしく合唱する


ぐぅぅぅぅ♪ぐぅぅ♪ぐ♪ぐぅぅぐぅぅぅ!!♪


「やかましい!!」


自分の腹を叩き、ゲンナリする凪月


「はぁぁ、今日で3日目か。お腹がなるのも必然か」


食料が尽きてから、凪月はお腹に何も入れてない


そして、暫く歩いていると




『ウォォォォォォォン!!」


野生の狼が現れた


「うぉっ!目血走ってるじゃねぇか」


狼は俺に向かって全速力で向かい、大きな牙からは盛大にヨダレが垂れている


「(あいつもお腹減っているんだな)」


次第に距離が詰まり、狼が俺目がけて噛み付こうとした時に


「昇っっっ竜っっっ拳!!!」


『グギャアァ!?」


何処ぞの格闘家の如く、狼の頭部を拳で粉砕した凪月。きっと狼は何をされたか分からずに死んで行ったのだろう


「許せ、これが弱肉強食ってやつだ」


凪月は嬉嬉として、狼の元に行き、火の魔法で血液や不純物を蒸発させた


何故凪月が魔法を使えるかと言うと、頑張ったからだ


そう、凪月はめちゃくちゃ頑張った


この世界に来て、もう5年以上経つ


凪月は血反吐を何度吐いても立ち上がり、骨が変な方向に折れても諦めずに立ち上がった


何度願っても元の世界には帰れず、気がつけばモンスターがうようよいる遺跡に1人で居た


遺跡を出るためには、最下層に行くしかなく、必然的にモンスターと戦うことになる


必死に最下層を目指し、気がつけば遺跡は攻略していて、果てしない力も身につけた



まあ、遺跡を攻略したあとの方がよっぽど大変だったが


次は魔の国に飛ばされ、そこで国を運営したりした


この話はまた次の機会にしよう



そんなこんなで、凪月はチート並みの身体能力とスキル、魔法を兼ね備えている



「きゅうぅ」


「ん.......今度は小狐か」


木の影でビクビク震え、こちらを見ている真っ白な小狐が居た


「....こいつよりは美味しそうだな」


「きゅう!?」


今倒した狼は地味に臭い、肉も硬そうだ


「よし、やっぱりあの狐にしよう!」


凪月は狼をぽいっ!

そして、一瞬で小狐まで接近して首根っこを掴む


「きゅう!?きゅきゅきゅ!!」


「ん....これはリンゴか?」


凪月に捕まえられた小狐は慌てて、尻尾に隠していたらしいリンゴを差し出してきた


「きゅきゅきゅきゅぅぅぅ!!」


そこには、必死に鳴き喚き、尻尾をパタパタしてリンゴを胸に押し付ける小狐の姿がいた


「..........ふぅぅ。今はこのリンゴで我慢しとくか。だが、美味しそうな貴重な食料だ。捕獲はしとくぞ」


「きゅう!?」


凪月はリンゴを小狐から貰い、一瞬にして完食する。そして、そのまま小狐を自分の胸もとに入れ、顔だけ出てるような状態にした


「きゅぅぅぅぅ」


「おっ?お前毛がフサフサで結構気持ちいいぞ」


頭を撫でてやると、満更でも無さそうに気持ちよく鳴いた


「(こいつ、ちょっと可愛いな)」


「きゅう?」


人間に捕獲されているのに、案外平気そうな小狐


「.......よし、全然お腹は空いているが、動けるうちに動こう。早くどっかの街につかないかなぁ」


途方に暮れて、再び足に力を入れ歩きだそうとしていると


「きゅきゅ!」


小狐が、首を振りアピールをしてきた、


「ん?.......もしかしてこっちに街があるのか?」


「きゅう!」


「(この小狐、結構賢いのか?)」


一瞬俯いて、どうしようか迷っていた凪月だったが



「よし、どっちにしろ歩くんだ。ダメ元で行ってみるか!」



こうして凪月は小狐と一緒に森の中を歩くのであった










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