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5、屍兵いっぱいいて嫌

 4日目、それなりに私は元気に起きられた。


 昨日までベッドにご飯を運んでもらっていたが今日は起きられる。

うん、大丈夫。


熱がある間は変な夢ばかり見たけれどもう大丈夫。


大丈夫といったら大丈夫。


まだマルタは部屋に来ていない。いつもよりずっと早く起きたようだ。外がまだ薄暗い。

村にいた頃は早起きしてモーモに餌をあげていたしね。


 私はベッドから降りて動き出す。


パジャマのフリフリパンツとフリフリチュニック?を脱ぎ捨てクローゼットで適当な動きやすそうな服を探す。


お風呂に入りたいけど準備の仕方がわからない。

お風呂場に行きタオルで身体を拭き、クローゼットで見つけた一番飾りのないシンプルそうな服を着る。

フリフリの少ない紺色の服。そして短め。

うん動きやすい。

たぶんこれフリフリの長いペチコートと重ね着するやつだろうと思うけどペチコートなしでいいよね。


 せっかく早起きしたのでお城の中の探検

…と言っても私の住んでいる後宮のみを探検してみる事にした。


 大人だと勝手に入り込んだりしたら怒られるし常識疑われたりするかもしれないけれど、子供だから許される事もある。子供の立場を利用しガンガン行ってみよう。

ただ、屍兵には会いたくないな。


ちょっと動きが止まる。屍兵の事を思い出すと、やめた方がいいかな?考えが後ろ向きになっていく。



ーーー少し考えて


 国王のいる本宮には沢山いるだろうけどこの後宮にはいないよね?


よし冒険だ。マルタの他にもメイドさん何人かいるようだし、みんなはどこにいるのかな?


探してみよう。


ばたんっ


私の部屋ゾーンから階段に抜ける大きめの扉を開ける。



「!!!!!!」


早速いました。屍兵さん!


び、ビビるよ……


ばたんっ


扉を閉めてみた。


このまま部屋に戻ろうか。


そもそもあれってなんなん?


屍って人?

えーと材料は死体ってコト?ホンモノなの?

ああいう作り物が動いてるとかって思うのは無理がある?


鎧の中身は骨の人って事だよね?

それってゲームとかに出てくるモンスター的な奴では?

スケルトンとか言うモンスター!


人間の城にいていいもんなの?


今度はそーっと扉を開けてみる。


やっぱりいた!


動かない。


「…………」


特に反応もないみたいね…。


よし、近くを通りたくないけどなるべく離れて通り抜ける。


……。


ほーーーーーーーーーーーーーーぅ


良かった。何も動かないままだった。


怖かった。


ほっとして下の階に降りる。


「!!」


またいたよ。


悪趣味な事に結構な数の屍兵が等間隔で廊下にいる。

薄暗い廊下に並ぶ姿はホラーハウスそのもの。

これ寝る前に思い出したら怖くて眠れなそう。


お城に飾ってある鎧と思えばいいの? オブジェ?

初日ここへ来たときこんなにいたっけ?


おっかなびっくり前を通り、屍兵の居なそうな所を探し、思いきって一階の窓から外に出てみた。


屋敷回りを探索する。

良かった。玄関側に屍兵はいるけど裏にはいない。


んーーーーっ


思いっきり伸びをする。


さっきより空が明るくなってきた。緑も多くて気持ちいい。


久しぶりに自由になった気がして裏庭を散歩する。


どうかもうあの兵士達に会いませんように。と願っていると、ふと人影を見た。


誰だろう?


まだ会った事のない人だ。


 ボサボサの赤毛に長いローブを着ていた。ローブから覗く腕は細いが男性のようだ。紙袋を大事そうに持っている。


私に気がつく事はないようだ。


後をつけてついていくと、石造りの小さな建物の中に入って行った。


どうする?ついていっちゃう?


危ない人だったらイヤなので覗くだけ。ちょっと見たら戻ろう。


私はゆっくりと石造りの家に近付いて行った。











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― 新着の感想 ―
[良い点] 屍兵は、怖いですね〜( •̀ㅁ•́;) リリアちゃん、中身がお姉さんだからなんとかなっているけれど、実際に十歳の女の子だったら、発熱も3日では済まないですよね ロイドさんとマルタさんの、…
[良い点] オブジェだ。うん、オブジェだと思おう。 とゆーか赤髪の!?( ゜∀ ゜)ハッ!ここにブラックサンタが!? ヤッター!!これ読めばブラックサンタに会えるんじゃ!! ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホ…
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