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43、魔王は実はいる

 お土産は日本茶と温泉饅頭…

フェル…温泉行ってた?


 お茶を飲みお饅頭を食べる。


おぉ! 思ったより美味しい…

お饅頭ってこんなに美味しかったっけ?

久しぶりの和菓子だからか、スゴく美味しく感じペロッと食べてしまった。


 このファンタジーな異世界に転生して、まさかお饅頭が食べられるとは……ジャパネオは本当に日本っぽいのね。

面白そう、ちょっと行ってみたい。


「沢山食べてね~」

フェルが箱ごと勧めてくる。

多いって…


「フェル…おじいちゃんは…?」

おじいちゃんに会いに行ったんだよね? 温泉に静養に行ってたとか疑ってみる。あ、でもついでに温泉行ったって良いのよ。せっかく遠くまで行ったんだから…


「うーん、会えたよ。ジャパネオに残った…

リリア…ボクがいない時、ひどい目にあったみたいだね…」


「うん。これから話すつもりだったのに知ってたの?」


「まさかロイくんが君を王宮の外に連れ出すとはね~君の存在がバレてから、今までも王宮の外に刺客は来ていたんだ。君を狙う刺客はロイくんが始末していた。まあ、今までのはどこかの残党やテロリスト的な奴らで大した力は無かったけど…」


刺客って?何で私が!?


「リリア、ショックかもしれないけど聞いてね。ジャパネオの一部の人達がキミがいない方が良いと考えていて、ボクとバルクはそれを止めようとしていたんだけど、予想以上に彼らの動きが早くて今回の襲撃に間に合わなかったんだ。怖い思いをさせちゃったね。

 でもジャパネオの王はキミが生きている方が良いと理解してくれた。だからジャパネオの全てが敵ではない、統制のとれた刺客はもう来ない筈だよ。」


フェルが穏やかに話してくれた。でも理解出来ないことが多い。

「フェル、ジャパネオの人、魔王とか言ってたけどなんの事か分かる?」


「うん魔王はね。30年前に倒してるんだけど……実はまだいるんだ……封印された状態で力はあまり無いけれどいる。完全復活の為にリリアの命が必要で逆に完全消滅の為にもリリアが必要なんだ。ボク等は魔王の完全消滅を目指す!」


フェルが力強く言う。

フェルがそう言うのなら出来そうな気がするが…


 でも私の命が必要って私は死んじゃうってこと?

前にロイドが言っていた"いつかいなくなる子"ってこれの事!?

て言うか皆知ってるの?


「でも何で私の命が必要だったりするの?私は何の力もない魔法も使えない子なのに…」

誰かと間違ってる…?


「リリアが姫巫女だからだよ~リリアが産まれる時、国の全ての預言者が神の啓示を受けたんだ~」


預言者~! なんて迷惑な…

そして神っているんだ。

どうせいるなら私にチート能力でもくれればいいのに!


「フェル前に言ってたよね。白魔法使いから姫巫女が選ばれるとか……私……魔法使えないよ……?」


「今まではね、それが多かったってだけだよ。今までの姫巫女は全てが未熟な力だった。ボクの仮説だけど聖なる力を使うのであれば、他の魔法は邪魔なんじゃないかって思うんだ。だからリリアの可能性は大きいよ~」


「よくわからない期待はキツイよ~!」


「大丈夫~リリアにはボクとアレスもついてるじゃない! それにまだ時間はあるよ。リリアが大きくなってからの事だからね」


フェルが笑う。深刻な話だった筈なのにフェルが笑ってくれたおかげで何とかなるのでは?と思えてきた。














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