表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
293/295

292、これからはずっと一緒

 新居に戻ると住居の方の部屋はすっかり片付けられていて、一階部分のお店の内装にも取り掛かっているようだ。


 チーズケーキ屋さんだとアレスは言っていたがカフェのような感じになるらしく、カウンターや机も用意されていた。


アレスも加わり大工さんと内装の相談をしながら進めているようだ。


ちょっとステキな内装になりそうで感動してしまう。


女の子が喜びそうだ。


この異世界にこんなステキなお店はないかもしれない。


もうカフェだね。

チーズケーキと紅茶のカフェ


ここでアレスと一緒にチーズケーキと紅茶のお店をやっていくのだ。


アレスが思っていたのと違うかもしれないけど、これはこれでOKでしょう。


ステキなお店に開店が楽しみになってきた。


 赤字になったとしてもアレスが迷宮に潜ればすぐに補填出来そうだし、自由にやれちゃいそう……


ステキなエプロンと食器もいるなあ……


夢が膨らんでいく。


「リリア、アレスからお店を出したいと言われた時に聞いたんだが、リリアは以前私とマルタにも手伝ってほしいと言ってたそうだね。お父様は時々手伝いに来るよ」


「え!?」

それはやめて欲しい

どこの世界にカフェの手伝いに来る国王がいるのか……


ああ、でも執事姿はやっぱり似合うよね、お父様。


「ついでに迷宮にも入ってみたい……」


 それも国王だからやめてください。


「お母様はこの後、暫くは来られなくなると思うからリリアが転移魔方陣を使って会いに来てあげてくれ」


「え? 会いに行くのは勿論だけど……」


「今日はお母様はどうしても来ると言って聞かなかったから多目に見たが帰ったら大人しくして貰う……」


「お母様どうかしたの?」


「赤ちゃんがお腹にいるんだ」


「え!? 四人目!!」


「リリアが結婚して寂しいから女の子が欲しいそうだ」


「オファニエルもまだ小さいのに?」

もしかして私が急いだらお母様の赤ちゃんの同級生が誕生!?

それにしても四人目とは、お母様頑張るなあ……


 夜になり忙しかった日が終わった。


ご飯も差し入れて貰って私って何もしてない。


 お店の内装をしてくれる人達は明日も引き続き来てくれるそうだ。

こんなに何から何までやって貰って良いのかと思ってしまう。




「今度こそやっと二人きりだね」


 アレスが言った。


「賑やかだったね、ごめんね」


「いや、こんなにして貰ってありがたい事だよ。俺も焦りすぎててごめん」



「私、一度目の世界でアレスと結婚したけど何もお嫁さんらしいこと出来なくて……今回は頑張ってアレスお嫁さんになるからね」


「別に頑張らなくても良いよ。出来ることから少しずつだね。俺だって一度目の世界で夫らしい事してないし……二人でゆっくり始めて行こう。これからはずっと一緒だから焦らなくて良いんだ」


アレスの優しい言葉に胸が熱くなる。


そうだね、アレス。


私達はお互いを確認するように抱き合った。




 これからはずっと一緒。


次回最終話予定となります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ