表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
281/295

280、ご婚約おめでとうございます!

 オファニエルをだっこしてほっぺをスリスリしてみる。


しっとりモチモチだ!

かわゆす~!


 私だってもう抱っこされる方から抱っこしてあげる方になったのだ。

身長よ、感謝。

成長期万歳!!

ただし胸の寂しさは何故だろう……なぜお母様のようにならない?



 隣にラファエルがいないと思ったらお母様に抱きついて胸のあたりにスリスリしていた。


おいっ! チビリルの時からおっぱい好きだな!!

でもあんたもう人間だし大人でしょ?


 さすがに14歳の男の子の行為では無い!

このバカ犬!


「ラファエルはいつまでも甘えん坊ね~」

お母様がラファエルの頭を撫でる。

嬉しそうに顔を埋めるラファエル。


それお父様の前で出来るのか? ラファエル……


 ドン引きしているとメイドさん達から「かわいい~」と言う声がもれた。


ええーー? これ許されるの!!? ダメだろ?


今、かわいいって言ったヤツ出てこい!

と思ったら、全員微笑ましくにっこりとしてラファエルを見ている。


ん? ……あれ?

私が厳しいのかな?

そっか、私が厳しいだけか!


…… 

ーーーーーーーーーて、そんなわけ無い!!


オファニエル……あんな風にならないでね。





「お母様、お聞きしたいことがあります」


オファニエルをおろしてバカ()を退かす。


 ラファエルの長めの髪を掴んでどかしたらラファエルがよろけて転んだ。


男が髪を長くするな!!

(偏見? でもルカレリアの男子は髪を長くしてる人多いのよね。なんか嫌)


「何するんだよ! どうしてリリアはそんなに乱暴なんだよ!」


 倒れた先にサリーとシーラがいた。


二人が手を貸すとラファエルはサリーに抱きついた。


つまりおっぱいのデカイ方に行ったのだ。


「お前……デカけりゃ誰でも良いのか!?」

思わず姫らしからぬ声が出てしまったがラファエルをサリーから引き剥がす。


「そんなこと無いよ。お母様が一番良いよ」


悪びれずにケロッと言った。


これがまた「かわいい」って声が聞こえた。


みんなどうかしてるよ!!

っ目を覚ませ!


「聞きたいことってなあに?」

お母様が優しく喧嘩(?)を止めてきた。


「私の婚約の話です。相手の方は? どう言った方でしょう?」

これで『勇者だったアレスさんよ』と聞けたら安心満足だからね。


「まあ、お父様から婚約の事を聞いたのね? でもお相手の事を聞かなかったの?」


「はい、どういった方でしょう?」

アレス、アレスこい!



「何でも商人をしてらっしゃる方で、お名前は確か……ナセ……? ナセさん!」



 私は固まった。







はあ!? ーーーーーーーーーーーーーーー!!!?


誰だよ?



メイドのみんなから口々に


「姫様、ご婚約おめでとうございます!」


お祝いの言葉が虚しく響く。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ