表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/295

22、妖精の小瓶

【10年に一度満月の光を浴びて美しく咲く花"ラフラン"

その花の匂いを嗅ぎ、幸せな思いを花に捧げると花から妖精が誕生する事がある。その妖精は一度だけ願いを叶えてくれる。】


 昨日、帰るまえにフェルが貸してくれた本を読む…これかーーー!!


フェルが親切にしおりを挟んで貸してくれた。


読み終わって本を閉じる、


【著者 フェル·バーン 】 


お前の書いた本かい!!!


と思わずつっこむ。


フェルはスゴいな~本まで出してたか。




 今朝はマルタではなくサリーがわたしのお世話に現れた。


 サリーは義務的に私の支度を手伝い、朝食を運び、

「今日の授業はお休みだそうです。」とひとこと言い足早に部屋を出ていった。

相変わらずマルタ以外の人の愛想の無さだ。

もう慣れたから良いけどね…


 マルタが来ないのも、授業が休みなのも珍しい事だった。

昨日、温室までの大冒険をした私は正直助かった。

授業なんて受けても即効寝る自信がある。


マルタはどうしたかな…

昨日何か修羅場ってたし…


"だって私はリリア様が大事なの。まだ幼いの。誰かが守ってあげないと"


マルタが昨日ロイドに言った言葉を思い出す。


………。にやけてきた。


マルタは私が大事だと言ってくれた。

私を守ってあげるとも…


嬉しかった。なんか大変そうな状態だったがマルタの本心を聞けて嬉しかった。


いろいろ分からない事だらけだったが"リリア様が大事"と言う言葉が何度も私の中でリピートする。


私もマルタが大事だよ。


 私は昨日フェルにもらった小瓶を出した。

その中には透明の妖精が入っている。月の明かりを当てないと見えないので、(から)の瓶に見えるが確かに入っているはず。

一度だけ願いを叶えてくれる妖精。


 ロイドとマルタも"ラフラン"を見に来て妖精が欲しかったのだろうか?

何か叶えたい願いがあるのだろうか?

でも彼らは妖精を見つけられなかったようだった。


 もしマルタが妖精を必要としているなら、この妖精()をマルタにあげても良いと思う。


あ…でもあの場に私が居たの、バレるのはちょっと困るな………。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] マルタはなにか、呪いのような物でも受けている……?
2020/02/09 01:42 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ