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171、サクラコどうした? 

 アレス行ってしまってから一月近くが経った。


 私の日課はフェルの地下室で眠るアレスに毎日会いに行くこと。


 ここからアレスが旅立ってから、もう一度私に会いに来てくれた事は誰にも言っていない。


"私とアレスだけの秘密" えへっ。なんかいい響き。


 フェルはアレスの身体を棺に入れた。

 アレスを屍戦士として動かす前にずっと入れていた棺だ。


ただ蓋は閉めていないので気軽に中を覗く事が出来る。


 私は毎日アレスの顔を見てニヤついていた。

人に見られたらちょっと気持ちの悪いヤツだと思われそうだ。

でも見ていて飽きないの、もうずうっと見てられます!


 アレス、早く帰って来ないかな。


もっとお喋りしたかった。


そしてもっとイチャつきたかったです。はい。



 眠るアレスの顔をガン見出来るのもいいけれど、笑ったアレスも良かったな。

 私は最後にアレスに会った時の事を何度も何度も思い出した。


そして思い出す度に幸せいっぱいな気持ちになれる。



 フェルは毎日コアに魔力を込めているが、やりすぎると割れてしまうかもなのでゆっくり様子をみながら、でも確実にやっているそうだ。


 時々ロイドがやって来てフェルと何か話している。二人とも何か話して考えたりしているようだが私には分からない。


 アレスが何かやろうとしていることをフェルは察知しているらしく、フェルは毎日真面目にコツコツすすめているっぽい。


 そんなフェルとろくに話すことが出来なくなってしまったので、この前妖精が光っていた事もまだ言えていない。


 なんだか真面目なフェルを邪魔してはいけない気がするのだ。


 なので最近フェルとのまったりお茶時間は無い。


 ただお菓子だけは『ご自由にどうぞ』と置いてある。私はお菓子をひとつ摘まんで食べた。


ん? よく見ると『ご自由にどうぞ』と書いてある字の下に『お菓子は1日1個まで』とロイドの字で注意書きがあった。


えー? 1個って少なくない?

じゃあなるべく大きいものを選ぼう。



 私はフェルの見てない隙にアレスの頬にキスをして部屋に戻った。



 部屋に戻って暫くするとサクラコがやって来た。


 夕方私の部屋に来るサクラコは珍しかった。


どうしたのかと思っていると……?


「今、ロイド様とエリザさんが本宮へ行かれたので姫様にお話が……」


ロイドとエリザが本宮??


「ロイド様を説得しようとしたのですが取り合ってくれませんでした。なので姫様に直接お話させてください」


何を?


「姫様、私とジャパネオに行きましょう!」


は?

「突然何を言ってるの?」


「突然ではないのです。私は指命を持ってやって来たのです!」



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