表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
159/295

158、悪夢だった

「アレス、フェルを助けてあげて……」


「あれ? その呼び方になっちゃうんだ……助けてといわれてもね……」


「フェルはアレスを待ち続けているんだよ。どうやったら復活出来るの?」


「柚子、どうして俺に話しかけてるのに後ろに下がって行くの?」


ああ、無意識に下がっていたか。

私はアレスに言ってるんであって和くんに言ってるわけでは断じてない(逃げ)


「こっちにおいでよ。やっと会えたのに……柚子変だよ、俺嫌われるような事した?」


嫌われるような事……て……


「和くんこそ……和くんこそ記憶が無いの? 私、和くんにフラれたじゃない!!」


アレスがびっくりしている。


「嘘だろ?」



真っ暗。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー。



ぱちっ


!!


はあはあ……悪夢だった。


目が覚めた。なんだ今のいや~な感じの夢は……。


気がつけば屍戦士のアレスが横に来ていて手をつないでいた。


うきーーーーーーー!!


私は手を離した。


足元にはチビリルも寝ていた。

今日はここにいるのか。


この二人が揃ったからあんな夢を見たのか?


ふうっ……ため息がでた。


アレスが、私のアレスが……


マジで和くん?


勘弁して~

涙出そうだよ!


和くんは、和くんは、私を捨てた人だ!!!


ん? ……?


そうだっけ?

ホントにそうだっけ?


そう思ってたけど違う気もしてきた!?

裏切られたって感情はまちがいないと思うんだけど?



 アレスを通して今まで見た柚子の夢って結構柚子が幸せそうな気がする。


 いつも柚子は楽しそうにお喋りをしていた。

 一緒にデートしたり、待ち合わせ? 仲良かったんじゃ?


 あれはアレス側の記憶であって私の記憶では無い気がする。

いつも柚子を見詰める側からだったし、完全に和くんから見た柚子だ。


 私は和くんにフラれた記憶は何となくあるけど、仲良く付き合ってた記憶が無い……。て言うか私達付き合ってたの? 告白でもしてフラれたのかと思っていたが何か違う?


何か私の思い込みの部分があるのかも……?


もうなんだかじっとしていられない!


熱は下がっているようだった。


 今はおそらく夜中だ。

静かだしみんな寝ているのだろう。


 私は立ち上がりフェルの地下室へ


屍戦士のアレスがついてきた。


うきーー! ひとりにしてほしい!!

一人きりで考えさせて!!


 でもついてきちゃったのは仕方ない。


 フェルの地下室ひろーい!


 私は何とも言えない気持ちを収めるために地下室で走り出した。


どうしたらいいんだ!? この気持ちを何にぶつければいいんだーーーー!!


むきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!


病み上がりに全速力で走り何をしているのか……。


何故か一緒にアレスも走っている。


これはなぜ?


私についてきてるだけ?


意識が無い状態かな?


むなしい……


 アレスへの気持ちから逃げるために走ってるのに元凶も一緒に走ってついてくるとは……


 なんだかバカらしくなった。


フフフ……


 ちょっと笑いが込み上げた。


私とアレスは凄い因縁の繋がりを持っていたんだな。


これで両思いだったら最高に良かったのにな……




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ