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148、お姉様の日記

 さて夜寝るときのアレスへのお休みのキスをどうしよう……


 実は最近ずっとしてたんです。

だって寒いらしいし、と言うのはすでに言い訳で私がしたいだけかもしれない。


アレスに意識がある? と聞いてしまった以上まずいか……でも今更ではある。


 ずっと意識がある訳じゃないよね?


じゃあいいんじゃない? 頬だし。


 私はアレスの仮面を外した。


うわ、綺麗な顔。二人きりでこの顔を見られる幸せ。


「今日はチビリルと話せて良かったね。お休みアレス」


頬にキスをした。


一気に私の体温が上がった。

アレスを温めるのではなくて私が熱くなりますよ。


 毎回照れる。でもやる。やっていればいつか日常の事になるかも?


そしたら、アレスが普通に動けて喋れる様になった時に

「お休み、リリア」とか言ってアレスからキスをしてくれるようになるんじゃない!?

寝る前のルーティーンとして……やらずにはいられない感じになったりしない!?


……我ながらイタイ妄想を…


ベッドに入りアレスと手を繋ぐ。


これもルーティーンになるといいな……


寝ようとした時、テーブルの上に何か置いてあるのが見えた。


本? 違うノートだ……。

ノートと言っても王室で使うものは勿体ないくらい立派な表装が着いている。


 気になったので起き上がり見てみた。


あ、やはりこれは、お姉様達が書いたマルタへの怨みのノート! 怖っ!!


誰だ、こんなところに置いて!


こんな怖いものを私の部屋に置かないで~。


 後で返してくるってサクラコが言っていたけど忘れたな?


 それともこのノート私の物だと思って誰かが置いた?


私こんなノート書かないよ!


なんとなくノートをパラ見してみた。


パラパラ……


うーん。マルタの悪口ノートだ。趣味悪!!


『ウォルターがロイドに稽古をつけていた。闘うロイドさま。かっこいい』


ウォルター? 誰だろう、今日の会話にも出てきたような?


『訓練中にロイドさまがこっちを見た。ステキ!』

『サラサラの金髪が美しい、私に微笑んで』


悪口以外もちょっとだけあるようだ。


 それにしても姉姫様達が時々ロイドに"さま"をつけてるのって……なに?

なんかアイドルみたいな感じだったのかな?

娯楽が少なそうだもんね。スマホも無いし……


 ロゼッタ様とアーネット様には会ったことないがおそらくシャーロット様×3だと思うと恐ろしい……。


『お母様の様子が変だ』


ん? 何だろう……


『今月に入ってお母様の侍女が行方不明、どうしたのかしら?』


『お母様が夜中に外に出ていく。呼び止めたが反応がない。ウォルターがやって来て気にしないように言われた』


『お母様がご病気のようだ。お母様のお部屋に近づいてはいけないと言われた』


『最近、王宮が寂しい。前はもっと人がいたのに、訪ねて来る貴族達も減っている。何かあるのかしら?』


『私の侍女がいなくなった。ウォルターは辞めたと言ったが、昨日まで普通にいたのよ? おかしくない?』


何だろう? 途中からこの日記おかしいぞ……?


 姉姫様達の日記はみんな、途中から王宮で人が減っていく事や、お母様の様子のおかしさが書かれている。


 なんだこれ?

この後宮で何かあったのか?


 そう言えば四階って王妃様のお部屋があったところだよね?


サクラコは四階には中からも外からも行けないと言っていた。


そこまで封鎖してあるのは不自然。


四階に何があるの?

もしくは何かがあった……か……?


そう言えばマルタが四階を見たときの反応はおかしかった。

何か恐れていた?


怖っ!!


寝る前のホラーはダメだ。

眠れなくなる。


「アレス~怖いよ~」

アレスに抱っこしてもらう。


 私にはアレスがいるから大丈夫。


何てったって、光の勇者(?)だもん。

お化けも逃げ出しちゃうね!








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