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103、新素材のベッド!?

 その日、ダンスの授業にロイドが来ないままエルザにしごかれ、くたくたになってお昼寝の時間へ……


 朝からマルタの重い衝撃な話とダンスでの疲労で11歳の私の身体は疲れきっていた。

 ベッドに呼ばれている~

眠い~

お布団~


 でも駄目、フェルのところへ行かないと…


「アレス……私をフェルの所に連れて行って」


イケメン勇者を足に使ってしまう私。


アレスは私を抱き抱え抜け道を抜けた。


う~ん、眠い……


抜け道を抜けるといい感じの暗さとヒンヤリ感の地下室だ。


更に眠い、負けるな。


 広い地下室いっぱいが魔包衣干し場になっていたはずだが、すっかり片付けられていた。フェルが一人で片付けたのか、手伝えなくてごめん。大変だったろうな。


フェルはどこかな?


薄暗い部屋の中を探す。いない?


 勇者復活の噂をフェルは知ってるのか?

フェルの事だから知ってそうだが、一応知らせておきたい。


 あとマルタの事、フェルはどれだけ知っているのか分からないが病気だと言っていた。

 一見元気そうであるが、以前マルタは具合が悪いと言って眠っていたことがある。あの時は私がお見舞いに行って、たまたますぐに目が覚めたようだったが、ロイドが物凄くやつれて心配していた気がする。

 フェルでも治す事は出来ないものなのか?

フェルに相談したい。


 前にマルタとロイドがラフランを見に来ていた。あれは病気を治すために妖精をさがしに来ていたのかもしれない。


「フェル、上の部屋にいるのかな?」


呟くと薄暗い地下室の隅に向かってアレスが進みだした。


「すぴーすぴー」


寝息のようなものが聞こえる。


薄暗くて広いせいでわかりにくかったがフェルは地下室にいた。


何か大きなクッションの上で気持ちも良さそうに寝ていた。


その寝顔はなんだかかわいらしい気がしてしまう。


一人でお片付けをして疲れて眠っているのかもしれない。

フェルの寝ているところ初めて見たな。


「すぴーすぴー」


フェルの寝息と共にクッションが動く。

なんだか凄く上質のクッションのようだ。

柔らかそうでいて、しっかり体重を支えている。


 私のベッドもとても良いものを使っていると思うが、もっと良いものを使っていると思う。

いいな~フェル。

「アレス、降ろして」


私はフェルの隣に乗ってみた。


おおおおおおおおおおおっーーーーーーー


これはすごい!新素材!?

もっちりしていて身体にフィットしていく。

その上プルっとした感触。

ウォーターベッドみたい!?

たぶんそれ以上だ!!

さすがに魔法のある異世界!! こんな素材があるとは!!


こんな気持ちのいいベッドで寝てるとは、かなり羨ましい。



 物凄く眠かった私はあまりの気持ちよさにそのまま目をつぶった。


おやすみなさい……


自然に眠りに落ちていく。


むにっ


 突然ベッドが動いた!!


寝ている私の上に被さってきたのだ!


なにこれ!?


うわ、ヤバい

このベッド生きてる!?






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