現実が辛すぎて泣く。
こんにちは、オタッキーです。今回はありきたりな異世界転生を題材にさせてもらいました。途中まではBLですが後半からNL?になると思います。
では、どうぞ!
つくづく恋愛というものはオレを幸せから遠ざけたいらしい。
だって、そうだろ?
好きな子には相手にされないし、女子からはイケメンの幼なじみがオレにべったりだからと目の敵にされるし、その幼なじみからはーーー
「涼、起きて。」
「・・ぅうん、」
「相変わらず朝に弱いんだね、涼。でも学校に遅刻しちゃうから早く起きなきゃだめだよ?・・もぅ、仕方ないなぁ。」
そして彼は寝ているオレの顔に自身の顔を近付けて、色気を含んだ声でこう言った。
「・・起きないなら、キス、しちゃうよ?」
「おおおおはようございまぁぁすっ!!」
ーーー襲われそうに、なるし・・。
「うん、おはよう」
その声に反応して急いで起き上がるオレ。ヤッベヤッベ、あとちょっとでまだ誰にも奪われたことのない唇を、この目の前でニコニコ微笑んでいるキラキラ王子様野郎に奪われるところだった!いくら顔が良くてもオレはホモでも何でもないので初めての相手が男は嫌すぎる!・・いや、初めてじゃなくても嫌だけど。
彼はそんなにムキにならなくても冗談だよなんて爽やかに笑っているけれど生憎オレはお前のことを知り尽くしているのでその言葉を素直に受け止めきれない。というか、オレが止めなかったら絶対やってただろ!
・・え?なんでオレがこいつのことを知り尽くしているのかって?違う違う、待って待って待って下さい皆さんっ!誤解しないで!!別にホモじゃないといっておきながら実はホモでしたパターンじゃないから!そんなBLあるあるみたいな感じじゃないからね、オレ!
まぁ、なんというかですね、オレはこいつを知っているというか、この世界そのものを知っているんですよ。あっ、ちなみに言っときますけど別に中二病なわけでもないですよ?真面目な話です。
目の前のこいつ、須藤 瀬利15歳。この春高校一年生になったオレと同い年の幼なじみ。日本人とは思えないサラッサラのブロンドの髪に緑がかった垂れ目。その甘い王子様フェイスとそれに見合う紳士的な態度から心を撃ち抜かれた女は数知れず。それでも彼女を作ろうとしないのはオレこと加賀見 涼に十数年ちかく片思いをしているから・・という設定。ちなみに今のは公式プロフィールをそのまま抜き出してきました。ここで、あれ?と思われる方もいらっしゃるかと思います。設定とか、公式プロフィールとかまるで生身の人間ではないような、作られた存在であるかのような物言いをしていることに。そこまで考えられた方、それ正解です。
この世界は加賀見 涼というキャラクターが主人公の恋愛シミュレーションゲームなのです。そして、須藤 瀬利はその中でも主人公に攻略される攻略対象のキャラクターの一人の主人公の幼なじみ枠の存在。
え?二人とも同性でおかしくないかって?いいんです、これで。
・・だってこれ、ボーイズラブのゲームですから・・。
話は、今から16年前に遡る。
最後まで読んでくださりありがとうございます!
次回は、主人公 涼 の転生までのお話です!よろしくお願いいたします。
※他サイト様であるコミコにノベルチャレンジさせてもらいました。
こちらはblというより腐向けだと思います。
『ヘタレ勇者とオレ女』
もしよろしければそちらもご覧になられてください!お願いします!!