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暮れ泥む思い出

作者: kisk

鴇色(ときいろ)の暮れ、染まう雲の細くたなびう()り足。

海の瑪瑙綾(めのうあや)にして、恥ずかしげに寄り(きた)(さざなみ)

細く痕、浜に残り。


突堤に触るる(なみ)、船虫の(さら)(うつろ)

(マスト)の影、偲ぶ水平の(のろ)く、赤見入る様。

煌々と流るる遠望の、金薄く張らる揺めき。


異国の文字、浜に見出だし、

拾いては、(もてあそ)び。

恋揺する脳裏の微笑み、

甘く香る肌、紅潮に俯く若かりし頃よ。


(なず)む時の、暗う移ろい。

潮騒(しおさい)の揺り戻す、年甲斐も捨つる思い出。

(まく)る匂いの(から)く、

小川に流せし涙、また此処に(したた)湿砂(しめすな)の痕、

波際と同じ、寄せては返す晩年の色。

赤く、赤く染まう、時の顔色。

読んでいただきありがとうございました。

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