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secret GARDEN- Klotho -  作者: 蜜熊
QUEST2: la Pucelle d'Orleans(オルレアンの乙女)
75/226

Phase10-1

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「クエストクリア……?」


メッセージの意味がいまいちよくわからなくていると、パスを確認していた正親さんが自分の目で見ろとパスを指した。




STORY:【STORY CHANGE】(IF)百年戦争 


MODE: NIGHT MARE


PARTY:5/7


WARRING CLEARED

STORY  CLEARED



TIME:- -:- -:- -/ 20:18:45 (0/ 1)



SPEED: ATONALITY




(クリアになってる…)


「どうやらあの2人が宣言通り倒したらしいな」


「なら……さっさと合流しようぜ……」


やっとちょっと息が落ち着いてきたのか、それでも左手で頭を支えるようにして斗真くんが立ち上がろうとするのを見て慌てて肩を貸そうとすると、

一瞬で真っ赤になったと思ったら思いっきり私から離れた。


「ばっ……!女に肩なんて借りられるか!」


「でも……」


「疲れてなんかない!歩ける!だからいい!」


「……」


「……」


「ふ、2人して黙るな!」


「あ、ごめんね?」


「だから…っ……もういい……」


「…とりあえず合流するか…」


なんだか正親さんが可哀想なものを見るような目をしていたよう気がしたけど、それを言うとさらに斗真くんが怒る気がしたので、気が付かないふりをしておこうと思った。


「ん?なんだこれ」


斗真くんが赤い顔をなんとか隠そうと手でぱたぱたと顔を仰いでいたが、ふいに床で光ったものを見つけたようで、赤い沼地のようになっている床から何かを拾い上げた。


「これ…こいつが持ってたのか…?」


それは少年の首元にかけられていたと思われるネックレスだった。

何かのはずみで鎖の部分が切れてしまっているようだが、ネックレスの本体部分はかろうじて何か書いてあるのが読める程、程度が悪いものだった。


斗真くんがついている血をぬぐいながら書かれてある文字を読む。


「Votre …infraction… permise…フランス語か?」


「読める‥?」


「まだフランス語は勉強してない‥だけどinfractionは英語だと罪とか違反とかそんな意味」


「この横顔…」


もしかしたらこれは何かの記念コインとか何かの信仰のために造られたものなのかもしれない。


だから私がこの顔に見覚えがあってもおかしくはないんだろうけど、この横顔はどことなく彼女を思い出す。


「罪…」


(彼女なら…ジャンヌならなんて言うのかな…)


あの時彼女は人の破壊を望むようなことを言っていたけど、きっとそれは彼女の本心じゃないと思う。


燃え盛る火の中でも、それでも神様の名前を呼んでいた。最後まで神を、人を信じていた。


(だからきっと)


2つの答えの内どうしても残された希望にすがるように足を進める。その足も

靴が血を吸って重たくなってきていたけど、進む足を止めようとは誰も言い出さなかった。


もうすぐ物語の全てが終わる。

その終わり方がどうであれ、関わってきたものとして物語を終わりまで進めなくてはいけない。


それがゲームの決まりであろうとなかろうと、受け手である私達にはその責任がある。使命にも似た感情が足を前へとせかしているようだった。



何度か同じような風景を繰り返したところで1つの大きな扉に突き当たる。


何度かわからない深呼吸を繰り返すと、扉をゆっくりと開けた。


目の前に広がる光景がなんであろうと、目だけはつぶらないように胸元で十字架を握りしめた。


扉を開けると、目の前に飛び込んできたのは真っ赤な色。

その光景を慣れようとしている自分の感覚に嫌悪を感じながら、足を進める。


1歩進むたびぐしゃり、と足に何かが濡れる音が聞こえた。


「なんかミスった?」


「特にギミックなんてないと思うたけど?」


声が聞こえる。2人ともがっかりしているように聞こえたけど、特に変わった様子はない。


(でも…)


特に変わった様子がないからこそ変なのかもしれない。


「なら何でこいつ死なんの?」


「死んではいると思う」


何かを蹴飛ばすような鈍い音が聞こえて、その後で溜息にも近い声。


「…言い方悪かったわ。鍵も扉はあるしな。…何で、こいつから出えへんの?」


(出ない‥?)


部屋はがらんとして、調度品らしいものは何もない。

エントランスホールのようなダンスホールのような、だだっ広い空間の壁や床のあちこちに焦げた跡や破片、たくさんの血の跡がついていて、部屋の中央には何の目的で書かれたのかすらわからない魔方陣が書かれている。


その魔方陣の中央に2人はいて、それより少し離れたところに誰かが倒れていた。


「知らん」


「…よな」


そう言って1人、國鷹さんが大げさに肩を落とす。


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