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secret GARDEN- Klotho -  作者: 蜜熊
QUEST4:Over The Rainbow(オズの魔法使い)
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Phase6-1

カードを確認するとカードはすうっと消える。他の全員も手渡されたカードの中身を確認したようで、戸惑うヤツ・これから始まることを喜ぶヤツと様々な面持ちだったが、足取りはそれぞれに俺がすでに腰を掛けていたこの部屋の中央に置かれている大きな円卓に座り始めた。


その上座に女が座ると、円卓に置かれていたキャンドルに火が灯り、目の前にカードの束が並べられる。

ぱらぱらと見ると、そのカード1枚1枚にそれぞれのプレイヤーの顔と名前が書かれている。


「私がGM(ゲームマスター:司会者)をやるわ。あなた達はそれぞれの役目を自分以外誰も知らない。勝敗は…そうね」


女は俺をちらりと見る。GMである以上俺の役割は把握しているが、それをこの場で明言することは出来ない。他のプレイヤーが全て自分の持ち駒であろうとも、俺を不公平に扱うことはイベント上許されていないだろう。


「あなたが『人狼』の場合村人と同数の人狼が生き残れば勝ち、あなたが『村人』の場合全ての人狼を討伐出来れば勝ちでどう?」


「どうでもいい。好きにしろ」


どちらにしろ、始まってしまえばNPCだろうとこの女とは関係なく考えて動き出す。そこまで考えて、おそらく自分では予想不可能のこの運び自体を楽しむことがこの魔女の狙いだとわかると、眉根がひそまる。


「あら、自信があるのね。じゃあゲームの説明は必要?」


「いらねぇ」


生憎、イベント以上の暇つぶしに付き合うつもりはない。


「あ。あの、私教えて欲しいです」


おずおずとゆずる役のNPCが手をあげる。それを見た女がにっこりと笑うと、それぞれの手元に1枚のA4サイズの羊皮紙が配られる。


★HOW TO RULE★


・ゲームは半日単位で進行します。(初日夜 ⇒ 2日目昼 ⇒ 2日目夜 ⇒ …)


・初日の夜に、人狼だった場合は仲間の人狼プレイヤーを確認し、話し合って殺害する村人を決定します。

(初日のみ2日目昼の段階で容疑者のみ発表され、実際の殺害は行われず)


村人であった場合は特にすることはありませんが、特定の役職であった場合は能力を使用します。


・翌日の昼に、昨晩人狼に殺害されたプレイヤーが判明します。殺害されるとゲームから脱落します。


残っている全生存プレイヤーは、昼の時間内で会話をしながら、人狼陣営であろうプレイヤーを探し出します。

そして、各プレイヤーが処刑したいプレイヤー1名に投票し、最多数を得たプレイヤーが処刑されます。


処刑されたプレイヤーの役職は公表されません。


・夜と昼のターンを繰り返しながら、全ての人狼を処刑することが出来れば村人チームの勝ちとなります。

人狼と同じ数まで村人を減らすことが出来れば人狼チームの勝ちとなります。


・全員の投票が完了すると、最も票が多かった村民が処刑され、夜になります。


・投票が同数となった場合は、全員での再投票となります。


・人狼は夜に仲間同士で会話することができます。(会話の内容を人狼以外に知られることはありません。多重人格者も知ることができません)


【NIGHT】


人狼が村人を攻撃し、殺害するターン。人狼は、今夜殺す村人を一人選択出来る。

もし仲間の狼がいる場合は、相手が誰を狙っているか見ることが出来る。


それぞれ異なった相手を攻撃した場合は、一人がランダムに殺害されることになる。


【DAY】

昨晩、人狼により殺害された人と、にわかに人狼と疑われている人の名前が発表される。


残されたプレイヤーは自由に会話を行い、誰が人狼なのか予想する。会話終了後、この日処刑する人物を一人決定する。



【PLAYER】


【Fortune-teller:占い師】


毎晩、怪しいと思う人の正体を一人だけ確認することが出来る。

 

【psychic medium:霊媒師】


昨日、裁判で処刑されたプレイヤーが、人狼かどうかを確認することが出来る。

 

【knight:騎士】


毎晩、人狼から守りたい村人を一人だけ守ることが出来る。ただし、連続して同一人物を守ったり、自分自身も守ることは出来ない。


【Multiple personality:多重人格者】


人狼チームに属する村人。人狼チームが勝利したときに、一緒に勝利する。


【Citizen:村人】


特殊能力はありません。



(同一人物を守れねぇのはきついな)


つまり今俺が“騎士”、村人側に属していることから、人狼を全て排除出来れば勝ちということになる。


ただ大抵は自分以外の誰でも連続して守れるという縛りになっている“騎士”に制約があるということは、迂闊うかつに自分の役柄をばらすなと文言に書かずに言っているようなものだ。


(占い師と霊媒師、騎士が1名ずつとして…)


10人いて役職が4つあるということは、少なくても人狼は2名以上いると考えた方がいいだろう。


「初心者がいるようだからヒントをあげるわ。“人狼側”のプレイヤーは2人“以上”いるわ。それと役はそれぞれ1人。騎士は…どうだったかしらね」


「…」


(やはりそうか)


この女、意図的に騎士の存在を隠している。これは読みが当たったな。


(役の公開は最初から出来ねぇな)


人狼が積極的に排除したい霊媒師と占い師は時として最初に宣言するのが効果的な戦略もあるが、守る騎士がいるかもわからず、騎士側も連続して守れないなら役を公開するわけにはいかなくなる。


完全に推理と心理的な要因で当てろと言っているようなものだ。


(面倒くせぇな)


「それでは始めるわよ」


ふっと明かりが消され、どこからともなく犬か狼の鳴き声が聞こえる。少し前まで楽しげな口調だったGMの女は抑揚のない口調になり、最初の夜が来たことを告げる。


ふと明かりがともされ、外からも明かりがこぼれる。

初日の夜はゲームのプロローグのようなものだ。初日の夜だから犠牲者は出ない。告げられるのはヒントになるかもわからない“容疑者”が発表されるだけだ。


「恐ろしい夜が明け、朝がやってきました。今回の犠牲者は―――でした。さらに今回の犠牲により人狼と疑わしき容疑者が浮上しました。それは…」


すっと手が伸び、それがある人物の前でぴたりと止まる。

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