表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
secret GARDEN- Klotho -  作者: 蜜熊
QUEST4:Over The Rainbow(オズの魔法使い)
118/226

Phase4

-------------------------


--------------------


「遅い!」


「ご…ごめんね」


集合場所に来たのは私が一番最後だった。他の3人はすでに準備万端といった様子で、その中の1人、斗真くんが私を見るなり声をかける。


(まさか『guardian』の人達と話していたなんてとても言えない…)


ただでさえPKのチームには敏感な反応をするのに、その内の1人にあまつさえ物を買ってもらったなんて言った日にはその後が怖すぎる。


どうしてそんな流れになってしまったんだろうか、思い返しても原因がよくわからない。信長さんが言っている言葉の意味もわかるときとわからないときがあるし、その辺りのゲームの仕様ともとれるところについても結局よくわからない。


確かに思い返してみればこの世界には日本人以外のプレイヤーも見かけたことがある。


思い出すのは今でも辛いけど、ジャンヌダルクで一緒だったキムさんも、名前からして日本人ではなかったと思う。

英語はおろか日本語すらあやしい私が、そんな人を相手にしてもその言葉を理解したり出来るのには何らかのゲーム上の仕様はあるとは思うけど、他の人は特にそのあたりについては疑問に思っていないのだろうか。


(ちゃんとコミュニケーションがとれるってのはゲームでは大事なんだろうけど)


そう考えると、改めてこのゲームのシステムのすごさと、世界規模で行われているだろうゲームの規模の大きさに驚くことしか出来ない。


(けど言葉というより…)


問題はもっとその手前、どうしてこうなってしまったのかということだ。


無意識に“それ”が入っているパスに手を触れる。


展開が早すぎてあのときは本当にどうしていいのわからず、ただ目の前の2人が不可解な宇宙語を話しているような感覚だった。


まるで自分のもののようにはしゃぎながら物色している第三者の姿を、買い物にしぶしぶついてきた第三者のような本人が見ている。そんな言葉が一番感覚的に近い。


(これ…)


結局自分のパスから1kも出さない内に手元にやってきた“それ”をどう扱っていいのかわからない。


確かに店先に並んでいた内の1つだし、視線を泳がせていた中で視線の端にでもひっかかったかもしれないけれど、“それ”をどうこうしようなんて考えは無駄ともいえるあの時間の中で1秒たりとも考えてなかった。


(返品とか…出来ないのかな)


(お金だけでも今から何とか返せないかな、でもそれだと余計に失礼になるのかな)


「……って感じで」


(それよりもこれって私使えるのかな…全然性能とか見てなかったけど…)


「メッセのやりとりは…」


(ちょっとここで出してみた方がいいのかな。あ、でもそれで返品出来なくなっちゃったら…)


「…おい!」


「…え?」


鋭く呼ばれてそこで初めて3人の視線が私に集中していることに気づく。声をかけた1人は額にうっすらと青筋が出ている。


数秒もかからない内に怒られるのが確定かも知れない。もう1人はやれやれといったように頭をかきながら、片手は腰に当てている恰好。

1人は相変わらず何も考えていない綺麗な表情、でも少しだけ呆れているように見えるのはあながち間違っていない気もする。


「あんたのために説明してやってんだよ!ちゃんと聞いとけ!」


「はいっ!」


背筋がぴしりとなり、それを見て少し怒りが落ち着いたのか、気を取り直すように大げさに溜息をつかれた。それを聞いて居心地が一気に悪くなる。


「どこまでが共通ルートかはっきりしないから、個別で動くことになったらこまめにメールでやり取りすること。メガネだけが音声システムのコードを持ってるみたいだけど、使えないから基本連絡はメッセで。ゆずるは危なくなったらとにかく逃げて」


「う、うんっ」


「リニューアル前は個別クエストが完了した時点でドロシーと合流出来た。それから予想すると、個別攻略に手間取らなければまずはガキと合流することになる。それまで無茶はするな」


「はい」


「物語の中で『だいじなものはおいていかなければいけない』と言われるそうです。それが何を示しているのかまではわかりませんでしたけど、トラップには気を付けてください」


「は、はい…」


「じゃあ受けるぞ」



- オズの魔法使い ノパスコードヲ確認シマシタ-


- オズの魔法使い ノパスコードヲ確認シマシタ-


- 周遊パス ノパスコードヲ確認シマシタ 残数ハ4 デス-

- オズの魔法使い ノパスコードヲ確認シマシタ-


- オズの魔法使い ノパスコードヲ確認シマシタ-


― 以上4名 様 デノプレイヲ確認シマシタ -



正親さんの合図に続いて通したパスに反応し、錆びついた音を立てて、目の前のバスのドアが開いた。






QUEST:オズの魔法使い START


PARTY:4/4 FULL


MISSION SIDE1: Scarecrow  NOT CLEARED


MISSION SIDE2: Tin    NOT CLEARED


MISSION SIDE3:Weakling lion NOT CLEARED


MISSION SIDE4:Dorothy   NOT CLEARED


MISSION2    : NOT CLEARED



TIME:00:01:57/ 16:55:21 (0/ 1)



SPEED: ALLEGRO

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ