剣玉
私は眠っている。
だけど、なんだか、身体がグラグラ、フワフワしている。
上手くわたしが身体に収まらない。
剣玉の先っぽについてる棒に球をいれるみたいにじれったい。
おかしいな、踵は確かに繋がってるのに、どうしても私に戻れない。
ぐにゃぐにゃ、ぐるんぐるん、くらくらする。
どうやって今まで入ってたのか、私には私に戻る方法がすっかり分からなくなってしまった。
そして、だいぶ長いあいだ
だけどほんの短い間
やっと
辺りを見渡すと、真っ暗だったのがほんのり色付いた、灰色に、白く、緑に、紅く。
おいで
無理だよ、まだ私は踵が繋がってるんだから
おいで
おいでおいでおいでおいでおいでおいでおいでおいで
早く
行くな!
だれ?
おいで
「行くな!」
おいでおいで
「ユーリ!!」
、、あれ、私、今目を開けた?
さっきから見えてたのに?
「ど、したの?」
「うわ?
ナニコレ?」
目の前を半透明の白いような、キラリと光る何かが覆ってる!
グレンは見えるし、声も聞こえる、けどなんなのこれ?
「グレン、、」
「ユーリ!」
何をしてるの、、
「えっと、、これ、何?」
「すまない」
混乱してきた。
「「ユーリさま!」」
あ、イザベルさん、ピピンさんも!
この状況を説明してっ
「おかげんは如何ですか、ユーリ様」
2人はグレンを押しのけて覗きこんできた。
「大丈夫だよ、なんで?」
「痛いところや苦しいところはございませんか?」
「ないよ?」
だから、どうして?
状況に混乱しながらも、質問にすがるように答えることで落ちつこうとする。
「では、これを破って頂けますか?」
は?
「破っていいの」
質感が破るっていう感じじゃないけど
「はい」
頭の中にハテナマークが踊りまくる。
でも、いっか、よいしょっと
なんだ、簡単にでれたよ、びっくりした。
「あー、びっくりした!これ、なぁっ」
がしィッと、グレンに羽交い締めにされる。
でも、ドンメキィっという音でグレンが沈む。
ちょっと助かったけど、ピピンさん?イザベルさん?いいの?大丈夫なの?
イザベルさんの柔らかい抱擁に、そっと息をついた。
「落ちつかれてから、お話ししますね」
イザベルさんのことばが、沈黙にそっと落ちた。




