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カイコ  作者:
39/52

ノート ピピン視点

キツい。



部屋に戻り、衣服を緩め、ソファに身を投げだして息を吐いた。




何があったのか、いや、もはや、昨夜も何もなかったのは私には明白だが、朝から悄然とした主。


鬱陶しいが、仕事に支障があるわけではないので放って置くと、昼過ぎに館に戻ると言って執務室から出て行った。



甘めのお茶を頼み、しばし仕事に集中する。


今回の事件の後、移民絡みの問題が懸念されたが、夏の祭りの中のこと、あまり大きな影響は無かった様だ。


私達は移民であっても、税を納め、教会へ入れば、市民権を与えている。

これには根強い反対もあり、今回も、また彼ら反対派を刺激したのではないかと探らせているが、未だ表立った動きはない。



暫くして、主が帰ってきた。


目を通した書類について、しばし報告、決済が必要な事項の期限を確認する。



「で、どうかなさったのですか?」


「、、何がだ?」


全身で聞いてくれと云ってるくせに、焦らすらしい。


「ユーリ様がです。」


主がにやけきった笑いを殺す、不気味な表情になる。


「しるしですか?」


「ああ。」


そういった後、主からコンコンと溢れてくる愛の言葉に溺れる思いで立ち向かう。


聞き流したいが、要領を得にくいが、詳細に知らねばならない。辛い。




つまり。

妻の髪や頬の感触を愉しみながら、その寝顔を眺めていると、手に頬を摺り寄せてきた。


さらに頬を撫で回したり、揉んだりしていると、掌を舐めた、驚きに唇を弄んでいると指に吸い付いた。と。




私は自分がつけねばならない変態じみたノートをしばし睨み、今日のページを開いた。





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