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カイコ  作者:
37/52

糸目

目を覚ますと、いつになく神妙な雰囲気の旦那様から、キスをせがまれた。


何?、と思ったが、いつものではなく、私から、が欲しい、らしい。


なんでもないことに思えて頷き、側に寝っ転がっている旦那様へ頬を寄せる。


ちゅ。


ほっぺにキスをして見上げると、糸目顏です、こわい、こわいよ!


す、と指先が私の唇に触れる。

そのあと、彼の唇に触れる。


なに?口と口?


仕方ない甘えん坊さんになったモノだと頷き、また顔を寄せる。



なんか、、

やりづらい、、


「目、閉じて?」


ゆっくり首を横にふるグレン。


反抗的だ!


じゃあ私が目を瞑る、、ったら、見えないし!!


ウー、ウー、、ん。


再度顔を寄せ、思いきって、ちゅっ。


ど、どやっ!



まだ、糸目。


もー、なんなんだろう。

どうしちゃったの?


し、した、舌?

したぁっ?


そんなの、したことないよ、されてるけど、、


なんか、悲しくなってきた。

な、なんだろう、悲しいって思ったら、どんどん、目頭が熱く、、



「泣くほど、、、か?」


慌てて首をふる。




あきれたの?

子供だから嫌になったの?


そのまま、グレンは行ってしまった。





OOOOOO





なんか気が重い。


ぼーっと独りブランコに乗っている。


なんか、私が悪かった気がしてきた。


キスってしてくるのが、当たり前みたいに思ってたけど、あんなに大変なことだったんだ。


ん?


今、何か視界の端を茶色いものが。


んんっ?


アレは!

あのくりんっとした尻尾と、犬のふぐり。


コウム?戻ってきたの?


わがまますぎて、フェイに愛想つかされちゃったのかな?


あ、それ、今の私、笑えない、、


近くの植え込みの陰にいる。

しばらく待っても、来ない。


おかしいな、目に丸く青痣とか出来ちゃて、恥ずかしいとか。


犬の痣なんて見えないか。


もしやトイレ?

そんなとこで、ダメだよ、、





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