印
「ご機嫌だね、コウム?」
「おう!」
「そんなにあの紐嫌だったの?」
「ま、まぁ、そんなとこだな!」
「苦しかったり、痛かったりしたの?」
「ん?ンなことねぇけど。お前はそうなのか?」
「こすれて、擦りむけちゃったりしたよ。でも、私が繋がれたの知ってるの?」
あれは私の黒い歴史だよ?
「アニキから聞いた」
「アニキって、グレン?」
「ピーター兄貴だよ、お前の恩人だろ?」
ピーターけん?
「え!
ピーター、、さん、は、人身売買組織の人じゃないの?」
「人じゃねぇなぁ。」
犬だもんね。
「話すと面倒だから、ヤツから聞けよ。」
犬だもんね、、
「それと、この蛋は、俺のだからな!」
わけわからないし、、
「タマゴって、フェイじゃない、、」
なんか、尻尾ふりふりしてフェイを伴って行ってしまった。
また独りブランコになっちゃうのかなぁ、折角大きなブランコなのに。
振り向きもしない。
、、、ついて行こう!
OOOOOO
尾行は成功
今、ピピンさんと会って、一緒に部屋に入ったのをみた!
当たり前だけど、何喋ってるのか聞こえないなぁ。
さっきはビックリしたけど、ピーターさんも犬なんだから、コウムと繋がりがあってもおかしくはない。
でも、それじゃあ、、うーん、考えるの面倒くさいな、、、
とにかく、中の秘密が気になる。
「コップ!」
壁にコップをあてればいいんじゃない!
隣の部屋のドアを開ける、だれもいないみたい。
ちょうど手頃なコップもある!
ドキドキしてきた!!
「あれ?」
場所が悪いのかな?全然聞こえないよ。
こっちかな?
うーん、だめだ。
そう上手くいくわけじゃないのかな?
「ふムゥっ」
いきなり口を塞がれた!
目を動かすとグレン?
あれ?こんなところで何してるの?
なんかわかんないけど、こくこく頷いてみせたら、手を外してくれた。
「何をしている?」
「フェイがタマゴで、コウムがピーター犬の仲間らしいので」
眉間のシワがハテナマークに見える。
でも分かる。私もわけわかんないから!
「ピピンさんに話があるみたいだから、それを聞けば分かるかも知れないのです。」
成る程という風に頷いて、私を抱き上げ、壁に掛かった額の一つをずらしてくれた。
これは貴族の館につきもののアレですね!
すごい!声まで聞こえる!
腕に座るかたちで、ホールド感もバッチリ。
どれどれ?
お、グレンも覗きたいのね!
「、、勝手なことを。」
「申し訳ありません。」
「貴女はまだ教会の庇護下、ここでは見習い中の身なんですよ?」
「、、はい、、」
フェイは消えそうな声で返事をした。
「意味がわかっているのですか?」
「見せてやれよ!」
コウムは得意げにフェイに云う。
はい、とまた小さく頷いて、印がありますと、フェイはうなじを曝す。
うーー、見えないっ!!
ピピンさんは指先を伸ばし、また、溜息をついた。
「分かりました、近々に教会に行き、手続きをしましょう。」
グレン様には私から申し上げておきます、待遇その他はまた話し合いましょうと、ピピンさんは話を終わらせた。




