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カイコ  作者:
26/52

食事

「ねぇ、コウム?」


「コウムって、もしかして、本当は悪い魔物で、グレンに捕まえられて、首輪つけられたの?」


「ナニイッテンダよ、この馬鹿。

こんどは何のお話だよ、そんなことあるわけねぇだろ。」


「それで、もしかしたら、実態はすっごい大きな魔物で、村の家畜とか攫ったんで恨まれていて、今仮のこの姿でほとぼりがさめるのを待ってるんじゃない?」


「否定してるのに、話を進めるなコラ!」


「イヤイヤ、もしや村の娘さんを生贄に要求して、、」


「だから!なんで!設定悪者なんだよ!」


「だって、それ、魔具でしょ?その首輪とこの紐。

それに喋れるし。」


「おい、なぁ?魔具で繋がれたら、ふつー被害者だろ?

お前、なんで可哀想な仔犬ってなんねんだよ!」


ぷふっ


「今日は何のお話ですか?また随分楽しそうですね?」


「あ、イザベルさん!

オヤツ有難う!聞いて、あのね!」


あ!コウムがブランコから飛び降りて、お腹みせてクネクネしてる!!

いつもながら、私に見せるのとは随分違う態度だなぁ。


「でも、なんでコウムの話、イザベルさんに聞こえないんだろうね?」


「犬と人とは話が出来ないものですから、仕方ありませんわ。」


コウムを優しく抱き上げて、耳の後ろをかいてやりながらイザベルさんが話す。イザベルさんも、ピピンさんも、大の犬好きらしい。


「今日は、コウムの正体についての話をしてたんだよ」


「お前が一方的にな」


「たぶん、コウムって、凄い悪い魔物で、悪いことしすぎてグレンに退治されて、改心するまでタダ働きさせられてるんだよ。」


「人にとって悪くても、魔物にとっちゃただの食事だって考えはないのかよ、おめぇにはよ。」


「あら、まぁ。

コウムちゃんはそんなに悪いコだったのですか?」


「開きなおって、ただの食事ってゆってるよ」


「生きる権利は人にしかねぇのかよ?食事する権利はねぇのかよ!」



う、、



「まぁあっ」


「ゥくぅっ」



コウムのツンな顔?にメロんとなったイザベルさんに羽交い締めにされて、変な声をだしたコウム。

いっつも、苦しそうなくらい抱き締められるのに、そんなに懐いて、あなた、Mなの?



「あぁ、仔犬がこんなに素晴らしいなんて!」


イザベルさんのスリスリが始まった。

コウムの毛は、その、そんなに触り心地良くないと思うけど、ちょっと硬いし。


「犬って、珍しいの?」


「はい。森にはいると聞いていましたが、こんなに愛らしいとは!」

イザベルさんのクンクンが始まった。

コウムの匂いって、微妙じゃないのかな?犬だし。


森にしかいないのか、、

じゃあ、わざわざ、捕まえてきたんだ?



えええっ!!


「イザベルさん!

コウムは、つまり、お母さんから引き裂いて連れて来たんですか!?」


は!


まさかまさか、お母さんを、、

そんな!


私が犬の散歩したいと云ったが為に!





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