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カイコ  作者:
25/52

明けて、奥様になった。


といっても、特に何も変わらない。

なんか、ボランティアな活動とか視察とかに参加するとか、どっかに挨拶に行くとかも無い。


相変わらず屋敷の奥側から出ることは無いし、お客様が来ることもない。


ナデナデ。


ただ、屋敷の皆が異様にイキイキ元気なこと、これは際立った変化では無いけど、ふとした拍子に感じる。


ナデナデ。


後、グレンさんが、暇になった気がする。


これは、まぁ、その、新婚の病みたいなものかな!?




「なんでもないです」


その特有の病ゆえか、今も私を膝に載せて書類に目を通している旦那様に答える。

この距離感なので、何か思いついたり、考えこむと、すぐにどうした?って顔で覗きこんでくるのです。

暑苦しい過保護もなれれば普通になります。


ナデナデ。


でも、なんか、こういつも抱っこだと、運動不足になりそうです。

犬なんて飼うのはどうでしょうね?

馬は大きすぎて怖いので、仲良くなるには時間がかかる気がしますので。


ギュ。


私はナデナデしている旦那様の手を握りしめ、思いついたばかりのアイデアをぶちまけます。


「グレン、は犬を飼っていますか?」


仔犬、柴犬みたいな、モコモコして、尻尾がくるんっとした!


「犬の散歩をしたいのです」


そんなに驚くところ?っていうくらい、目を見開いた旦那様の顔を見上げてお願いする。


「小さな犬なら、大丈夫です!」


たぶん。は飲み込む。

ここは自信ありげに言わないとね。




OOOOOO





「というわけだコラ。オラ聞いてんのかウスノロ!!」


空耳じゃない、犬、喋ってる。


「ぴ、ピーター犬?」


「コウムだって、さっきから言ってんだろ、このバカ!」


私は少し途方にくれて、犬に紐をつけてひいてきたピピンさんを見上げる。


「どうかしましたか?元気のいい仔犬でしょう?」


凄い、ピピンさん、この口の悪さを完全スルーなの?


犬が喋ってるだけでも、なんか気味が悪いのに、こんなに口が悪いなんて、、


「おら!早く紐を受けとれ!」


ヤダ。


早速手配して貰って悪いけど、仲良くなれないと思う!

今折れたら、きっと尻にひかれる!


「ピピンさんっ、、、あのっ

、、、あ?、あれ?」



勇気を降りしぼったけど、そこにピピンさんはもう居なくて、私はこのどうしようもないダレダレ犬の世話をみることになった様だった。





OOOOOO





「だから言ってんだろ、紐とかよそうぜ。なんでそんなに俺を繋ぎたがるんだよ、変態かお前?!」


ふんふ、ふんふ、ふーん。


「全く話になんねぇな、なんで俺がこんな小娘の面倒みなきゃなんねえんだよ!」


あ!


「ねぇ、コウム!

今日のオヤツ、何処で食べる?」


「そりゃ、ぶらんこ、に決まってるだろう!」


「オッケー、じゃあブランコまで、大回りで行こう!」



数日で。


一方的に、仲良くなった。




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