ブランコ
今、絶賛長期入浴中。
基本独りになるのは、お風呂なのです。
お風呂でゆっくり一日にあったアレコレを思い出したりするのが日課です。
勿論冷えた飲み物も持参しています。今日は、ハチミツの入った柑橘水。
極楽極楽。
最近はお風呂場にもあの駒を持ち込んで、えいっやと励んだりもしています。
少しずつだけど、私のいうこときくようになって、気に入ってきました。
子供の遊びでは、日本でいう紙相撲的な、魔道具のおもちゃもあるらしいので、今度是非挑戦したい。
いや、でも、私と互角の人っているだろうか、、
えいっ
指で指し示すと、方向の絞り込みがしやすい気がします。
だから魔法の棒は意味がやっぱりあるんじゃないかと、最近思うんですね。
作って売り出そうかな?
それともそういう魔道具がもう売ってたりして。
ああ、そう、魔具と魔道具という言葉の意味は同じで、どっちを使ってもいいらしい。
そしてつい先程出来たのですが、なんとこの駒は浮くことも出来るんですね。
やっぱり勉強は、リラックスしながらが一番?
ていっ
ふらふら、ぶるぶる、、と妙な動きをしながらですが、やはり浮きます。
水中じゃないですよ?空中ですよ?
もう、○リック、めじゃないです!
「えいっ」
そして無謀にも、二つの駒を同時に浮かせることが出来るのかどうか!気合いをいれて念力集中!!
、、、した私を、少し目をみひらいて見ているグレンさん(裸)が、正面に!
カンッ
カンッッ
無謀な試みは一応成功し、同時に二つ浮いたけども、二つとも高い音をたてて落ちた。
「邪魔したな」
グレンさんは何事もなかったかの様にさっと湯を被って、湯船に入ってきた。
湯船の中、膝立ちして両手を突き出してた私は、グレンさんと目があって、そのまま駒と同時に墜落し、湯船に座り込んでいる。
残念ながらこちらの人は大柄の様で、湯船も深く、座りこむと口がやっと湯からでている状態だ。
「、、、、、、、、、、、、、ぐ、グレンさんっっ!」
「なんだ」
ふっ。
湯船の中、そっくりかえってるグレンさんから微かに笑った音がした。
思わずそっちの方をみてしまい、目が合ったグレンさんは、なんだか凶暴な微笑みをたたえていた。
こっちでは、夫婦は一緒にお風呂に入るんだろうか?
でもまだ夫婦じゃないよね。
ココロとカラダの準備が、イヤイヤ、カラダの準備は要らない要らない。
頭の中が迷走してたらクイと腕をひかれ、あっという間に膝の上、後ろから囲い込まれました。
「嬉しかった」
ボソっと頭の上から声が落ちてくる。
「蚕のこと。
教えて無いことが、沢山ある」
知らず身体に力が入る。
「だが、教えようとは思わない。」
あれぇ?
OOOOOO
「オイ!」
耳元で乱暴な声がする。
「ピーター犬?」
やっと起きたか、神経の太い奴だ、、ピーター犬はブツブツ言ってる。
「よく聞け」
急に大きくなって、正面から犬はゆう。
「犬はつけなくていい。」
ハイ、。
もそもそ朝食を終えた。
なんか、変な夢、見たなぁ。
ぽてぽて歩いてなんとなく庭にでた。
池の横のテーブルセットまでくると、池を挟んで反対側に白いブランコが見えた。
あんなもの、あったっけ?
てってってと進んでいくと、かなり大きいブランコで、横になっても大丈夫な大きさだ。
すごーい。気持ちよさそう。
そっと手を伸ばす。
ペンキ塗り立て、とか、じゃ、無いよね。
押してみると、滑らかに動く。
気持ちよさそう!
あれ、でもこれ、私の胸くらいの高さがある。
乗れない、、、
諦めきれない私は、テーブルセットの椅子を拝借してくることにした。
残念ながらとっても重たい、、持ち上げるのは無理。
ずるずる、、ふぅ、、、ずるずるずる、、、はぁ、、、
なんとか池の反対まで椅子を引っ張ってくる。
クッションとかあると、いいんだけどな。
まぁ、いいや。
ブランコの進行を妨げない場所に椅子を置き、椅子からブランコへ乗り移る。
音もなく揺れるブランコは、とっても具合がいい。
うっすら汗をかいた肌に、風がとても気持ちが良くて、身体をうごかしたせいか、気分もすっきりしてきた。
はぁ~~っ
大きく息を吐いて、ブランコをぶら下げた枝の向こう、水色に広がる空を見上げる。
こっちにきてから、こんなにゆっくり空を見るのは初めてだ。
薄く雲のはった空は高く広くて、もっとゆっくり見ようところんと横になった。
寝っ転がって空をみてると、なんだか自分がすごい速さで動いているようだ。
ぐんぐんスピードを上げて、雲を追い抜いていくみたいな。
ゆっくり目を閉じて、また一つ大きく息を吐いた。
気持ちいい。
しばらくこうして、気持ちのいい風に身をまかせていよう。




