拾いもの グレン視点
深夜、泉が騒いでいた。
あいにく今城にいて、泉へ近づくことができるのは私だけだ。
泉の精霊は、よくきた、と歓迎の意を示している。
やはり私に用があったのだろう。
騒がしい方向へすすむ。
警戒しながら近づくと、にゅっと白く輝く裸足の足が見えた。
魔物か?
まるで人間の足のようだが、人間ならば子供の足だ。
ここは、こんなに華奢な足が裸足で訪れるような場所ではない。
死臭や血の匂いはしないが、、
生きているのだろうか?
抜刀し、間を詰める
泉のそば、倒れていたのは、全裸の
少女だった。
精霊の反応を探るが、もう用が済んだとばかりで、何の意志も示さない。
ただ月光にうすく照らされた少女。
匂い立つような力と、折れてしまいそうな華奢な身体。
上着でくるみ、抱き上げる。
そっと、壊れてしまわないように。
OOOOOO
寝台によこたわらせ、濡らした布で体をぬぐう。
冷え切っているが、体に異常は無いようだ。
取りあえずこれで良いだろうと、手早く服を脱ぎ、着ていた肌着を少女に被せる。
己の肌着にすっぽりと包まれたその姿は愛らしく、ひどく満足して小さな身体をかかえて寝具にもぐりこむ。
夜はもう、遅い。