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竜の塔に閉じ込められたお姫様、但し英雄は来ない  作者: 渡辺 佐倉


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夢をみた

夢をみた。


お姫様の体は黒くて大きなものに飲み込まれて、上手く体が動かせない。

頑張って手を動かすけれどそれは自分の手の位置の感覚ではなく、ずっと遠くにあるもっと大きな何かの感覚がした。

体が突然ぶ厚くなってその中に押し込められたような感覚。


すごくすごく悲しい気持ちにお姫様はなった。

声を出して泣こうとしたら咆哮の様な音が鳴る。


これは私の声ではない。

私の声は出せず、私の体でもない。


そうお姫様は気が付いた。

なぜこんなことになってしまったのか。


お姫様には分からない。

けれど、どこかでこれは呪いなのだと、わかっている気がした。


よく分からない感覚だった。



お姫様はどこかで自分の形を確認せねばを思いあたりをさまよった。

大きな湖を見つけた。

今日はとてもいいお天気だった。


水面は水鏡としてきっと姿を映してくれるだろうとお姫様は思った。


お姫様は自分の姿が竜になってしまっていることに気が付いて叫んだ。




そこで夢が覚めた。


実際にお姫様は叫んでしまったようで窓から心配そうにお姫様を見ていた。

そうして竜は「大丈夫か?」と聞いた。


お姫様は唐突に頭を撫でて欲しいと思った。


けれど、竜の大きな鉤をみた。


お姫様の体は黒くて大きなものに飲み込まれて、上手く体が動かせない。

頑張って手を動かすけれどそれは自分の手の位置の感覚ではなく、ずっと遠くにあるもっと大きな何かの感覚がした。

体が突然ぶ厚くなってその中に押し込められたような感覚。


すごくすごく悲しい気持ちにお姫様はなった。

声を出して泣こうとしたら咆哮の様な音が鳴る。


これは私の声ではない。

私の声は出せず、私の体でもない。


そうお姫様は気が付いた。

なぜこんなことになってしまったのか。


お姫様には分からない。

けれど、どこかでこれは呪いなのだと、わかっている気がした。


よく分からない感覚だった。



お姫様はどこかで自分の形を確認せねばを思いあたりをさまよった。

大きな湖を見つけた。

今日はとてもいいお天気だった。


水面は水鏡としてきっと姿を映してくれるだろうとお姫様は思った。


お姫様は自分の姿が竜になってしまっていることに気が付いて叫んだ。




そこで夢が覚めた。


実際にお姫様は叫んでしまったようで窓から心配そうにお姫様を見ていた。

そうして竜は「大丈夫か?」と聞いた。


お姫様は唐突に頭を撫でて欲しいと思った。


けれど、竜の大きな鉤爪では無理だ。

竜は心配そうにこちらを見ていた。


「大丈夫よ。

それよりも竜はどうやって生まれてくるの?

やっぱり卵から孵化するの?」


不安な気持ちを吹きとばそうとお姫様は竜にそう聞いた。


「卵からは産まれないから、安心して卵を食べればいい」


竜はお姫様の不安は別のものだと思っていたからそう答えた。

けれど、お姫様の不安は食べる卵が竜のものだったらどうしようという事ではなかった。


お姫様は「そう。卵では生まれないの……」と返しただけだった。


竜はどうやって生まれ、こうしてお姫様と話ができるようになって、どうしてお姫様をさらったのだろう。

お姫様は今までそういうものとして育てられてさらわれた。

だから、どうして?と考えたことが無かった。

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