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【ゲブラ式】小説の書き方 AIとの付き合い方  作者: エンゲブラ


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【設定資料】貴族階級をよく知ろう!

なろう作品といえば、猫も杓子も貴族、貴族、貴族。なわけであるが、各階級が「どういった性質」を持つのかなど、正確に理解している作者は、いったいどのくらいいるのだろうか?


ということで、今回は基礎的な資料として、貴族階級についてを、まとめてみようと思う。実のところ、日本にも貴族(=華族)制度が一時期(1884年~1947年)あったわけだが、公爵や侯爵などの呼び名も、そこから来ているので、趣が深い。


まずは、英国の貴族~準貴族階級まで――


英国では、王族、公爵(Duke)、侯爵(Marquess)、伯爵(Earl)、子爵(Viscount)、男爵(Baron)までが、貴族階級。この下に準貴族(一般上流)階級であるジェントリー、騎士(Knight)、エスクワイア、ジェントルマンが続く。ベッカムやビートルズのメンバーに与えられているのは、騎士爵で「一代限りの称号」だが、「サー(Sir)」の呼び名が与えられるため、名誉に感じる者も多い。


公爵(Duke)

最上位の世襲貴族。王族に次ぐ地位で、広大な領地と政治的影響力を持つ。貴族院(上院)では最も格式高い存在。王になれなかった王の兄弟など、王族が就くこともしばしば。ノーフォーク公や、ウェリントン公などが有名。


侯爵(Marquess)

国境地帯の防衛を担った歴史を持つ高位貴族。公爵に次ぐ地位で、領地の規模や影響力も大きい。


伯爵(Earl)

中世以来の伝統的な爵位。行政・司法の責任を担い、地方支配者としての役割を果たす。数にして数百家。歴史的にも、最も古くに生まれた階級。フランスの「Count」に相当。


子爵(Viscount)

伯爵の下位に位置する爵位。領地規模は小さいが、貴族院に議席を持つこともある。


男爵(Baron)

最下位の正式貴族。小規模な領地を持ち、封建的義務を果たす。称号は広く普及しており、貴族院にも多数存在。元々は、地方の地頭や大規模地主たちが、王に臣従する形で与えられた爵位。


準男爵(Baronet)

世襲可能な騎士称号。貴族ではないが、騎士より高位で、貴族的生活を送る者も多い。


騎士(Knight)

爵位ではないが、王から叙任される名誉称号。軍事奉仕の伝統を持ち、準貴族的地位と社会的尊敬を受ける。


ジェントリー(Gentry)

土地所有を通じて地方支配に関与する上層市民。貴族ではないが、地方行政や選挙に影響力を持つ準貴族層。


―― 英国では、各階級内でも完璧な序列がある。同じ公爵でも順位があり、完全なヒエラルキー社会ともいえる。



次に、フランス(=アンシャン・レジーム期)――


こちらも英国と同様の階級が並ぶが、呼称はフランス語になる(当たり前か)。上位から、Duc、Marquis、Comte、Vicomte、Baron。これに準貴族となる法服貴族(Noblesse de robe)、剣の貴族(Noblesse d'épée)、ブルジョワ、従騎士(Écuyer)などが続く。


公爵(Duc)

最上位の貴族。王族に次ぐ格式を持ち、宮廷でも特別な地位を占める。領地・軍事・政治において強い影響力を持つ。


侯爵(Marquis)

辺境の防衛を担った歴史を持つ高位貴族。公爵に次ぐ地位で、領地の規模も大きい。


伯爵(Comte)

地方支配者として行政・司法を担う。中世以来の伝統的な爵位で、フランス貴族の中核層。


子爵(Vicomte)

伯爵の下位に位置する爵位。領地は小規模だが、貴族としての格式は保たれている。


男爵(Baron)

最下位の正式貴族。小規模な領地を持ち、封建的義務を果たす。地方貴族として広く存在。


騎士(Chevalier)

軍事奉仕を通じて叙任される名誉称号。爵位ではないが、貴族的生活を送る者も多い。


法服貴族(Noblesse de robe)

官職(司法・行政)を通じて貴族化した層。王政下で法服貴族として台頭し、ブルジョワ出身者も多い。


剣の貴族(Noblesse d'épée)

軍事奉仕を通じて貴族化した伝統的貴族。封建領主としての性格が強く、ローブ貴族と対立することも。


都市貴族(Nobles urbains)

都市に居住し、商業・金融・行政に関与する貴族。爵位を持たない者も多く、準貴族的な性格を持つ。


ただしフランスでは、法服貴族も、剣の貴族も、実際には貴族扱い(=第二身分貴族)。ローブが抜擢や買官の新興の家柄であるのに対し、剣の貴族はもともと家柄にも格式があるため、剣の貴族による法服貴族への憎悪は激しかった。



そして、神聖ローマ帝国(=ドイツ) ――


選帝侯(Kurfürst)

皇帝選出権を持つ特権貴族。7人(後に増加)の選帝侯が帝国の頂点に位置し、政治的影響力が極めて大きい。選帝侯の中から、次の皇帝が生まれるケースも。


公爵(Herzog)

広大な領地を支配する高位貴族。王族に準じる地位で、軍事・行政の両面で重要な役割を担う。


方伯(Landgraf)

特定の地域(Land)を統治する貴族。公爵に準ずる地位で、帝国内でも独自の権限を持つ。


辺境伯(Markgraf)

国境地帯の防衛と統治を任された貴族。軍事的責任が重く、伯爵より高位とされる。


宮中伯(Pfalzgraf)

皇帝の宮廷管理を担う貴族。後に選帝侯の一人となり、帝国政治に深く関与。


侯爵や諸侯(Fürst)

領邦君主として皇帝に直属する地位。爵位としては公爵の下、伯爵の上に位置する。


伯爵(Graf)

地方領主として行政・司法を担う。帝国伯爵(Reichsgraf)は皇帝直属で、通常の伯爵より高位。


城伯(Burggraf)

城や都市の管理を任された貴族。都市防衛や行政を担当し、都市貴族の一形態とも言える。


男爵(Freiherr / Baron)

最下位の正式貴族。小規模な領地を持ち、封建的義務を果たす。貴族称号としては広く普及。


帝国騎士(Reichsritter)

皇帝直属の騎士。領地は小規模ながら独立性が高く、帝国議会には参加できないが自治権を持つ。


騎士(Ritter)

軍事奉仕を通じて地位を得た下級貴族。領地を持たないことも多く、準貴族的な存在。


ミニステリアーレ(Ministeriale)

元は奉公人。軍事・行政奉仕を通じて騎士化し、後に貴族化する例も多い。封建制度の中核層。


都市貴族(Stadtadel)

帝国自由都市の支配層。商人・銀行家・行政官などが多く、貴族的生活を送るが正式な爵位は持たない。


官僚貴族(Beamtenadel)

官職を通じて貴族化した層。帝国行政に深く関与し、法服貴族的な性格を持つ。


自由地主(Freie Grundbesitzer)

領主に従属しない土地所有者。貴族ではないが、経済的・社会的に準貴族的な地位を持つ。


都市ブルジョワ(Bürgerliche Elite)

都市の富裕市民層。商業・金融・学術分野で活躍し、貴族に匹敵する影響力を持つことも。


―― と、こんな感じとなっている。


「帝政」にするのか、「王政」にするのかでも、階級の使い分けは覚えておきたいところ。


ちなみに、爵位は「個人が複数持つ」というのも、けっこう当たり前。面白い例としては、ナポレオンを打ち破った「ウェリントン公爵 アーサー・ウェルズリー」の例が挙げられる。


彼は、ウェリントン公爵であるのと同時に、トーントン侯爵、ウェルズリー伯爵、メリダ子爵、ウェルズリー男爵(一番最初の出自爵位)などの地位も同時に持っていた。これは王室から褒章で「与えられた領地」に付帯する爵位だが、最も高い爵位を名乗るのが通例なので、ウェリントン公爵とされる。


一度、自力で書いたけど、巧く見栄えのする構成に出来なかったので、ChatGPTで修正・統一。


ところで、ゴルゴ13のデューク東郷って、公爵だったのかい?

偽名にしても、スパイ活動に支障をきたす、目立つ名前だな。

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