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第13話 誠のミッション

 ニーナさんとの奇妙な同居生活もなんとか4日目に突入した。


 寝不足できつかったけど何とか仕事終わらせて、家に帰ってから俺は思わず叫び声をあげてしまった。


 作業ズボンの内側が真っ赤な血に染まっていた。


 ほら、人ってさ、血を見ると怖くなったりとかするじゃんね。

 俺今までそういう経験なかったから悲鳴上げちゃって。


 あー、田舎で隣の家が遠くて良かったよ。

 間違って通報されちゃうところだった。


 うん、ニーナさんにすごく怒られた。

 生理だったらしい。


 昨日というか、深夜?消防の練習が終わって遅い時間にシャワー浴びた時に、なんだか少し赤かったんだけど、そういう知識無いから完全に見落としていたんだよね。


 なので今はニーナさんのレクチャーでいろいろ先日購入した物を使って対応しているところです。


 『ねえ、気持ち悪いとか大丈夫?』

 「ん?特には無いかな。ちょっとお腹痛いけど痛み止め飲んだから……あと眠いかもだね。…あーあと、違和感かな……おまた気持ち悪い」

 『ふーん。気持ち悪いのは我慢しなさい。まったく。下着多分血落ちないよ?……同じ体なのに感じ方違うんだね。私異世界の時あまりに重すぎて病気かと思ったもん』


 うわー、女の子、ガチで大変だな。

 しかも重い子は数日具合が悪いそうだ。


 世の男性諸君、女の子は大切にしなきゃだぞ!


※※※※※


 ニーナさんのお達しで、今日はストレッチお休みだそうです。

 お腹あったかくしなさいって言われてこんな季節だけどお腹にカイロ貼っているんだよね。

 すごく気持ちいい。


 ふうー。

 なんか時間できちゃったな。


 ……聞いていいのかな。


 「あの、ニーナさん?」

 『ん、なあにまこと』

 「その、俺さ、憑依する前にあのお爺さんにミッション言い渡されたんだけどさ」

 『……うん』

 「えっと『ニーナさんの望みをかなえろ』って言われたんだけど」


 あれ、なんか雰囲気が一気に重くなっちゃったけど……

 まだ信頼関係とかできてないのかな。


 『あの糞じじい』


 ……は?

 なんか聞いてはいけない事が聞こえたけど……


 「えっと、ニーナさん?いま、なんて……」

 『コホン。何でもないよ。……そっか。まこともミッションあったんだね』


 ごまかした?

 なんか不自然だな。


 まあ、言いたくないのかな。


 「う、うん。だけどさ、慌てなくていいからね。多分まだ俺の事信用できないだろうし」

 『あーそういう訳じゃないんだけど……あのね、私から内容教えちゃうと、私消えちゃうんだよね』

 「っ!?……えっ……でも、だって、願いが分からないと……達成できなくない?」

 『……うん』


 うわーあの爺さん何やってくれちゃっているんだよ。

 これ詰んでるじゃん。


 まさか俺を元に戻す気無い?


 ……でも……そういう感じではなかったよな。

 んー………ん?


 「助けられるならどうする?」


 そう言っていたよな。

 で、俺「助ける」って即答したもんね。


 つまりニーナさんが困っている事って……

 えっ、もしかして異世界を救えっ、とか?


 いやいやいやいや。

 それこそ無理じゃん。

 ここ地球よ?


 そもそも魔法とか使えないし。


 あれ、でも「過去の投影じゃ」とか言っていたな。


 じゃあなんだろ?


 俺は思わず思考の海へと溺れそうになっていた。


 『……と、ねえってば』


 ひうっ……

 あっ、ごめんね。

 ちょっと考え事してた。


 『もう……異世界の事じゃないよ。地球の事』


 えっ?大丈夫?ヒントとか……ニーナさん消えるとか俺耐えられないよ?


 『っ!?……この人たらし』

 「あはは、怒ってる?」

 『……教えてあげない』

 「ぐうっ」


 はあ、でもなんか雰囲気は少し良くなったみたいだ。

 うっ、安心したらお腹空いて来たかも。


 俺は立ち上がり台所へと向かった。

 あったまるものが良いな。


 んー、冷凍のムネ肉あるね。

 後ブロッコリー…人参、玉ねぎ、ジャガイモ……


 よし、なんちゃってポトフを作るか。


 俺は凍っているムネ肉を解凍しながらジャガイモとかの野菜の下ごしらえをする。

 同時に600cc計った水を圧力鍋に入れて、チューブ入りの生ショウガと固形コンソメ2個と塩コショウを数回振り入れ、下ごしらえの済んだブロッコリー以外の野菜と半解凍した胸肉を一口大に切って圧力鍋に全部ぶち込み火をかけた。


 「よし。あとは煮えたらブロッコリー入れて……あっ、いけね。バター忘れてた」


 俺は冷蔵庫からバターを取り出しておもむろに圧力鍋に投入した。


 「バターないとチョット味気ないんだよね」

 『……まこと、凄く手際良いね。……料理好きなの?』

 「ん?ていうか俺高1の冬からずっと自分で作っていたからさ。慣れたんだよね」

 『……そっか』


 うん?

 ……ニーナさん優しいな。

 気にかけてくれているんだ……

 大丈夫ですよ。

 俺もう気にしていないから……


 「えっと、料理の勉強とかしてないから正解か分かんないけどね。まあ今日はあったかいもの食べたかったから。……そういえばニーナさん、俺が食べるときとか味とか分かったりしてるの?」


 『…うん。……まことの作った料理とか……美味しいよ』


 うあ、そうか。

 じゃあちょっとちゃんと作ろう。


 そんなこんな話しているうちに鍋から音がし始めた。

 どうやら煮え始めたようだ。


 「じゃあちょっと灰汁取るかな。冷凍しちゃうとどの肉も灰汁出ちゃうんだよね。まあ鶏肉だからそんなに出ないけど……よっ、と」


 圧力を放出してから暫く灰汁を取り、俺はブロッコリーを投入した。

 後はちょっと弱火にして待つだけだ。


 「ふう。多分10分くらいでいいと思う。……やっぱり生理って大変だね。少し動いただけで怠いや」

 『うん、ソファーで休んだら?』

 「うん。ありがとうニーナさん……ニーナさんすごく優しいね」

 『っ!?もう、何言ってんのよ。照れるじゃない。バカ』


 ああ、この人、本当にいい人だ。

 ごめんかもだけど一緒に居られて俺凄く嬉しい……


 しばらくソファーで休み、その後美味しくいただきました。

 少し多めに作ったから明日の朝もOKだね。


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