『unknown』はじめての感覚。
あなたは想像したことがありますか?
AIが人々の暮らしに侵食しすぎたらどうなるか。
世界で一番優れているのが人間ではなくなったとしたら。
子供の埋めない男の意味を……。
考えたことがありますか?
それはあなたが考えた答えですか?
本当に……あなたが……。
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―― 時空転移を確認。直ちに現場へ急行せよ ――
「ここは……?」
空を見上げると月の倍ぐらいの赤い惑星が浮かんでおり、ドラゴンが飛んでいるのをぼんやり眺める。
「これが噂の……」
すぐに異世界に来たんだと把握する。
俺の名前は木草天外18歳。
昨日、18歳になったばかりで、生まれて初めてアダルトビデオを借りようとレンタルビデオショップの『18禁』と書かれた暖簾の前を30分くらいウロウロしたのち、意を決して勢いよくくぐったら、光に包まれ異世界に転移したらしい。
「そうだ!俺のアダルトビデオ――!!」
俺は思い出して、地面に拳を叩きつけながら悔やんだ!
ちなみになぜ『天外』で『うちゅう』と読むのかと言うと、両親いわく「空には天界が広がっててな。お前は天界の外まで名前を轟かせよ!そう!宇宙だ!」だ、そうだ。
実際は宇宙に行かず異世界に来ちゃったから人生何が起こるかわからない。
そんな俺に向かってくる人物が見えた。
遠目でわかるほどの美人。ショートカットでスレンダーなのに胸は大きい!俺は勝手に「あ、女神様だ」と認識する。しかも、服装がブラジャーのような装飾のされた布と下はブルマのような厚手で堅そうな素材のものを履いているだけで、とてもエロい!ここはエロ異世界だ!最高だ!
超美少女は、近づいてくるのを正座して待っていた俺の前で跪き、まるであらかじめ決められた台詞を話すかのように淡々と言葉を発した。
「はじめまして。私は二コ。ここはあなたの世界とは別の世界。あなたは稀人。私達はまだ知らない事、すなわち『unknown(未知)』を探している。協力してほしい」
「まってまって!あなたは女神様なの?」
美しすぎる!間違いない!
「女神?違う。私は二コ。神国を滅ぼそうと企むレジスタンスのリーダー」
すごい!いきなり『レジスタンス』とか言ってる!知らない人に簡単に話していいのだろうか……?
すると二コは俺の表情を察したのか、また淡々と説明を始めた。
「この世界の神は『AI』。AIに管理された国。この世界は完成してしまった。あらゆる物が最適化され、進化が止まったの。私達はこの首に嵌められた『AIの首輪』によってあらゆる『正解』が頭に浮かぶ。私は何も考えられない。AIが出した答えを口から発するだけ」
淡々と無表情で話すニコ。まるで鉄仮面だ。だが、俺の注意は別のところにあった。そう、ブラジャーの真ん中に丸いボタンがついているのだ!押したい!なんだろあのボタン。やっぱりブラジャーが外れるのかな?押したい。どうしても、押したい!押したい……。
……押したい――!!「ポチっとな」
押しちゃった!おれば思ったことはやらないと気が済まない性格だった。
やらない後悔より、やってから後悔。
俺の『座右の銘』である。
ぽろり……。
予想通りブラジャーのような服は留め具が外れ、二コのおっぱいが『たゆんっ』と露になる。
「キャァ――!!」
バシッ!!
二コが俺をビンタ!マニュアル通りの正当防衛だ!
「いきなりなに!?信じられない!!……え!信じられない?私、今、信じられないって言った?」
急に早口になった美少女がなにやら戸惑っているが、それよりも俺は目の前の生まれてはじめて見るおっぱいに目が離せない!
「ご、ごめん!ボタンが気になって!あと、先に謝る!ごめん!」
俺は二コのたゆんっとしたおっぱいに見惚れ!たまらずおっぱいを鷲掴みにする!
なぜ鷲掴みにするのか!それは、そこにおっぱいがあるからだ!触らないという選択肢はない!そんなの失礼にもほどがある!それほどの宝……そう、目の前のおっぱいは人類の宝だ!
「あん!の……うぅん!!え?『unknown』?」
二コは俺の両手でおっぱいを鷲掴みにされても無表情を崩さないが、俺には少し不思議そうな顔をしているように感じた。
「そんな……この世界では失われたと言われている『unknown(未知)』それがまさに、今!何千年の時を超え!ここに!」
たゆん!たゆたゆん!
とりあえず、俺は人類の宝を揉み続けた。
「やっと!あん!見つけた!unknown!やめて!アン!そんなに揉まないで!アンノウン~!!ちょっと!聞いてる?アン!アン!アンノ……ウゥ~ン!!」
『生体反応異常を確認。排除します』
二コの首輪から電撃が飛ぶ!
ビリリリ……!!
「ギャァ――!!だが!!後悔は……ない!!」
俺は気を失った……。
―― 人が考えるのをやめて数千年がたった ――
国を治めるAI。管理される人間。
AIを作った人間が逆にAIに飼われているかのように……。
ここは正解しか存在しない世界。
そしてこれは彼女達の『過ち』を探す物語。
AI社会の闇を天外の奇想天外な行動が、やがて彼女達の心の自由を解き放つ!?
壮大な物語が今、動きだす!
―― その後 ――
二コは気絶した天外を不思議そうにみる。
この稀人、私のおっぱいをすごく一生懸命に揉んでいた。
嬉しいのかしら?
私も今までに感じたことのない感覚を検知した。
「……確認します」
二コは気絶している天外の手を自分の胸にそっとあてた……。
もみゅ……。
気絶しているにもかかわらず天外の指が二コのおっぱいに食い込む。
「あん!……の……うぅ~ん……。この気持ちは……いったい」
んっ……すごい力。本能かしら?
私も……なにか……体の奥から……。
本能で動く天外の手を両手で支えながら、はじめての感覚を解析をするかのように、二コはゆっくり目を閉じ唇を噛んだ……。
<つづく!>