恋愛ゲーム攻略対象者達がモブ(男)に対して愛情度Maxなんだが助けてくれ!
「ランド明日なんだが、放課後になったら僕の部屋に来てもらっていいかな?」
「……殿下、それは……なぜなので?」
「最近、君との時間が取れていないだろう!?だから……な、ひ、久しぶりに会った大事な臣下と語らうのは大事なことだろう?」
そうですね、殿下……この俺に対して頬を染めながら言ってなければ素直に頷くのによォ
転生したことに気がついて、ヤバいフラグはへし折って努力して努力して努力してようやく掴んだ次期国王になるだろう王族の側近候補になるまでになったのに
……どこで間違えたのか王子殿下は俺に男の俺に惚れていらっしゃるんだ。
最初に出会った頃はむしろ嫌われていたと思う、俺のため殿下のため小言をグチグチと言う俺に対して殿下はうざったそうにしていたからな
そんな日々を送って何やかんやあって、気がついて気がつかない振りをしてきた。
殿下が俺に対して行為から親愛……ここまでならまだよかったはずなんだ
それが、その感情が恋慕になったとわかった瞬間、俺は暫く国王陛下からの任務を理由に殿下から離れた、間違いであってくれと一時の迷いなのだろうと
その時は、転生元のゲームの開始直前でヒロインに会えばそっちに夢中になるさ、ありがちな恋に盲目な状態にならないようにすればいいとさえ思っていたんだ。
国王陛下の無茶ぶりな任務をやっとこさ終えて殿下の護衛に戻る頃にはヒロインに出会っていて、ある程度の親密にはなっているように感じた。
俺が殿下から離れている時間だけ……俺がいることに気が付いた殿下はすぐに俺の所に寄ってくるようになっていた。
そのせいだろうか、他にもいる攻略対象者兼殿下の側近候補たちまでのが俺のそばをウロチョロとしだすようになってしまった。勿論、最初は敵意だったり打算だったり将来を見据えてのことだったのだろうけれど……。
気がついたらコイツらからも好意を超えた感情を持たれている気がするのだ(現実逃避)、この前なんて殿下のことを差し置いて俺に顔を真っ赤にして話しかけてくる奴がいる始末だぞ!
気が狂うかと思ったわ!そしたら殿下が俺の手を握って「すまんな、ランドは私と内密な話があるのだ」とか言って嫉妬丸出しの表情がでてるしさぁ!その後で殿下に「付け入る隙があるのが悪い」とか「お前は私の護衛なんだから」と説教されたんだぜ?理不尽過ぎるだろ?
いやね、俺も美形の殿下を顔は素晴らしいと思う、でもいろいろな意味で怖い
嫉妬してるって察せてしまうほどの表情が俺に向けられているということが途方もなく怖かった
その情熱をヒロインさんにももってあげテ!