第九十三話【耐えられまして?この明かされる真実(笑)に?!】
闘姫と土門竜との試合はグダグダに終了。
そして懇親会?の席で責められた土門竜は、何と庇ってくれた闘姫に…?
「土門竜さんやおまへんかあ?!」
「こないな所で何してはりますかあ?!」
間の抜けた声で西の貴族学院生徒が叫んだ。
「ちょ、ちょっと炎龍!今は試合中ですのよ?!」
慌てて美鈴がこの西の学院生こと
「炎龍」を嗜めた。
そう…美鈴が王都から連れて来たのは観光で来ていた西貴族学院生徒であり中等部での代表戦ライバルだった、あの炎龍だったのだ!
その炎龍、美鈴の言ったように試合中の土門に話しかけたものだから…
「ん?(何やろか…私を誰やら呼びはった?)」
そちらに気が逸れた土門がうっかり炎龍の方を向いてしまった。
「隙あり!」
そこへ試合の意識しかない闘姫の剣が。
彼女は本気で試合に応じていたので土門が外部からの呼びかけについ反応してしまったなどとは思い寄らなかった。
それだけ試合に集中しきっていたのだろう。
辛うじてその突きに身体が勝手に反応した土門だが、腹部を狙ったその剣は土門の剣が当たって逸れた結果。
カチン!
闘姫の剣先は思い切り胸部のアミュレットに当たってしまった。
パキッ!
(しまった?)
咄嗟に寸止めした闘姫。
勿論向こうが防ぐ事も想定していて次の動きを展開するつもりだった彼女だが、まさかのアミュレットへのヒットに肝を冷やした。
アミュレットは破損すればその発生させるべき防御壁が消えてしまう。
試合用に歯止めを施された剣なので本来致命傷には
至らないのだが、それでも心臓のある胸部への攻撃は事故により死に至りかねない。
「ふう…。」
ゆっくり剣を引く闘姫。
そして一瞬何が起きたのか判らなかった土門は剣を構えようとするが、胸元のアミュレットがカラン…と地面に落ちた音を聴き足元を見た。
そしてようやく試合が終わった事に気が付くのだった。
最初は呆然。
次に悔しそうな顔。
しかし上を向いて「ふうっ…!」と深呼吸を繰り返す。
キッと睨むその顔は次には破顔一笑。
「あやあ、つい油断してしもうたわぁ!」
負け惜しみを言いながらも笑顔で誤魔化す土門。
一瞬目をパチクリさせて反応に困った闘姫だったが。
「そうですね。」
と、クスッと微笑んでこれに反応するのだった。
「ところで先程は何故隙を見せられたのですか?」
「隙?………あ、そうやった。」
「向こうで誰かが私の事を呼んではったよおな…。」
『土門はあ〜ん!』
「あ、ほら、あんな風に…………て?」
その声の先に視線を向ける土門は声の主にようやく気が付いた。
「い、炎龍やないかああ〜〜〜っ?!」
「な、何故王都に居るはずのアンタが、こないな所におりますのやあ〜?」
「それはコチラの台詞ですわあ〜っ!」
炎龍が駆け出すと、咄嗟に土門龍も走り出した。
…………何故か炎龍とは逆方向に。
「待ちなはあーいっ!!」
「い、嫌やわあ〜っ?!」
ドピュンと猛スピードで闘姫の眼の前を通り過ぎる二人。
「あ、あのー…?」
置いてきぼりにされた闘姫は声をかけたが全く二人の耳には入っていない。
グルグルと何周もグラウンドを駆け回って追い掛けあう二人の様子を、グラウンドにいた全員がただ呆然と眺めるしか無かった。
「あの、美鈴さん?これって…。」
恐る恐る明花が美鈴に質問した。
「ああ、そうでしたわね。」
思い出したように美鈴が反応した。
「実は先程お連れしたあの方は、西の貴族学院から来た生徒さんでいらっしゃいますのよ。」
「西…?それってあの土門竜さんのいらっしゃる学院ですか?」
「ええ、彼女は中等部時代には私のライバルとして共に学院代表対抗戦で凌ぎを削りあった仲でして…!」
と、ここから美鈴は自分と炎龍の出会いから始まり対抗戦での武勇を語り始めるのだった。
これが単なる自慢話ならまだ良かっのだが、炎龍の事も自慢気に語るのだから美鈴に思いを寄せる面々には正直ウザッたい事このうえない。
「…でしてね、たまたまさっき王都で再会したのを思い出しまして…。」
「わ、わかったから、話しは簡潔に纏めてくれないか美鈴君?」
范先生がゲンナリした顔で呆れていた。
「…もう十分近く喋りっぱなしでしたよお嬢様?」
何故か時計で美鈴の演説時間を計っていた愛麗が皮肉たっぷりに懐中時計を美鈴に見せた。
彼女にとっても、酷くどうでも良い話しだったようだ。
…………と、いうか自分達以外の相手との馴れ初めや自慢話しを楽しそうに話されてはこの場にいた誰もが面白くなかったのは間違いないわな。
これはやらかしてしまったな、美鈴。
面白くなさそうな顔してないのは美鈴に対して特にその気も無い依然くらいのものか。
そしてそれは闘姫も同じだった。
「そ、そんな事よりあそこでノビてる二人をさっさと回収致しましょう?!」
闘姫が指差すその先には追いかけっ子にくたびれてグラウンドに寝転んでいる土門竜と炎龍がいた。
「ええそうでしたわね………て、何怒ってますの闘姫さん?」
「別に怒ってませんよ?」
「美鈴さんはあの炎龍さんと後でイチャイチャするつもりなんですよね?ああ羨ましいですこと!」
「は?…あ、あの?何か誤解してらして…?」
「知りません!」
プイッと横向く闘姫はスタスタと歩いていった。
………が、途中でフラついた。
「あ、あれ…?」
「危ないですわ!」
ガシッと闘姫の身体を支える美鈴。
「戦いで少し無理をなされたのではありませんか?お気を付け下さいね?」
「あ、ありがとう…ございます…♡」
さっきまでプンプンしていた闘姫だが美鈴に抱きつかれ…正しくはよろけないよう支えられているのだが…ポッとなるのだった。
それを見た明花は。
「さ!私達お邪魔みたいですしとっとと引き返しましょう!!」
思い切り怒り顔でその場を後にするのだった。
「そ、そうですわね…。」
月夜も触らぬ神に祟りなし、とばかりに引き上げていった。
依然は当然それに続く。
范先生は。
「それじゃ私は学院長代理に試合終了の報告してくるから、後片付けはよろしく、美鈴君。」
全てを美鈴に押し付けるのだった。
「お嬢様、責任はお取り下さいね?」
主人に対して皮肉のダメ押しをする愛麗もまた居なくなった。
「明花お嬢様へのフォローはしておきますから、後は御自分で何とかなさって下さいませ美鈴様?」
芽友は美鈴に対してワザとらしいくらいに恭しく頭を下げると、愛麗を追いかけていった。
そして。
「あ、あのー…皆さん…?」
「どうしはったのやろ?」
ゆっくり起き上がった土門と炎龍は状況が読み込めず唖然としていた。
「ま、取り敢えず話しだけ聞かせていただきますわ、土門はん?」
「…は、…はいどすぅ…。」
土門は炎龍に対し後ろ暗いのか項垂れた。
「おーい美鈴ー、少しくつろげ場所まで連れてって…………あれ?」
首を傾げる炎龍のその視線の先には。
「美鈴さあん、もう少し強く抱いて下さってもいいのですよ…?」
頬を染めて美鈴に抱き着く闘姫と。
「いえ。あの、落ち着いて下さいな闘姫さん…?」
顔が引き攣っている美鈴がいた。
……………。
その後、炎龍と土門が美鈴達に近寄って声をかけた事で恥ずかしくなった闘姫が自分から離れ達おかげで事無きを得る美鈴だった。
残念…いや、運のイイヤツめ。
オレだったら………
いや、何でも無い、何でも無いぞー?
(さっきから何一人でブツブツ言ってますの名尾君?)
【おわっ、急に話しかけるな美鈴?】
いつの間にか美鈴の姿がオレの居る聖霊の仮面の中に現れていた。
ここがイメージの世界に近いからか、年頃の女の子らしくオシャレな格好してやがる。
ふん、柄にも無く色気付きやがって。
【ていうかオレの心の声が聴こえるのかオマエ?】
(云え、普通に何か声に洩らしてましたわよ?)
【そ、そうか?…いかんいかん…。】
(変なお方…ところで私貴方にお聞きしたい事がございましたの。)
【何だ、改まって。】
(実は…先程王都までこの炎龍ともうお一方をお迎えに参りましたのですが…)
(あ、もう一人と申しますのは土門竜さんのお連れなのですけど。)
【ああ、宿を取っているという従者だっけ。】
(それが、炎龍が言うには彼女の姿も宿から消えて王都中探しまわったそうなんですのよ。)
【人拐いか?】
(さあ?)
(それで一旦向こうにまた連れ返さないとその従者が戻った時ややこしい事になりそうでして…。)
【…ん〜、なら芽友に頼んで転移魔法で往復してくればいいんじゃね?】
(あ、それがありましたわね!)
(サンキューですわ、さすがは名尾君♪)
キュッと美鈴がオレの両手を握って来た。
その手の感触が柔らかくって、何かとても良い香りが漂って来た。
香水でもつけてるのか?
(おや、お顔が赤いですわよ?)
美鈴が顔を覗き込んで来やがった。
こらこら、顔が近い!やたら近いつーの!
【コホン、気の所為だ…だから早く離れろつーの!】
(………名尾君のイケズ…。)
何か不満そうな顔で美鈴がオレから離れた。
何が悲しゅうて前世男友達だったTSヒロインと顔をくっつけ合わせにゃならんのだ!
(…まあ、ともあれナイスアドバイスでしたわ、ありがとうですわ!)
美鈴は俺の視界から消えていった。
意識を一時的にこっちへ飛ばしてたのかな、それにしても…。
そうか、聖霊の仮面の中でも…イメージの世界の中でもこうして外の世界にいる現実の他人と普通に接する事が出来たんだな…。
ならオレも白百合のプリンセスちゃんと…ムフッ。
今のオレの顔を美鈴が見たらムチャ非難されてたろう事は想像に難くないだろうけどな…!
………気持ちを切り替えて寮の中に意識を向けると、炎龍と土門竜が食堂で歓待されていた。
と言っても簡単なお茶菓子とお茶が用意されただけだが。
これは突然な来訪客だから仕方がないな。
炎龍と土門竜が並んで座り、炎龍の隣りには美鈴、土門竜の隣には闘姫が並んでいた。
そして反対側の席には明花と芽友、愛麗が居た。
そこから少し離れたテーブルに月夜と依然がいて、意外な事に給仕をしていたのは陰潜と多彩蜂の二人だった。
どうも闘姫と土門竜との試合中に姿を見ないと思ったらこの二人が会席の準備をしていたらしい。
「此度の席の準備ありがとう多彩蜂、そして陰潜。」
まずは月夜が主催者的な労いの言葉を
準備した二人に投げかけた。
「いやいや、それほどでも。」
演技っぽく謙遜する多彩蜂(ドゥオ:ツァイファン)。
「どういたしまして…然程試合に興味無かったし…。」
照れ隠しにか、ボソッと余計な一言を付け加える陰潜だった。
月夜は苦虫を噛み潰すような顔をして美鈴に何とかしろ!と目で指示した。
(ええ〜、私ですのお?)
と、内心思ったかも知れない美鈴だったが。
「そ、それでは皆様、お気を楽にしておくつろぎ下さいな?」
と、とびきりの笑顔でその場を何とか凌いだ。
(い、胃が痛くなりそうですわ。)
そんなタマでもあるまいに。
取り敢えず美鈴の胃を犠牲にしたおかげか(?)、和やかに襾貴族学院の二人は歓待された………。
…………な、ワケも無く。
「そもそもどうして一人でふらつきはったんや?」
「あうう…なんや、つい…ですのやわぁ…。」
炎龍からは詰め寄られ。
「で、何で私の馬車に無断侵入した上にグースカピーと高イビキをかいて寝てらしたのかしら?」
月夜からも睨まれ。
「そ、そんな失礼な事してはったんや?」
「ご、誤解ですわぁ?そりゃま確かになんや知らんうちに馬車には乗ってたみたいですけど、少なくとも高イビキはかいてない思いますう!」
「弁明するんはソコなんかい?!」
………その数々の所業から当然の如く土門竜は集中砲火を浴びていた。
「ま、まあまあ皆さん、それらは後で本人さんが謝ればよろしい事ではありませんか?」
一時的とは言え闘姫は土門を庇う形となった。
まあそんなのは彼女が性根から優しいので見るに見かねて、だったのだろうが。
ウルウルしながら土門は闘姫を見つめた。
「あ、ありがとう闘姫はん…。」
「い、いえいえ、お気になさらずに…。」
突然ガシッと闘姫の両手を土門が握ってこう言った。
「惚れましたわ!是非私と付き合って下さいな!」
ブッ!
騒動に加わらず一人優雅にお茶を飲んでいた美鈴がいきなり茶を吹いた!
「え、ええ?」
「いや、いっその事、結婚しましょう!!」
ブブブ〜ッ!!!
これには全員が一斉に茶を噴いた!!
「な、ななな、…が、学院生同士で、け、けけ…」
「結婚〜〜〜?!」
月夜はひっくり返りそうになった。
「お嬢様、お気を確かに?」
慌てて依然が月夜の背中を支えた。
「そうですよ、まだ出会ったばかりなのに早過ぎます!」
「いえ、そういう事ではございませんわ、明花さん?!」
「こういうのは相手の意思を確認せねばなりませんのよ?」
「それもそうでした、どうなんですか闘姫さん?」
「どうなんですの、闘姫さん?!」
明花も動揺のあまりか論点がズレまくり、それを美鈴が突っ込んだのだが彼女もまた論点がズレていた。
「あ、あの…?」
当の闘姫からすれば全くその気は無かったし、むしろ自分の方が美鈴にどう思うのか聞きたかったくらいに違い無い。
しかし勢いに押し切られそうなのと、美鈴からの返事が怖くて聞くに聞けなかったのだ。
そんなカオスの時間もようやく過ぎて…。
「………では、これから説明した通り芽友さんに王都の宿まで送っで貰いますわ。」
「よ、よろしゅうなあ、なんや迷惑ばかりかけてホンマ堪忍な、皆さん。」
炎龍が済まなそうに頭を下げた。
このコは割と常識があるようだ。
さぞ西の学院では上級生達に苦労させられてる事だろう。
「ホラ、土門はんも頭をお下げ下さい!」
「わ、悪うございましたわぁ…。」
土門は少し納得いかなそうながらもお辞儀した。
「まあまあ、これに懲りずまたいらして下さいな。」
「今度は正式に手順を踏んで、ですけど?」
月夜はにこやかに、そして最後に鋭い眼差しで土門を睨んだ。
「もも、勿論ですわぁ…!」
土門はタジタジになると、慌てて炎龍の背中に隠れるのだった。
それをクスクス笑いながら見ている闘姫。
「ウフフ…本当に、強いのか弱いのか良く分からない方ですね土門さんは。」
「そ、そうでしたわぁ、次来たらまた手合わせを!」
土門が差し出す手を握ろうと闘姫もまた手を伸ばす。
「ええ、よろしければ。」
しかし次の一言に躊躇した。
「そして、次こそ正式にお付き合いを!」
ヒッ、とばかりに闘姫は手を引っ込めた。
「よ、よく考えてからにして下さいな…?」
闘姫の笑顔は引き攣っていた。
「…で、結局のところ土門竜さんは西の貴族学院代表でしたのね?」
月夜もようやく記憶が戻ったみたいだ。
「まあ、私も聞いてはおりましたし、見ててそうじゃないかと思ったんだけど…。」
「ついさっきまで忘れておられましたが…。」
ボソッと依然が毒を吐くと月夜が赤面した。
それを見てその場のみんながクスクス笑う。
これで周囲の空気が和やかになったと思えば月夜には安いものだろう。
「…では、行きますよ?」
「芽友、お嬢様、向こうの屋台で何か買って来て下さいねー?」
「愛麗、無茶振り…。」
「アハハ…それじゃお願いしますわ芽友さん?」
「はい、では…。」
シュビイン!と音がして四人の姿が消えた。
…………そして僅か数分後、美鈴と芽友が帰還した。
「あれ、二人ともお土産は?」
「…何かおっしゃりましたか、愛麗?」
芽友がギロッと愛麗を睨んだ。
「な、何でも無いですうー、アハハ…。」
仲良しコンビの会話を聞きながら美鈴がこう一言。
「あ、そう言えば忘れてましたわ。」
「あら?愛麗さんのお願いなら芽友も真に受けてませんでしたよ美鈴さん?」
「いえ、そうでは無いんですのよ明花さん。」
「何かを…忘れてるような気がしますのよ…。」
(確かにあの二人を宿とやらの前まで送りましたが…はて?)
この時、美鈴の頭の中にさっき送り届けた二人の声がリフレインした。
(…ほな、そちらの学院代表の方によろしゅうなー?!)
(…闘姫さんと刃を交えるのを楽しみにしてますわぁー♪)
「…あ。」
(あ、あの二人は結局こちらの代表知らなかったんじゃ…?)
(でもどうせ直ぐわかる事ですし…まあいっか?ですわ!)
………と、美鈴はタカを括るのだった。
そして数日後。
「指定された荒野はここですわね…。」
中央学院からは少し離れた魔法鉱石鉱山の跡地にやって来た美鈴。
そこが本日行われる学院対抗戦第一試合に指定された場所だった。
ふと気配に気が付き美鈴が遠くの森の方を見る。
「…来ますわね…!」
ヒュオッと音がした。
そして。
森の中から一つの影が飛び出した!
「ホーッホッホッ、ようやっと、この時が参りましたわぁーっ!!」
ズザッ!
近くの森から跳び降りて来たのは。
「この日を一日千秋の思いで待ち詫びておりましたんよ、闘姫さぁん♪」
今にもルンルン♪とでも歌い出しそうな様子で西の貴族学院制服を来た生徒がそこにいた。
間違い無い、つい数日前に美鈴達の前でカオスな状況を展開したロリツインテール。
あの土門竜だった。
「ウフフ、ウフフ〜♪」
テクテク駆け寄る土門竜。
だがその足取りがピタッと止まる。
「…あ、あの…アナタ、ダレナノデス、ノン…?」
「私?私は黎美鈴と申しますが。」
「…ちゅ、中央貴族学院…にいらした、あの?」
「はい、その美鈴ですわ。」
「貴女が、学院代表?」
「そうですわ。」
「ど、闘姫さんは…?」
「…あ、あの方は始めから選抜戦への出場は辞退されておりましたので…。」
何だか申し訳無い気分になる美鈴だった。
ガクン!と崩れ落ちる土門竜。
「そ、そそ…そんなあ…。」
挙げ句に「ビエエ〜ン!」と泣き出す始末だ。
「ビエッ、ビエエ〜ン、ド、闘姫さあ〜ん!!」
「あ、アノ…試合の方は…?」
「そんなん知らんわあ、私は、私はぁ、闘姫さんとお会いしたかったんやわぁ〜、ビエエ〜ン!!」
その様子を講堂の画面を通して観戦していた各校の生徒達はザワついた。
そして。
画面には戸惑う美鈴の姿が大映しされていたのだ。
「…な、な、な…何やてえええ〜〜〜?!」
それを見て炎龍は絶叫した。
どうも強いハズの土門竜の中身は駄々っ子だったらしいですね。
そして炎龍は悲しい事実(笑)を知ってしまいます。
ところで、まだ美鈴は何か大事な事を忘れてるようですが、はて?




