第七十三話【カウンター魔法対策は月夜(ユーイー)次第?】
【X】と名乗る彼女とはそれぞれの姿の時に美鈴が以前遭遇していました。
その【X】のカウンター魔法を調べた闘姫は美鈴に対策を教えるのですが…。
銀髪少女は眼鏡をかける。
すると彼女の容姿は再び黒髪おかっぱ娘に戻った。
「では、試合会場で。」
【X】はそう言い残すとその場を後にした。
「あのコが…噂の【X】でしたのね…。」
美鈴は真剣な表情になった。
【X】と言えば月夜生徒会長の従者であり最近恋人となったばかりの依然を槍部門の準決勝で返り討ちにして重傷を負わせた曰く付きの相手である。
その為【X】に対しての皆の印象は現在最悪と言えた。
「初めてお会いしたあの時、そんな印象はありませんでしたけど…。」
そんな美鈴に白百合のプリンセスこと闘姫がアドバイスした。
「美鈴さん、彼女のカウンター魔法には気を付けて下さい。」
「私が調べたところによると本来この魔法はあくまでも護身用で、仕掛けられた攻撃以上の威力を発揮する事はありませんでした。」
「それが何故か依然さんが喰らわされたカウンターではその威力が増していた…何か有るに違いありません。」
「つまり本来の魔術や魔法よりも未知の要素がある…そしてその出所は不明、というワケですね?」
闘姫のアドバイスの内容を聞いていた明花が確認のため闘姫にそう聞くと、彼女は黙って頷いた。
「そして、具体的にこのカウンター魔法、又は魔術…とはどういうモノかと申しますと…。」
試合会場に到着するまでの間、闘姫はカウンター魔法・魔術について調べた全てを美鈴に話して説明した。
「…つまり、どのタイプのシステムなのかさえ判ればソレに適した対処方を選べば良いワケですわね?」
「その通りです。」
「…ですが、肝心な事を忘れてはおられませんか?」
美鈴が険しい顔をしながらそう言った。
「肝心な事………、それは何ですか?」
闘姫もまた美鈴の言葉が気になり彼女に問うてみた。
美鈴が足を止めた。
続く皆もそれに合わせてその場に止まる。
すう…と息を吸う美鈴。
彼女の次の言葉を皆が息を飲んで待った。
(い、一体どんな事を忘れてると言われるのかしら…?)
闘姫は緊張の面持ちで美鈴の口を凝視した。
そして美鈴の唇から紡がれた次の言葉が、これだ。
「だって、槍部門の【X】と先に試合するのが誰なのか、まだ決まってませんもの。」
『………あ………。』
闘姫はポッカリ口を開けたまま固まった。
…実はそうである。
本来四部門決勝と謳われていた学院選抜決勝戦なのだが引き分けで出場権を失格した弓部門は除かれる事が決定している。
だが槍部門の【X】と決勝を戦う権利を有するのは剣の部門の美鈴以外にも魔法部門の「安月夜」がいたのだった。
つまり、先に月夜が【X】と相対して勝ってしまえばこの情報は全く必要が無くなるのだ!
………というかそれならそれで闘姫は月夜にこそ、この情報を話すべきではないだろうか?
なにせ美鈴は隠してる魔法や技の数と魔力量、筋力量や運動能力を考えればそれらを僅かに発揮するだけで月夜にすら勝ててしまうだろう。
そしてそれはたとえ問題のカウンター魔術、又は同魔法とやらを使う【X】すら例外では無いのかも知れない。
だが月夜はどうだろうか?
月夜とて仮にも上級生、魔法魔術の知識に関して美鈴にそう遅れは取らないと思われる。
故にカウンター系統の魔法や魔術に対する知識や対処方法もそれなりにはあるかも知れない。
しかし初見であればどうだろう?
何せこちらが決め技を放ち相手に届いたと思ったらその効果がそのまま自分の身体に対して現れるのだ。
相手のカウンター魔術のシステムがどのタイプなのか予測出来なければそれはほとんど不可避に近い。
だからこそ【X】は自信を持って自らの決め技と言ったのだ。
………しかしまあ、美鈴がそこまで考えて言ったとも思えない。
まさか、何か良からぬ事でも考えちゃいないだろうな?
等と仮面の聖霊である名尾君ことオレが考えてると。
「ですがここまでカウンター魔法の対策を聞きますと、是が非でも試してみたくなりますわね…!」
何か美鈴の身体が武者震いしてるようだな。
「………そう言えば明花さん、各部門の決勝戦の相手はどの様にして決めるのでしたっけ?」
「は?…はあ…まあ確か、決勝の組み合わせはクジ引きで…。」
「そのクジの用意をするのは?」
「生徒会役員が既にスタンバイ済みだったと思いますけど…。」
ピカーン☆と美鈴の目が輝いた。
俺はコッソリ愛麗に耳打ちした。
このまえ愛麗に意識を集中しながら話しかけたら何故かコイツにも俺の言葉が伝わったからだ。
『おい、おい愛麗聴こえるか?』
(…えと、この声…仮面の聖霊さん…?)
『ああそうだ…いいか、美鈴はクジを不正操作して必ず【X】が自分と先に当たるようにするつもりだ。』
(ええっ?本気なんですかそれ?…でも何で?)
『月夜が勝ってしまったら自分が対戦出来なくなって、折角教わったカウンター魔法対策が試せなくなるからだ!』
『とにかくアイツがアクション起こしそうになったら妨害しろ、いいな?』
(は、はい。)
それから俺は間髪入れず闘姫にも同じ事を伝えた。
(あのお顔、確かにやりそうですものね。)
『ああ、バレなきゃいいがバレたら美鈴の出場資格が取り消されるし優勝しても後から発覚すれば他の二人どちらかに優勝が移っちまう事になりかねん!』
『別にクジ操作したからと言って美鈴の優勝にはなんのメリットも無いと思うけどな。』
(うわ…何ですかそれ、骨折り損のくたびれ儲け、とか言われるヤツじゃありませんか?)
『とにかく頼んだ!俺には強制力が無いからお前達だけが頼りなんだ!』
(…貴方から頼られるなんて、悪い気はしませんね?)
闘姫がニコッと小さく微笑んだので俺は一瞬ドキッとした。
美鈴とはタイプがやや違うけどこのコも相当な美少女だからな、男なら仕方がない。
「…では皆さん、私は先にやることを思い出しましたのでー」
等と美鈴が口にした。
『今だ二人とも!』
俺は叫んだ。
勿論この声が届くのは交信可能となった愛麗と仮面の剣豪である闘姫こと白百合のプリンセスの二人だけだ。
((お任せを!!))
「ではお先に…」
美鈴は言うが早いか、前を向いて駆け出そうという姿勢を取った。
いつもなら次の瞬間脱兎の如く猛スピードで遥か前方へと疾走している。
しかし。
「させませえん!!」
愛麗がそう叫んだ次の瞬間。
ドオン!!
「ぶえっ?!」
突然眼の前に現れた見えない壁に美鈴は思い切りぶつかった。
愛麗の翳した両手の平が輝いていた。
つまりこの見えない壁とは彼女の発生させた防御壁だ。
「な、何ですのコレはー?」
鼻を打ったらしく、少し痛かったのか美鈴が涙目になっている。
次に闘姫が動いた。
「…少しばかりのご無礼をお赦し下さい。」
彼女の両腕もまた輝いていた。
そしてギュッと美鈴をハグする。
「ちょちょ、ちょっと待ってくださいますか闘姫さん?こんな往来の真ん中で…あらぬ誤解を招きますわよ?」
美鈴は照れているのか頬が紅潮してる。
「私は平気です、寧ろその誤解はウェルカム…(ポッ)。」
何故か闘姫の顔まで赤くなる。
この人、ドサクサ紛れに私情を挟んでないか?
そこへツカツカと歩み寄った明花が闘姫を美鈴から引き剥がそうとする。
闘姫は焦った。
「いけません明花さん、これも美鈴さんの為を思えばこそ…!」
「なーにワケわかんない事言ってるんですか?私が平気じゃありませんから!私の眼の前で美鈴さんに抱き付くなんて、たまりませんよーっ!!」
明花がプンプンしている。
こんなつもりじゃなかったんだけどなあ、ゴメン明花。
「い、いいから早く私から離れて下さいな?私これから大事な用事が…」
美鈴が汗をかきながらもがいている。
それに対して闘姫が顔色一つ変えずにこう言う。
「解こうとしても無駄ですよ?」
「持ち前の怪力や身体強化魔法で私の腕を解こうとしてるのでしょうけど私は今、人体の構造を熟知した上で会得した拘束技を仕掛けております。」
「更には魔法で自身への身体能力強化と貴女への身体能力低下、そして重力魔法による重力負荷の合わせ掛けをしています…これがどういう意味かお分かりですか?」
「たとえ貴女が規格外の腕力と魔力量を誇ろうとも…。」
闘姫の台詞が続く。
彼女は少し勝ち誇ったような顔をしていた。
ソレに対して美鈴の口元がヒクヒクしている。
…あれ?何かコイツ引き攣りながらも笑ってる?
しかも目がヤバイ…。
「それだけ…種明かしされれば…。」
「もう充分ですわーっ?!」
美鈴の身体が光った。
「えっ?!」
「あれっ?」
「あららーっ?」
次に気が付いたら既に美鈴の姿は無かった。
「いいい、一体何処に?」
愛麗がキョロキョロする。
「え…?これって、まさか…?」
明花は何かに気が付いたようだった。
「はい、多分…コレと同じ能力かと…。」
ヂャラ…とチェーンを鳴らしながら胸元からアミュレットを取り出す芽友。
彼女はさっきの騒動には加わらず、一歩引いた場所から事態を静観していた。
…というか、突然皆が何を始めたのか理解出来ずボーッと見てるしかなかったのだろうが。
「おそらく美鈴様はこのアミュレットと同じ転移魔法を使用されたのでしょう…それしか考えられないかと。」
まふで他人事かのように淡々と語る芽友の目が思い切り冷めていた。
おそらく彼女の目にはさっきのゴタゴタが痴情のモツレによるいつものイザゴザに映ってたんだろうな。
まあ明花が介入した時点でそう思われても仕方なかったかもな。
周りの反応もいつもの三人による痴話喧嘩みたいに見えてたようだし、そう思われるのも当然か。
…と、いきなり闘姫はガクッと膝を折りしゃがみ込んだ。
「…わ、私の拘束が振り切られた…割と本気出したつもりだったのに………ブツブツブツブツ…………。」
………あ〜あ、彼女自信失わなきゃいいけどな…。
すると愛麗が追い打ちをかけるようにこう言いやがった。
「そ、【そんな事】より美鈴様が何処に行かれたかが問題ですよ?」
【ズウーン!!】
あ、何か闘姫の身体に巨大な重力がかかったみたいな?
「そ、そんな事っ…ですって…?」
闘姫が愛麗からの容赦無い口撃(自覚無し)に更に落ち込み地面に手を着いた。
愛麗に悪気は無さそうだから余計タチ悪いな。
…それにもう捜しても遅いだろ?
今頃とっくに生徒会の用意したクジの細工してる頃だろうよ…ハア…。
俺は諦め、愛麗は右往左往し…すっかり落ち込んだ闘姫を上辺だとすぐ分かる笑顔で慰める明花。
そして芽友はそんなみんなにこう告げた。
「おーい。そろそろ行かないと試合開始時間になっちゃいますよー。」
と、これまた淡々と声をかけるのだった。
それからやっとの事で連中が試合会場に到着すると。
「ふーっ、スッキリしましたわぁ♪」
ハンカチで手を拭う美鈴とバッタリ入口で出会すのだった。
後から考えれば俺も仮面の聖霊なのだから俯瞰の位置から見守ってないで、いつも通り聖霊の仮面の中に入ってれば良かったんだな。
でもそれはそれで後から問題になったかも知れない。
何故なら…。
「メ、美鈴さん!今まで何処にいらしたんですか?」
明花がまだ落ち込んで生気の無い顔の闘姫に肩を貸した状態のまま話しかけた。
「そうですよ、お嬢様が急にいなくなられるから心配してたんですよ?」
愛麗は少しご立腹のようだ。
これらに対して美鈴の眉毛が釣り上がった。
「なあーにをおっしゃってるんですの?!」
「愛麗、それに闘姫さんのお二人が私の邪魔するから大変でしたのよ?!」
「え?…クジの不正操作が、ですか?」
愛麗は思わずド直球に尋ねた。
「クジ?何を言ってるんですの貴女は?私が急いでたのは…!」
そこで一旦スウッと息を吸う美鈴。
「…トイレですよト・イ・レ!!」
トイレを指差し言ってから恥ずかしそうに顔を両手で覆う美鈴だった。
「「「「トイレェ…?!」」」」
想像だにしなかった美鈴からの答えに俺達全員が腹話術の人形みたいな口になってしまった。
そしてカクカクとその四角い口を細かく上下させるのであった…。
「何とか間に合ったと思ったら、ドコも人が入っておられて、待てど探せど空きが無く…。」
再び美鈴は泣きそうな顔に戻ったのが下がった両手の指の隙間から見て取れた。
その表情を見ていた皆は申し訳無さそうに顔を曇らせた。
………俺も皆に見えないだけでバツが悪い顔してた。
「………で、細かい事は言いませんけどとにかく何とか間に合ったんですのよ。」
「本当に危なかったんですから…!」
目尻に涙を浮かべてむくれる美鈴に愛麗はペコペコしてた。
闘姫もまた項垂れるように頭を下げた。
…多分、美鈴は魔法使って何とかしたんだな。
まあそれについてあまり具体的な想像はしたくない。
美鈴からそこまで聞いて、申し訳無さそうにしていた愛麗と闘姫の二人の唇がこう動いていた。
曰く。
(仮面の聖霊のバカヤロウ!!)
…と。
【…………本っ当に、色々とゴメン!!】
俺は思い切り二人に謝ったのだった。
………………。
「はい、美鈴さん。」
まだ試合開始まで時間が少しある。
観客席から壁を挟んで座っている美鈴に明花が魔力回復の為にポーションならぬスイーツドラゴンウォーターを手渡した。
これ自体はポーションでは無いものの疲労回復効果があるし、何より元が霊水なのである程度は霊力回復に役立つ。
魔法に使うのは魔力とは言えど、元となる力は霊力だ。
そして霊力は霊気、更にはその元素である神気によって生まれている。
その原理から霊力と魔力は近い関係にあり、霊力が物理干渉する為に魔力の形を取っていると解釈されている。
…まあ、気温で多少温くなって飲みづらいかも知れないが。
しかしこの世界にはクーラーBOXなんてまだ無いけどマジックバックに近いモノはある。
時間の経過をかなり遅らせることで野外での長期保存を可能にするこのカバンもその一つだ。
明花は今日そのカバンにスイーツドラゴンウォーターを入れてきたから、少なくとも温くは無さそうだ。
「ありがとうございます、これで少しは疲れもとれそうですわ。」
明花からスイーツドラゴンウォーターを受け取った美鈴はゴクゴクとソレを飲んだ。
「キミ…黎美鈴君?ちょっとそれを貸して貰えないかな?」
いつの間にか一人の教師が美鈴の傍に立っていた。
「まさかそれは魔力強化のポーションなどではないよね?」
「そんなワケがありませんわ。」
そもそも魔力量絶大で当学院一の攻撃魔法の威力を誇る美鈴にそんなモノは必要すらないぞ?
でも説明も面倒だし、美鈴は素直にスイーツドラゴンウォーターの瓶をその教師に手渡した。
教師は手を翳して瓶を凝視した。
「…うん、問題無い。スマンね、疑って。」
教師は美鈴に瓶を帰して会場の外へと向かった。
「あら、これから試合開始だというのにどちらへ向かわれるのでしょう?」
芽友が首を捻った。
「会場周辺の警備じゃありませんかあ?」
愛麗は芽友の疑問に対してのどかにそう答えた。
それを聞いた闘姫は。
「警備…?…わ、私も行かないと…。」
まだ覇気に欠ける闘姫が席を立とうとするのを半ば強引に明花が座らせる。
「…もう、まだこんな状態じゃないですか?」
「特に鍛えてもいない私にすんなり座らされるようじゃとても警備なんて出来ませんよ?」
「そうです。もし賊に襲われてそれがかなりの強敵だった場合、今の闘姫さんではとても実力を発揮出来るとは思えませんわ。」
………その原因はオマエなんだけどな、美鈴?
美鈴は教師から帰してもらった瓶を暫く眺めていたが、軽く回すように何度か振った後でゴクッと飲み干した。
「…はあ…今の私は…そんなに危なっかしいですか?」
闘姫は力無くそう問いかけた。
誰に聞かれる為でも無さそうに。
それを聞いてハァ~ッと溜息を吐く美鈴。
「あの…闘姫さん?ちょっとお耳を…。」
訝しリながら美鈴に耳を近づける闘姫。
美鈴はそっと彼女に耳打ちする。
ボソボソ…。
(あの…まさかさっき貴女の拘束から私が脱出した事を気になさっておられるのですか?)
(でしたら気になさらないで下さいまし。)
(貴女は仮面の剣豪、その本来の力は仮面の剣豪になった時にこそ実力が発揮されるのでしょう?)
(普段の貴女はこの学院の生徒よりはお強いですけど生身の人間なのですからその力が制限されてるのは当たり前ですわ。)
「…あ。」
ようやく闘姫(ドウ・ヂェン』の瞳に光が戻った。
「…そう、ですね…。」
「私、いつの間にか自分は強いという意識で少し傲慢になっていたのかも知れません。」
美鈴はその言葉を闘姫の口から聞けてニッコリと微笑んだ。
『もうすぐ本日の決勝戦を開始致します、出場者はグラウンド中央にお集まり下さい。』
放送が聴こえた。
「では、行って参りますわ!」
美鈴は友人達と目を合わせて笑顔を見せると、決勝戦へ向けて駆け出した。
………………………………………。
……………因みに決勝の組み合わせのクジ引きは不正防止の為という理由で、早朝のうちにそれぞれの選手担任の教師達が終わらせていた。
そしてその結果を范先生が美鈴にこう呼び掛け伝えた。
「喜べ美鈴君、君の相手は弓部門…つまり失格者が相手により不戦勝、いきなり決勝進出だ!」
「感謝したまえ、ハーッハッハ!」
美鈴の役に立って彼女のポイントが上がったと思い込んでいる范先生は高笑いが止まらなかった。
「あー、そですかー。」
(ああ、とっくに詰んでましたわ…私、【X】さんとは戦えないかも知れませんわね…。)
美鈴は遠くへ意識を飛ばしていた。
そして。
「「わ…私達の苦労は一体…?」」
膝を抱えてうずくまる闘姫と愛麗の二人。
ソレを見ていたたまれなくなったオレは聖霊の仮面の傍から離れて、暫く学院の上空へと退避する事にしたのだった…。
決勝開始のドタンバまで賑やかで騒がしい美鈴とその周辺!
さて今回お話に現れ無かった月夜ですが、果たして彼女は【X】に対してどう思っているのでしょう?




